プラクティス名(別名)
エレベーターピッチ (エレベータースピーチ、Lift speeche、Elevator Statement)
プラクティスの目的・狙い
- プロダクトの核となるコンセプトを明確化する
- チームの共通認識をつくる
どんな時に使うか
- そもそもそのプロダクトの存在意義は何なのか、がハッキリしていない
- プロダクトに盛り込みたい要素は多数あるが、その中で最も大事な要素を見極めたい
実施手順
- 自分たちが作るプロダクトまたはサービスに関して、下記テキストの太字部分を皆で話し合う
- 書きやすい箇所から埋めてゆき、全部書けたら声に出して読み上げてみる
- 違和感がある箇所があれば、文言を見直す
- チーム全員が納得できる文言になったら完成
[ 潜在的なニーズを満たしたり、潜在的な課題を解決したり ]したい
[ 対象顧客 ]向けの
[ プロダクト名 ]というプロダクトは
[ プロダクトのカテゴリ ]です。
これは[ 重要な利点、対価に見合う説得力のある理由 ]ができ、
[ 代替手段の最右翼 ]とは違って
[ 差別化の決定的な特徴 ]が備わっている。
アレンジ例
- 書式が書きづらいようであれば、欄外の文言も適宜変更してよい
(形式に従うことよりも短い文章で伝わることが重要)
アンチパターン
- 厳密に(網羅的に)書こうとしすぎて、長々とした文章になってしまう
参考情報
こぼれ話(私的コメント)
エレベーターピッチはもともと起業家がアイデアを端的に伝えられるようにするためのワークが由来。想定するシチュエーションとしては、お目当ての出資者(忙しくてなかなか捕まえられない社長や投資家)とたまたまエレベーターで乗り合わせた時に、目的階に到着するまでの短い時間(15~30秒)で、自分のアイデアの核となる部分を伝えて「その話、今度詳しく聞かせてくれないか」とアポを取り付けることができるか!?という感じだそうです。
まだ世の中に存在しないプロダクトの良さを端的に伝えるのはなかなか難しいものです。余計な枝葉は切り落とし、真に核となるアイデアだけに絞らないと書けません。ですが、ひとたびそれを言語化できたならそのテキストはプロダクトの基本コンセプトとして機能します。
なお既存プロダクトであってもエレピをやる意味は十分にあります。コンセプト(≒存在意義)が再定義されることで今後の方向性が定まります。
エレピはインセプションデッキの中の1枚でもありますが、僕個人の経験としてはこれが一番人気ではないかと思います。