プラクティス名(別名)
卒業式(送別会)
プラクティスの目的・狙い
- 離任者が担っていた役割をチームで再認識し、その穴を埋める
- 離任者とチームの良好な関係を継続する
どんな時に使うか
- スクラムチームに在籍していたメンバーがチームを離れる時
実施手順
- スクラムチームが全員出席できる時間帯で卒業式(=会議)を設定する
- 卒業式ではまず卒業生(=離任者)から一言もらう
- 続いて在校生(=残るメンバー)が感謝の言葉を順に贈る
- 離任者がこれまで担っていたタスクや役割の後任者を相談する
在校生からの感謝の言葉「(離任者)さん、今までxxしてくれてありがとう!」の「xx」の部分を今後、チームの誰かが引き継がなければなりません
アレンジ例
- 離任者から挨拶だけでなく、印象深かったことなども語ってもらう
- 後任人事は残るメンバーだけで会議後に改めて行う
アンチパターン
- 離任者が人知れず果たしていた役割が語られぬまま終わってしまい、後日タスク漏れにつながる
参考情報
このプラクティスはお世話になったアジャイルコーチから直接ご教示いただいたプラクティスです。そのため参考サイトなどは特にありません。
こぼれ話(私的コメント)
機能したスクラムチームはできるだけそのままのメンバーで維持するのが定石ではありますが、とはいえ諸事情でメンバーの入れ替わりが発生することはよくあります。メンバーが1人でも変わるとチームは別物になる、とも言われていますが、その際の影響を最小限にするためのプラクティスがこれです。引継ぎタスクの洗い出しが主目的ではありますが、間接的にチーム内の属人化がどの程度進行していたか、というチェックにもなります。この場でチームが認識できていないタスクがポロポロ出てくるようであれば、今後の体制はもう少し考えた方がいいかもしれません。
このプラクティスをすることで気持ちの面でも、整理がつけやすくなります。またチーム/離任者双方にとって良い印象で終わることは、長い目で見ると大切な気がします。