プラクティス名
1-2-4-ALL
プラクティスの目的・狙い
- 参加者全員を議論に参加させる
- 全員に平等に話す機会を与え、声の小さい人の意見も拾い上げる
- 短時間で個々人のアイデアを集合知に変える
どんな時に使うか
- 皆のアイデアを集約し、全員に共有したい時
- 声の大きな人が延々と話し続けるのを防止したい時
実施手順
- 参加者に今回の検討テーマ(問い)を伝える(例:この問題を解決するには?)
- 個人で1分間その答えを考える
- ペアを組み、お互いのアイデアについて2分間話し合う
- ペア同士をくっつけて、4人でさらに4分間話し合う
- 全員で集まって5分間で各グループの結論(最も重要なアイデア1つ)を共有する
アレンジ例
- 必要に応じて1-2-4のサイクルを何度か繰り返す(人数が多い時など)
- ホワイトボードに付箋を書き出すなど議論の過程を可視化する
- 検討テーマや参加人数に応じて、時間配分は適宜調整する
アンチパターン
- 前の会話でどんな意見が出て、どのような過程でその結論に至ったのか、経緯を説明しはじめる(それだけで時間を消費してしまい検討時間が無くなる)
参考情報
原典はこちら。リベレイティング・ストラクチャーズ(という会議ファシリテーションアイデア集)の1つ。
説明としては以下のサイトの方が分かりやすいかと思います。
上記は2つとも英語サイトですが、日本語で最も詳しく書かれているのは、チェンジスペシャリストあきと様の記事かと。
こぼれ話(私的コメント)
原典ではどんな人数でも使える手法とされていますが、個人的には8~32人ぐらいのサイズが適当ではないかなと思っています。(オフラインでは物理的な場所の制約、オンラインでは接続数や部屋数などの制約が発生するため。また人数に比例して最後の「全員で共有」の時間も長くなる。)
会議のゴールが「共有」までであれば、このプラクティスだけでも足りそうですが、「意見を1つにまとめる」だった場合は結論を出すために別手法を組み合わせる必要がありそうです。
全然関係ないのですが、最初「1-2-4-ALL」というネーミングを見た時、数を表す名詞が「1,2,3,たくさん」しかないというアフリカの先住民族の話を想起してしまいました。はい、本当に関係ない話ですいません。。。