プラクティス名(別名)
プロダクトバックログリファインメント (PBR、バックロググルーミング、バックログ管理)
プラクティスの目的・狙い
- PBIをスプリントに投入できる記載粒度(Readyな状態)に整える
- 検討内容や新たな知見を反映し、PBLを最新化する
どんな時に使うか
- 直近のスプリントで対象になりそうなPBIを詳細化したい時
- フィードバックに基づいて要件/見積/優先順位を見直したい時
実施手順
- PBRの実施タイミングは特に定められていない(が、定期的な開催推奨)
- 出席者はPO,DEV,SM(と必要に応じて対象PBIに関係するステークホルダー)
- PBLの記述をベースに、DEVが不明点や仕様をPO(&ステークホルダー)に確認する
- 確認結果はPBLに反映するが、書ききれない場合は別途設計メモなどに残す
- 直近で投入対象になりそうなPBIはDEVが実作業に入れるレベルまで詳細化しておく
パターン | 具体的な作業内容 |
---|---|
追加 | 新たな要望やアイデアをPBIとして追加する |
更新 | 記述を詳細化する、変更点を反映する、ACを追記する、等 |
分割 | 大きすぎるPBI(エピック)を複数のアイテムに切り分ける |
統合 | 重複する内容や一度に処理できるPBIを1つにまとめる |
削除 | 不要、または価値が低いと判断されたPBIを捨てる |
見積もり | コスト(作業量)を見積もる、実績に基づき再見積もりする |
並び替え | PBIの優先順位を入れ替える、PBIに依存関係がないかチェックする |
アレンジ例
- PBRを定期イベント化する(例:スプリントレビュー後に行う、など)
アンチパターン
- 会議に必要なステークホルダーが出席しておらず、POの持ち帰り確認が増える
- 優先順位の低いPBIに関しても詳細しようとする(ムダになる可能性が高い)
参考情報
定番、AgileStudioのアジャイルプラクティスマップから。
こぼれ話(私的コメント)
PBRのタイムボックスについて、スクラムガイド2017では、「開発チームの作業の10%以下にすることが多い」という記述がありました。これを多いと見るか、少ないと見るかは現場によるかもしれません。ウォーターフォール開発における要件定義~詳細設計に相当すると考えると少し足りない気もしますが、アジャイル開発の場合はDEVが手を動かせる程度まで話を詰めたら後は実物で確認しよう、というスタンスで臨んだ方が良さそうです。またPOがボトルネックになりやすい作業でもあるので、PO-DEVの人数比によっても適正な時間配分は変わってきそうです。