機械の制御システムの設計における安全分析の事例報告
<この項は書きかけです。順次追記します。>
1.概要
機械の制御システムの設計において、安全分析を、主にHAZOPの枠組みで実施したため報告する。
2.背景
ISO/IEC Guide 51は前の版からJISがあった。ISO/IEC Guide 50は、今回の版からJISを発行している。工場などでは子供を想定していない場合がある。小学生などが工場見学する場合には、JIS Z 8050を参考に、見学の安全を確保するとよい。
IEC 61882 HAZOPは2017年に改定されているが、JISになっておらず、化学プラント、電力、医療、金融、情報システムなど報告がある分野が限られている。今回、機械の制御システムの設計にあたって、安全分析を実施したため報告する。
3.課題
工場における安全では、厚生労働省から様々な通達等が出ている [4][5][6] 。 これらの指針では安全感連携の規格を参照している場合がある[7]。さらに直接指針で参照していなくても、上記規格の参照関係は幅広い。
FAシステムにおいては、他の機器との連携が重要である。複数の機器の連携には、間に工業用ロボットを入れて自動化をしている。そのため、工業用ロボット等を併用する場合と、人手が関与する場合についての分析を行うとよい。
また、全自動の場合に、どこからどう止めるかは、個々の機器の緊急非常停止機能だけでは不十分で体系的な分析が必要となる。
分析には顧客の参加が大切である。しかし人手に頼る町工場では分析に時間を割く余裕がない。ロボットを利用する場合には、ロボット安全教育が義務付けられているが、ロボットを使わない場合の教育体系が課題である。
#4.分析
分析では、単独機器、関連システム、ライン全体の3種類とし、関係者として設計者、操作者、監視者、見学者、機器視点は単独機器、連携機器、制御機器、電源、網とする。
4.1 設計者
設計者は、機械設計、電気設計、制御設計の3種類とする。
4.2 操作者
操作者は、初動入力操作者、手動運転操作者と、全自動の事故・故障時等の操作者の3種類とする。
4.3 監視者
監視者は、10台程度までの単独監視者と、数十台以上の複数人監視者を分析する。
4.4 見学者
見学者は、成人、障碍者、子供の3種類を分析する。
4.5 単独機器
単独機器では数種類の具体的な機器とロボットを分析する
4.6 連携機器は、単独機器の間をつなぐロボットをそれぞれの連携対象機器と一緒に分析する
4.7 制御機器
制御機器は、単独機器の制御、連携機器の制御、ライン全体を分析する。
4.8 電源
電源はシステム全体に影響を与える。瞬時電圧低下、高調波など過去の事故事例に基づいて分析する。
4.9 網
今回対象としているEtherCATおよび厚生労働省が安全関連系での利用を想定しているWi-Fiを分析する。
参考文献
[1] JIS Z 8051:2015(ISO/IEC Guide51:2014)安全側面―規格への導入指針
[2] JIS Z 8050:2016(ISO/IEC Guide 50:2014) 安全側面-安全側面-規格及びその他の仕様書における子どもの安全の指針
[3] IEC 61882:2017, “Hazard and operability studies”, IEC
[4] 機械ユーザーから機械メーカー等への災害情報等の提供の促進について 厚生労働省労働基準局安全衛生部長 基安発0415第2号 平成26年4月15日
[5] 機械譲渡者等が行う機械に関する危険性等の通知の促進に関する指針(平成二十四年三月十六日)(厚生労働省告示第百三十二号)
[6] 危険性又は有害性等の調査等に関する指針・同解説 厚生労働省安全衛生部安全課 H18.3
[7]機械制御ソフトウェアの制約条件「機械安全」, 小川清, https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/a5d9eef7ad1d39652304, 2019
[11]災害支援無線系における安全分析手法の応用,小川清, 安全工学シンポジウム, 2019
<この記事は個人の過去の経験に基づく個人の感想です。現在所属する組織、業務とは関係がありません。>
文書履歴(document history)
ver. 0.01 初稿 20190512
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