私たちのグループでは1on1を継続して行っているのですが、「ここしばらくは形骸化してしまっているな…」という悩みを感じていました。
そこで、書籍『ヤフーの1on1 増補改訂版』を参考に形式を変えてみたところ好感触だったため、本記事で共有したいと思います。

※本記事では便宜上、1on1を担当する側を「リーダー」、受ける側を「メンバー」と記載しています。
💧従来の1on1のやり方
手法
- 以下のテンプレートに従って、メンバーに1on1で話すことを事前に記入してもらう
# 困っていること・気になっていること
* 自分の困りごとや、グループ・会社などで気になっていることを相談
# 最近やった中でうまくいったなと思ったタスク
* 小さなことでもなんでも良いです
# MBO目標振り返り
* 定期的に目標を振り返る
# 話したいことなんでも
* なんでも雑談
# 最近やったことリスト
* 自分の振り返りのためや、リーダーがあとで見るために使います
- 1on1が始まったらメンバーに上から順に報告してもらい、リーダーが何かフィードバックがあれば伝える
形態
- リモートで行う(カメラオフ)
- 月に1回
- 1回あたり約30分
❌問題点
- 準備に時間がかかる
- 毎回同じような話になる
- 業務連絡、報告が多い
- リーダーも何をフィードバックすればいいかわからない
- メンバーが特に何も得られず終わる場合がある
✨新しい1on1のやり方
手法
※事前準備は不要
- 1on1が始まったら、メンバーが今回話したい「テーマ」及び「テーマカテゴリ」を1つ決める
-
テーマはメンバーがリーダーと話したいことであればなんでも良い
- 業務外のことでもOK
-
テーマカテゴリは以下の4つから1つ選ぶ
- 「雑談したい、リーダーのことを知りたい」
- 「業務についてのフィードバックがほしい」
- 「相談したい、愚痴りたい」
- 「議論したい」
- テーマカテゴリを指定することで、リーダーにどんなスタンスで聞いてもらいたいのかを明確にする
- テーマカテゴリとテーマの例:
[相談]今後のキャリアについて、何を目指すべき・行うべきか[議論]現在担当している案件で、改善のサイクルがうまく回っていないのは何故か[雑談]最近寝つきが良くない
-
テーマはメンバーがリーダーと話したいことであればなんでも良い
- テーマが決まったら、そのテーマについてリーダーとメンバーで話し合い、答えを出す
- このとき、リーダーは「傾聴」を心がけ、メンバーから答えを引き出すことを目指す
- ティーチングよりもコーチング
- このとき、リーダーは「傾聴」を心がけ、メンバーから答えを引き出すことを目指す
- 最後に、「次に行うアクション」があれば立てて終了
- 例:
案件でのふりかえりの手法を、よりヒアリング主体のものにしてみる
- 例:
目的
-
経験学習
- 仕事の経験から学ぶこと
- 経験を語ってもらってそこから何を学べるか、言語化していくことで学習を深化させる
-
成長支援
- ここでの「成長」とはいろいろな仕事を経験することと、適切なフィードバックを得て、自らキャリアを選ぶこと
- そのための支援を行う
-
信頼関係の構築
- 上の二つは、リーダーとメンバーの間に信頼関係がなければ実現しないため、信頼関係の構築も二次的な目的となる
- リーダーからの「業務連絡」や「要望」を伝える場ではないので注意
形態
- 対面またはリモートで行う
- リモートの場合はカメラオン
- 声だけだと感情が見えづらいため
- リモートの場合はカメラオン
- 月2回(隔週)
- 多いと感じるかもしれませんが、ヤフーの1on1では毎週が最も良いとされています
- 月一だと「特別感」が出てしまい、お互いに構えてしまうので、より日常的なところにある成長の芽に気付けないため
- 現実的な落とし所として、私たちのグループでは隔週に落ち着きました
- 多いと感じるかもしれませんが、ヤフーの1on1では毎週が最も良いとされています
- 1回あたり15~30分
- 短時間で終わらせることで、話し足りない、次もやりたいと思えるようにする
⭕️良い点
- 事前準備が不要なので、お互いに気の重さがない
- メンバーがテーマを何にするか考える際、自身の内省の機会になる
- 業務以外の話もできるため、本当に話したいことや気になっていることについて話せる
- メンバーが話したいことについて話せるので、信頼関係を深めやすい
- 問題が解決したり、良いフィードバックを得られたりしたときの満足度も高い
- 頻度が高いことにより、メンバーの困っていることに早く対応できる
- また、メンバーの変化や成長に気づきやすい
(+α)オススメ手順
私たちのグループでは以下の手順も取り入れています。
- メンバーがテーマをなかなか決められないときのために、以下のような質問をいくつか用意しておく
「今の案件について、うまく行っていることは何か」「今の案件について、改善したいことやモヤモヤしていることはないか」「今後のキャリアプランについて、道筋は立っているか」
- 1on1の開始時(テーマを決める前)に、前回の「次に行うアクション」が達成できたかメンバーと確認する
- 1on1が終わった後、今回の1on1が100点中何点だったか、リーダーが自己採点する
- どんなテーマの場合にうまくできて、どんなテーマが苦手か、といった自己分析の助けとなる
- もちろん点数はメンバーには共有しません
最後に
本記事の手法は、1on1にマンネリを感じているチームにはもちろん、うまくいっていると感じているチームでも、取り入れてみると今までとは違った良さを感じられるかもしれないので、是非試していただきたいです。
また、今回参考にした『ヤフーの1on1 増補改訂版』は、コロナ禍を経てリモートワークが一般的となった現在に沿った内容でしたので、気になった方はお手に取ってみてください。
みなさまの1on1がより充実したものになれば幸いです。