自分の分身が作った練習メニューを、1 つそのまま見せます — spagent のコストと始め方
前回は「AI に自分の分身を作らせたら、練習メニュー作成の時間がゼロになった」というコンセプトの話でした。今回はまず AI が作った練習メニューを 1 つ、そのままお見せします。「5 分の会話でこのメニューが出てくる」という体験を先に見てもらってから、料金と始め方の話に進みますね。
① AI が作ったメニュー — 5 分の会話で出てきた「今日のメニュー」
実在チーム名を出すと他のコーチさんの参考にしづらいので、架空の高校水泳部「Toho Turtle Club」 を用意して、ゼロからセットアップ → メニュー生成までを実際にやってみました。まずはどんな状況で作ったかの前提から見てくださいね。
シチュエーション
- 時期: 8 月中旬。夏休みの真ん中
- 次の目標大会: 12/20 の冬季 JO 予選 (短水路)。あと 4 ヶ月
- 今日の位置づけ: 「準備期後半 (Accumulation)」= まだ強度勝負ではなく、有酸素の土台と技術を積む時期
- 練習環境: 短水路 25m プール、3 レーン、90 分
メンバー (3 名)
| 選手 | 学年 | 主種目 | ベンチマーク | 位置づけ |
|---|---|---|---|---|
| kai | 高 2 (M17) | 50/100Fr | 50Fr SCM 24.8 秒 | スプリンター、100Fr の後半持続を強化中 |
| mei | 高 1 (F16) | 200IM | 200IM SCM 2:24.5 | 個メ育成期、4 種目のバランスを整えたい |
| taku | 高 3 (M18) | 400/1500Fr | 400Fr SCM 4:28.6 | 距離型のエース、有酸素能力の底上げ |
3 人とも 中〜上級レベル。全員に同じメニュー投げると、kai は物足りない、mei は追いつけない、taku は退屈… っていう典型的なパターン。ここをどう捌くかが、コーチの見せどころですよね。
今日の練習の狙い
- メインの狙い: EN2 (有酸素) を 45% くらいに置いた「土台作り」の日
- サブの狙い: 種目別ドリルも入れて、技術も維持
- 総距離目標: 3,400m くらい (90 分にちょうど収まる密度)
このセットアップ (グループ 1 + 選手 3 + 大会 1) を Copilot と対話しながら 10 分 で登録。そのあと「明日 8/18 のメニュー作って」って頼んだら、こんなメニューが出てきました。
出てきたメニュー本体
タイトル: 「Acc 序盤 · EN2 基礎とテクニック — 有酸素土台 + 種目別 drill」
セット本体 (Qiita 表示用に整形):
# | Category | 本 | 距離 | サークル | 内容 | 器具 | 累計 | 経過
---+-------------+----+------+---------+-------------------------------------------------------------+------+------+------
1 | W-up | 1 | 400 | - | Swim / Choice easy (Z1, DPS 一定) | - | 400 | +0:07
2 | W-up-Drill | 4 | 100 | 2'00" | IM order 25-25 (drill-swim、mei メイン) | - | 800 | +0:15
3 | W-up-Kick | 4 | 50 | 1'15" | Board kick、上下運動小さく | 板 | 1000 | +0:20
4 |★Main-EN2 | 8 | 100 | 1'30" | Fr EN2 pace (kai 1:15 / mei 1:22 / taku 1:08) HR 140-150 均等 | - | 1800 | +0:32
5 | Rest | 1 | - | 2'00" | loosen easy 25m | - | 1800 | +0:34
6 |★Main-Build | 4 | 200 | 3'00" | Fr EN2→EN3 build (最後 50 EN3) kai 2:35→2:30 / mei 2:50→2:45 | - | 2600 | +0:46
7 | Rest | 1 | - | 2'00" | loosen | - | 2600 | +0:48
8 | Tech-Kick | 6 | 50 | 1'00" | Choice: kai=Fr / mei=IM order / taku=Fr、板キック | 板 | 2900 | +0:54
9 | Tech-Drill | 4 | 75 | 1'30" | 3sc drill + 3sc swim: kai=Fr / mei=Fly-Bk-Br-Fr / taku=Fr | - | 3200 | +1:00
10 | C-down | 1 | 200 | - | Choice easy 呼吸整えて | - | 3400 | +1:05
★ = Main セット。iPhone では横にスワイプすると全列見られます。
総距離 3,400m / 泳ぎ 65 分 + 移動・briefing 25 分 = 90 分ジャスト
見どころ — AI がここまで分かってるの、すごくない?
- サークルが種目ごとにちゃんと妥当 — 100 Fr EN2 は 1'30"、200 Fr build は 3'00"、板キック 50 は 1'15"。適当な数字じゃなくて、登録した選手 3 名の 100m EN2 タイムから逆算してます
- 設定タイムが選手別に降ってくる — 同じ 100 Fr EN2 でも kai 1:15 / mei 1:22 / taku 1:08。3 人の実力差、ちゃんと反映されてる
- ドリルも一人ずつ違う — kai は Fr だけ、mei は Fly-Bk-Br-Fr の 4 種目、taku も Fr。専門種目を見て選んでくれるんですよ
- Main と Main の間に 2 分の Rest — 90 分にちゃんと収まる密度計算
- 経過時間が全行に埋まってる — プールサイドで「今何分?」って聞かれても即答できる
これが「明日のメニュー作って」の一言、5 分の会話で出てくるんです。
もう 1 パターン: 試合予定を入れていない場合
「試合予定はまだ入れていない」というコーチさんもいらっしゃると思います。実は、予定が未登録だと Copilot が「今日のテーマは?」って聞いてくれるようになっています。大会予定を登録しないまま「明日のメニュー作って」と頼むと、こういう会話になります:
あなた: 明日 8/25 のメニュー作って。参加者は kai・mei・taku。
Copilot: 試合予定と練習計画がまだ未登録なので、
今日のテーマを教えてください。
① 有酸素土台 (EN2 中心 / threshold + endurance)
② レース想定 (Race pace / Broken / USRPT)
③ スプリント (SP1-2 中心 / speed + short broken)
④ 回復・軽め (EN1 / recovery / drill 多め)
⑤ 混合・ミックス (複数 zone 織り交ぜ)
⑥ 自由に指定 (自然文で「テーマ: 〜」を入力)
あなた: ② レース想定で。
Copilot: 了解しました。「レース想定」で組みます。
主 Zone: SP1 + EN2 / 総距離目標: 3200m
骨格案は 3 パターンあります:
🅰 王道: 8×100 Broken 10s rest
🅱 変化型: 20×25 USRPT fail-stop + 4×200 desc ★おすすめ
🅲 突き上げ: 3×(200 desc + 100 RP)
あなた: B で。
Copilot: 案 B で作成しました。全体プレビューです ...
コーチが選んだ「② レース想定」を Copilot が解釈して、Phase (期分け) と Zone (強度帯) を自動で決めてくれる。あとは骨格案を 3 つ並べてくれるので、好きなのを選ぶだけ。5 分もかかりません。
出てきたメニューはこんな感じ:
# | Category | 本 | 距離 | サークル | 内容 (kai / mei / taku) | 累計
---+------------+----+------+---------+--------------------------------------------------------------+------
1 | W-up | 1 | 200 | - | Choice easy | 200
2 | W-up | 4 | 50 | 1'00" | Build (25 easy / 25 mod) | 400
3 | Kick | 1 | 100 | - | Kick easy | 500
4 | Drill | 6 | 50 | 1'15" | Fr catch + turn practice | 800
5 |★Main-A | 20 | 25 | 0'40" | USRPT fail-stop @ 100Fr goal pace (kai 14.0 / mei 16.0 / taku 14.5) | 1300
6 | Rest | - | - | 60s | Set 間 rest | 1300
7 |★Main-B | 4 | 200 | 3'20" | Fr desc EN2→SP1 (kai 2:16→2:04 / mei 2:42→2:30 / taku 2:10→1:58) | 2100
8 | Kick | 4 | 100 | 2'00" | Board kick moderate | 2500
9 | C-down | 1 | 200 | - | Easy back+choice | 2700
10 | C-down | 1 | 100 | - | Loosen | 2800
★ = Main セット。
総距離 2,800m / 78 分に収まる密度。Main-A の USRPT には fail-stop ルール (2 本連続で goal pace を外したら Set 終了) も自動で組み込まれています。
大会予定を入れてる場合は、この 6 択の会話は出ずに 自動判定でメニューまで進みます。予定あり / なし、どちらでも同じ体験でメニューが手に入る、という設計です。
② コスト — 実質 月 $10 で全部動くんです
「AI ツール = 月 $100〜200 のフラッグシップ LLM が必要」みたいな空気ありますよね。でも spagent、全然そんなことないです。
GitHub Copilot の料金プラン
spagent は GitHub Copilot の上で動く仕組みなので、追加のトークン料金みたいなのは一切なし。Copilot のサブスク料金だけがそのまま総費用です。シンプル。
| プラン | 月額 | spagent での目安 |
|---|---|---|
| Free | $0 | Chat 月 50 回まで。初回セットアップと 1〜2 回のメニュー作成で使い切ります。「動くかどうか試してみたい」用途にピッタリ |
| Pro | $10 | 週 1〜2 回メニュー組む趣味コーチなら これで十分。AI Credits $15/月付き、メインの使い方は余裕でカバー |
| Pro+ | $39 | 毎日ガンガン使いたい / 過去メニュー大量取込みたい / Claude Opus みたいな重量級モデルも使いたい、ヘビーユーザー向け |
| Business | $19/user | チームのコーチ陣で共有 / 管理機能が欲しい場合 |
おすすめの入り方
- まずは Free で試す → 1 行コマンド叩いて、初回セットアップだけ回してみて「あ、自分の分身できたじゃん」を体感
- 良さそうなら Pro ($10) → 週次のメニュー作成、選手タイム記録、フェーズ計画まで日常使い
- 物足りなくなったら Pro+ → 過去メニュー Excel/PDF を大量に取り込みたくなったら
追加でかかるものは?
ゼロです。念のため内訳:
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| spagent 本体 (MIT ライセンス OSS) | 無料 |
Excel / PDF / 画像取込ライブラリ (openpyxl, pdfplumber, Pillow 等) |
無料 |
| LLM 推論の追加課金 | なし (Copilot サブスクに含まれる) |
| クラウドストレージ / SaaS | なし (全ファイルはお使いの PC 内だけに保存) |
🔒 「AI に自分のメニューが吸われて公開ナレッジに混ざる、みたいなことは?」— ないです
spagent が保存するのはこの 3 つだけで、ぜんぶあなたの PC の中 (~/spagent/ フォルダ配下) に置かれます:
- 過去メニュー・ドリル・骨格パターン (Excel / PDF から取り込んだあなたの資産)
- 選手プロファイル (エイリアス・pace band・技術課題)
- 指導プロファイル (あなたの流儀・哲学・4 層モデル)
Copilot は AI と話すためのインターフェースにすぎず、あなたの過去メニューがモデルの学習データに混ぜられることはありません (GitHub Copilot の Business/Enterprise/Pro の学習除外ポリシー) 。「他の誰かに自分のメニューがそのままコピーされる」を心配しなくて大丈夫です。
一方で、AI が 返してくる メニュー生成は当然 GitHub Copilot のクラウド LLM を経由します (これは通常の Copilot 利用と同じ)。ネットワーク断でオフラインでは動きません。
「Pro の AI Credits $15/月って足りるの?」
これ、みんな気になるところですよね。私の実感では、週 4 セッション × 4 週間のメニュー生成 + フィードバック処理 + 過去メニュー取込、これを毎月続けても Credits の上限に触ったことは一度もないです。仮に使い切っちゃっても、Copilot のコード補完は無制限のまま使えるので、その月だけ「対話少なめモード」で運用すれば全然 OK。
③ 始め方 — 4 ステップで自分の分身が完成
「PC の設定、正直あんまり得意じゃなくて…」「Python って何?」ってコーチさん向けに、GitHub アカウント作るところから 順に書いていきます。もう Copilot 契約済みの方はステップ 3 まで飛ばして OK。
用意するもの
- Windows / Mac / Linux のパソコン (どれでも大丈夫。水泳部の PC でも自宅のでも)
- ネット接続
- メールアドレス (GitHub アカウント作成用)
これだけ。他のソフトウェアやサブスクは、この後の手順の中で入れていきます。
💡 「自分のメニューを読み込ませないとダメ?」→ いいえ、大丈夫です
「過去のメニューを取り込まないと使えないのでは?」と思われる方もいらっしゃると思います。
過去メニューを取り込まなくても spagent は動きます。公開されている水泳の練習手法 (USRPT / Threshold / Descending / Broken 等の 7 手法 + Zone 配分 + Phase 判定ロジック) がベースとしてついてくるので、それだけでも十分メニューが組めます。
必要なのは、最低限のグループ 1 つ (例: 「マスターズ水曜クラス」) と、指導プロファイル 1 つ (哲学とか好みの練習の長さ) だけ。これは次のステップ 4 (初回セットアップ 5〜10 分の会話) で対話で決めていくので、事前準備は不要。選手登録は skip 可能で、初回のメニュー作成時に「今日は誰が来る?」と対話で聞かれるので、練習前 5 分だけあれば試せます。
もちろん、後から「やっぱり自分の過去メニューも取り込みたい」となったら、いつでも足せます (前記事で紹介した Workflow G)。「Base のみ」→「Base + Custom」への切替は 1 行。まずは軽く試して、気に入ったら育てる、で OK です。
ステップ 1: GitHub アカウントを作る (5 分)
GitHub (ギットハブ) はプログラマーがよく使うファイル共有サービスで、Microsoft の子会社です。無料アカウントで登録できます。ここから spagent 本体を受け取ります。
- github.com/signup を開く
- メールアドレス → パスワード → ユーザー名 (英数字、他の人にも見える名前) を順に入力
- 確認コードがメールに届くので、その 6 桁を入力
- アンケート画面が出てきたら 「Skip」で飛ばして OK
- 「Free プランで作成」を選ぶ
これで GitHub アカウント完成。一度作れば以降はずっと使い回せます。
ステップ 2: GitHub Copilot Free に登録 (2 分)
Copilot (コパイロット) が AI の本体。GitHub が提供している AI で、この上に spagent の「分身」機能が乗っかる感じです。まずは無料の Free プランで試すのがおすすめ。
- github.com/features/copilot を開く
- 「Get started for free」 ボタンをクリック
- さっき作った GitHub アカウントを選ぶ
- 支払い情報は 不要 (Free プランなので)
Free だと 月 50 回の会話まで無料。「動くかどうか試す」には十分です。手応えあれば 月 $10 の Pro に上げると、余裕を持って毎週使えます。
ステップ 3: spagent を 1 行で入れる (Copilot CLI もまとめて入ります)
PowerShell (Windows) / ターミナル (Mac) を開いて、以下の 1 行をコピーして貼り付け → Enter するだけ。
- Windows: スタートメニューで「PowerShell」と検索 → クリック
-
Mac:
Cmd + Space→ 「ターミナル」と入力 → Enter
Windows の方
iwr https://raw.githubusercontent.com/kazuma911/spagent/main/scripts/setup/setup.ps1 -OutFile $env:TEMP\spagent-launcher.ps1; & $env:TEMP\spagent-launcher.ps1
Mac / Linux の方
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/kazuma911/spagent/main/scripts/setup/setup.sh | bash
これで以下が全部、自動で走ります:
- 必要なもの (Python / Git / GitHub Copilot CLI / 各種ライブラリ) を確認 → 無ければ自動でインストール
- あなたの PC のホームフォルダに
spagentフォルダを作成 (Windows:C:\Users\<あなた>\spagent、Mac:~/spagent) -
そのまま GitHub Copilot CLI を自動起動 → 初回のみ
/loginで GitHub アカウント認証 (ブラウザが開くので数クリック)
難しい設定は 1 個もなし。「Python って何?」「Git って何?」「Copilot CLI って何?」を知らなくて大丈夫。この 1 行が全部代わりにやってくれます。
ステップ 4: 初回セットアップ (5〜10 分の会話)
セットアップの最後に GitHub Copilot CLI が自動起動し、いきなりこんな画面が出ます:
⚠️ 最初の 1 回だけ: /login で GitHub 認証
Copilot CLI プロンプトに /login と入力 → Enter で ブラウザが自動で開き、8 桁のコードを貼り付ける画面が出ます。画面の指示通りに進めれば 1 分で完了、以降このステップはもう出てきません。「セットアップの最中に急にブラウザが開いてビックリ」を防ぐための予告です。
認証が終わると、こんな画面が出ます:
👋 こんにちは、コーチ!今日は何をしますか?
【よく使う】
① 今日/明日のメニューを作る → Workflow A
② 練習後の記録・フィードバック → Workflow B
③ 過去メニューを検索する → Workflow C
【シーズン設計】
④ 長期プランを立てる → Workflow D
【設定・準備】
⑤ 初めて使う (初期セットアップ) → Workflow E
⑥ 選手・グループ・大会などの情報を追加/更新 → Workflow F
⑦ 自分の過去メニュー・ドリル資料を取り込む → Workflow G
⑧ W-up / Drill / Kick / C-down のテンプレを整備 → Workflow F.templates
番号 or 自然文でどうぞ。「メニュー作って」だけでも通じます。
💡 初回のようですね。⑤ から始めるのがオススメです。
初回は最下段のヒントに従って ⑤ と入れると初期セットアップ (Workflow E) が始まります。全 8 ステップ・5〜10 分の逐次ガイド式で、各ステップの冒頭に [Step X/8] の進捗と skip 可否が出ます。あとは日本語で答えるだけ:
あなた: ⑤
Copilot: 初期セットアップを始めます (全 8 ステップ / 5〜10 分)。順に聞いていきますね。
Copilot: [Step 1/8] PII 注意喚起 + 同意書
以降で扱う名前は必ずニックネームまたはイニシャルで。
本名・電話・メール・住所・生年月日は入れないでください。
(同意書テンプレートは templates/consent-form.template.md にあります)
→ 続けますか? (Y/N)
あなた: Y
Copilot: [Step 2/8] グループ登録 (必須)
最初のグループを教えてください。
例: name = マスターズ水曜クラス / type = masters / mode = individual
expected_participants = 6 / skill_level = intermediate
typical_pace = SCM 100Fr 1:20〜1:40
あなた: マスターズ水曜、6 名、初〜中級、100Fr は 1:20〜1:40 くらい
Copilot: 登録しました ✅ もう 1 グループ追加しますか? (Y/N)
あなた: N
Copilot: [Step 3/8] 選手登録 (オプション、skip 可)
マスターズ水曜クラス の選手を今登録しますか?
Y=1 名ずつ登録 / N=このグループは skip / S=全グループ skip
(skip した場合、あとで「メニュー作って」と言った時に、その場で
選手登録フローが自動的に立ち上がります)
あなた: S
Copilot: 選手登録は skip しました。次に進みます。
Copilot: [Step 4/8] プール施設 (skip 可: 未登録なら毎回のメニュー生成時に聞きます)
プールを教えてください。(「skip」でも OK)
あなた: 短水路 25m 3 レーン
Copilot: [Step 5/8] 大会 / 練習スケジュール (skip 可: 未登録なら phase 判定が
対話式に縮退します)
登録方法を選んでください。
① 手動対話 / ② ファイル解析 / ③ URL 取得 / skip
あなた: skip
Copilot: [Step 6/8] 知識ベース方針
① Base のみで試す
② Base + Custom (Workflow G で自分の過去メニュー取り込み)
③ Custom のみ
あなた: ①
Copilot: [Step 7/8] 指導プロファイル作成 (必須、1 つ以上)
マスターズ水曜クラス の指導方針を対話で決めます。
対象哲学 / 時間軸 / 実務ひな形 / 手法プリファレンス を順に聞きます。
...
Copilot: [Step 8/8] 出力形式
PDF / TSV / カスタム Excel から選んでください。
あなた: PDF
Copilot: ✅ 初期セットアップ完了
登録内容: グループ 1 個 / 選手 0 名 / プロファイル 1 個
※ 選手・スケジュール は skip 済み。必要になったら
「メニュー作って」で選手登録、「スケジュール追加」で
スケジュール登録がいつでもできます。
次は「明日のメニュー作って」で今日/明日の練習を組めます。
💡 全部真面目に登録しなくても OK です
Workflow E は「今できる範囲だけ」でどんどん skip して大丈夫。必須はグループ (Step 2) と指導プロファイル (Step 7) の 2 つだけ。選手 (Step 3) を skip したままメニュー作成に進むと、その場で「今日は誰が来る?」と対話式に選手登録が始まる仕組みなので、練習前 5 分だけあれば試せます。
- 大会予定 (Step 5) → skip 可。予定が無い状態でも、メニュー生成時に「今日のテーマは?」と 6 択で聞いてくれます (Section ① の「もう 1 パターン」参照)。
- プール施設 (Step 4) → skip 可。毎回のメニュー生成時にプール環境を聞かれるだけです。ただし常設プールなら 1 回登録しておくと以降聞かれずに済むので楽。
- 選手 (Step 3) → skip 可。「メニュー作って」の初回で on-the-fly 登録されます。
選手の実名は入れちゃダメです。ニックネームかイニシャルで登録してください。個人情報 (氏名・電話・メール・住所・生年月日など) は Copilot が検出したら警告 して自動的に伏字化してくれます。データはぜんぶ あなたの PC 内だけに保存、外部サーバーには行きません。
毎回の使い方
練習前に PowerShell / ターミナルを開いて、ステップ 3 と同じ 1 行をもう一度実行するだけ。
Windows
iwr https://raw.githubusercontent.com/kazuma911/spagent/main/scripts/setup/setup.ps1 -OutFile $env:TEMP\spagent-launcher.ps1; & $env:TEMP\spagent-launcher.ps1
Mac / Linux
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/kazuma911/spagent/main/scripts/setup/setup.sh | bash
2 回目以降は 10〜30 秒で spagent が起動 (最新版に自動更新もされます)。プロンプトに「👋 こんにちは、コーチ!」が出たら準備 OK — 番号 or 自然文でどうぞ。
🔧 なぜ「同じ 1 行」でメニューが即出るの?
setup.ps1 / setup.sh は最後に Copilot CLI を -i spagent オプション付きで自動起動します。-i は「対話モードで起動しつつ、最初のプロンプトを自動送信」する Copilot CLI の起動オプション。ここに spagent と渡すことで、起動直後にウェルカムメニュー (8 択) 表示が発火します。
肝心の「spagent とは何者か」の仕様書はリポジトリ root の AGENTS.md (Copilot CLI 標準の指示ファイル) が自動読込されて、そこから SKILL.md の全仕様に従うよう指示されています。MCP サーバー / VS Code 拡張 / 別途プラグインは一切不要。
起動すると、こんな画面が出ます (最初の一言は AI 側から):
👋 こんにちは、コーチ!今日は何をしますか?
(前回: 2026-08-22 マスターズクラスのメニュー作成)
【よく使う】
① 今日/明日のメニューを作る → 例: 「明日 8/25 のメニュー作って」
② 練習後の記録・フィードバック → 例: 「今日のタイム表を投入」
③ 過去メニューを検索する → 例: 「Threshold 系の 3000m 帯を見せて」
【シーズン設計】
④ 長期プランを立てる → 例: 「冬季 JO までの 12 週計画」
【設定・準備】
⑤ 初めて使う (初期セットアップ)
⑥ 選手・グループ・大会などの情報を追加/更新
⑦ 自分の過去メニュー・ドリル資料を取り込む (Excel/PDF/画像 OK)
⑧ W-up / Drill / Kick / C-down のテンプレを整備
番号 or 自然文でどうぞ。「メニュー作って」だけでも通じます。
「今日は何ができるんだっけ?」って迷ったら、このメニューから選べば OK。慣れてきたら、いきなり用件を投げても通じます:
あなた: 明日 8/18 のメニュー作って。参加者は kai・mei・taku。
Copilot: 明日 2026-08-18(火) の状況を確認しました。
- コース: 短水路 25m / 3 レーン / 90 分
- 期分け: 全員 準備期後半 (冬季 JO 予選まで 124 日)
- おすすめ手法: EN2 threshold + IM order drill + kick set
骨格 (あなたの流儀に沿う):
W-up 400 + Drill 400 + Kick 200 + Main-EN2 800 + Build 800 + Tech 600 + C-down 200
合計 3400m。この骨格で作りますか?
あなた: OK。ただし mei のドリルは Fly の後半失速矯正入れてね。
Copilot: 承知しました。全体プレビューです ...
(承認後)
Copilot: メニュー保存しました! iPad やスマホで開いてプールサイドに
持って行けます。
これが記事冒頭のメニューの中身、というわけです。
できること一覧 (8 種類の使い方)
Copilot に自然な日本語で頼むだけで、以下のどれかが動きます:
| # | 頼み方の例 | Copilot がやること |
|---|---|---|
| A | 「明日のメニュー作って」 | 期分け・手法・骨格・設定タイムを自動計算、承認後に Excel 保存 |
| B | 「今日のタイム表を投入」 | 撮影したタイム表画像から実測タイムを認識、選手の傾向を学習 |
| C | 「Threshold 系の過去メニューは?」 | 期分け × 強度帯 × 距離で過去メニューを横断検索 |
| D | 「秋の大会まで 12 週の計画立てて」 | 大会から逆算して年間・週間計画を生成 |
| E | 「初めて使う。セットアップして」 | 選手・グループ・施設・大会を対話で登録 |
| F | 「新しいグループ追加したい」 | プロファイル追加、ドリル追加、選手情報の更新 |
| G | 「過去メニュー取り込みたい」 | Excel / PDF / 画像を解析、傾向分析、骨格パターン抽出 |
| H | 「W-up テンプレ整理したい」 | W-up / Drill / Kick / C-down テンプレを事前に整備 (登録・編集・新規作成) |
冒頭のメニューは A (メニュー作成) の出力です。「あなたの分身」を作る本命は E (初回セットアップ) と G (過去メニュー学習) の 2 つ。
💡 実は Base に「他のコーチさんの過去メニュー 117 パターン」が同梱されてます
自分の過去メニューをまだ取り込んでいない状態でも、Base ナレッジ (knowledge/base/community/) に AI 分類済みの実録メニュー 117 パターン (Threshold / Descending / USRPT / Broken / HIIT / LSD / Fartlek / Mixed の 8 系統) が入っています。これは私 (筆者) が自分の過去メニューを Workflow G で AI 分類してから、PII を除いて公開したものです。
なので、セットアップだけ済ませれば「他のコーチさんの流儀」から選んでメニュー作成が始められます。使いながら「あ、こういう組み方もあるんだ」って気付きも得られますし、慣れてきたら G で自分のメニューも足していく、という育て方ができます。
次回予告
次は 「あなたの過去メニュー Excel を食わせて、AI にあなたの流儀を丸パクリさせる話」 (Workflow G) を書く予定です。
- 過去 100 メニュー以上を投げ込むと、AI が 手法 (USRPT / HIIT / Threshold 等)・期分け (準備 / 強化 / 仕上げ / 調整)・強度帯 (EN1〜SP3)・強度シグネチャ (あなた特有の強度配分パターン) の 4 軸で自動分類
- あなたの「骨格パターン」(Kick と Pull を独立させる流儀 / ドリル単独ブロックなし / 総距離 3400m 前後 …) を推論
- 標準手法にない癖は 「あなただけの Custom 手法」 として自動登録
「万人向けのメニュー生成」じゃなくて、「あなたが今まで作ってきたメニューの延長線上」 を AI に描かせる、っていうのが本命の使い方です。
リポジトリ & フィードバック募集
github.com/kazuma911/spagent — MIT ライセンスで公開してます
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- Issue / Discussion で、こんな声を募集中です:
- 「動かしてみたけど、ここで詰まった」
- 「自分の指導スタイルと、この部分が合わない」
- 「他の競技 (陸上 / 自転車 / トライアスロンとか) でも使いたい」
コーチさんもエンジニアさんも、コメントお待ちしてます 🏊