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Claude Code Routines入門 — スケジュール・GitHub・APIで自律化するAIワークフロー

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Last updated at Posted at 2026-06-04

はじめに

「毎晩バックログを整理してほしい」「PRが開くたびにコードレビューを自動実行したい」「監視アラートが来たら即座に原因調査と修正PRを作ってほしい」——そうしたタスクを、自分のマシンを起動しておかなくても自動実行できる仕組みが Claude Code Routines です。

Routinesは2026年4月にClaude Code v2.1.105〜v2.1.113のアップデートでリリースされたcloud agent機能です。スケジュール・GitHub Events・APIエンドポイントという3種類のトリガーを組み合わせて、Claude CodeをAnthropicが管理するクラウドインフラ上で自律実行させられます。

Claude Code Routinesの全体像:3種トリガーがクラウドエージェントに接続する

この記事で学べること

  • Routinesの基本概念とアーキテクチャ
  • スケジュール・GitHub Events・APIトリガーの設定方法
  • 実践的なユースケース(PRレビュー自動化・アラート連携等)
  • 注意点と利用制限

対象読者

  • Claude Codeを使っているエンジニア
  • CI/CDパイプラインにAIエージェントを組み込みたい方
  • 繰り返し作業を自動化してメンテナンスコストを下げたい方

前提条件

  • Claude.aiのPro・Max・Team・EnterpriseいずれかのサブスクリプションとClaude Code on the webが有効化されていること
  • Claude Code v2.1.105以降がインストールされていること(claude --versionで確認)

TL;DR

  • RoutinesはAnthropicクラウド上で動作するAIエージェントワークフロー。自分のマシンが閉じていても実行される
  • トリガーはスケジュール(cron)・GitHub Events・HTTP APIの3種類で組み合わせ可
  • CLIから /schedule コマンド1行で作成可能。Web UIでは3種類のトリガーをGUI設定できる
  • ルーティンは1日の実行数に上限あり。GitHubアカウントやMCPコネクターへのアクションは自分のアカウント名義で実行される

Routinesとは

従来、Claude CodeはローカルCLIセッションやRemote Control経由での操作が前提でした。Routinesはそのモデルを拡張し、「定義しておけばクラウドで自律動作するエージェント」として機能します。

公式ドキュメントによれば、1つのRoutineは以下の要素で構成されます:

要素 説明
プロンプト Claudeが実行するたびに参照する指示
リポジトリ Claudeが操作対象とするGitHubリポジトリ(複数指定可)
環境 ネットワークアクセス・環境変数・セットアップスクリプト
コネクター Slack・Linear・Google DriveなどのMCPサービス連携
トリガー いつ実行するか(スケジュール・GitHub Events・API)

Routineのアーキテクチャ:コンポーネントからクラウドエージェント、アウトプットへの流れ

各Routineは完全なClaude Codeクラウドセッションとして実行されます。シェルコマンドの実行、リポジトリへのコミット・PR作成、コネクター経由の外部サービス操作が可能です。

重要: Routineが行うGitHubコミット・PR・Slackメッセージはすべてあなたのアカウント名義で実行されます。スコープを必要最小限に絞って設定してください。

3つのトリガーの設定方法

1. スケジュールトリガー

毎時・毎日・毎週などの定期実行や、指定日時の1回実行に対応します。

CLIからの作成(最速):

> /schedule daily PR review at 9am

Claude Codeが対話形式で設定を確認し、Routineを保存します。自然言語で時刻を指定できます。

Web UIからの作成: claude.ai/code/routines を開き、「New routine」→「Select a trigger」からスケジュールを選択します。プリセット(hourly / daily / weekdays / weekly)の他、CLIで /schedule update を使えばカスタムcron式も設定できます。

スケジュールの最小間隔は1時間です。それより頻繁なcron式は拒否されます。1回限りの実行(one-off)には日数制限は適用されません。

一回限り(one-off)の実行例:

> /schedule in 2 weeks, open a cleanup PR that removes the feature flag

指定日時に1度だけ実行され、完了後は自動で無効化されます。

2. GitHub Eventトリガー

PR・リリースなどのGitHubイベント発生時に自動実行します。

セットアップ:

  1. claude.ai/code/routines でRoutineを開き、「Edit routine」→「Add another trigger」→「GitHub event」を選択
  2. Claude GitHub Appのリポジトリへのインストールを求められるので許可する
  3. リポジトリ・イベント・フィルターを設定して保存

対応イベント:

イベント トリガーされる条件
Pull request opened / closed / assigned / labeled / synchronized 等
Release created / published / edited / deleted

フィルター設定例:

# レビュー対象をdraft以外の認証モジュール関連PRに絞る
Base branch: main
Head branch: contains "auth-provider"
Is draft: false

利用可能なフィルター演算子は equals / contains / starts with / is one of / matches regex など。特に matches regexフィールド全体へのマッチ(部分一致ではない)なので、.*hotfix.* のように書く必要があります。

GitHub Eventトリガーはresearch preview中、ルーティン単位・アカウント単位で時間あたりの上限があります。超過したイベントはウィンドウリセットまでドロップされます。

3. APIトリガー

Routine専用のHTTPエンドポイントを発行し、外部システムからPOSTリクエストで呼び出せます。監視ツール・CDパイプライン・Webhookとの連携に最適です。

設定手順:

  1. Routineの「Edit routine」→「Add another trigger」→「API」を選択して保存
  2. 表示されたURLをコピーし、「Generate token」でベアラートークンを発行(表示は1回限り、安全な場所に保存)

呼び出し例:

curl -X POST https://api.anthropic.com/v1/claude_code/routines/trig_01ABCDEFGHJKLMNOPQRSTUVW/fire \
  -H "Authorization: Bearer sk-ant-oat01-xxxxx" \
  -H "anthropic-beta: experimental-cc-routine-2026-04-01" \
  -H "anthropic-version: 2023-06-01" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -d '{"text": "Sentry alert SEN-4521 fired in prod. Stack trace attached."}'

成功時のレスポンス:

{
  "type": "routine_fire",
  "claude_code_session_id": "session_01HJKLMNOPQRSTUVWXYZ",
  "claude_code_session_url": "https://claude.ai/code/session_01HJKLMNOPQRSTUVWXYZ"
}

textフィールドにアラート内容・ログ・コンテキストを渡せます。Routineの保存済みプロンプトとともにClaude Codeに渡されます。

experimental-cc-routine-2026-04-01 というbetaヘッダーが必要です。APIはresearch preview中で仕様変更の可能性があります。破壊的変更は新しい日付ヘッダーで提供され、過去2世代のヘッダーは引き続き動作します。

実践ユースケース

ユースケース1: 毎朝のPR自動レビュー

チームのコードレビューチェックリストをプロンプトに書き、pull_request.openedトリガーを設定します。

プロンプト例:
このPRについて、以下の観点でレビューを行い、インラインコメントと
サマリーコメントを投稿してください。
- セキュリティ上の問題(SQL injection, XSS等)
- パフォーマンスの懸念点
- ドキュメントと実装の乖離
- テストカバレッジの不足箇所

人間のレビュアーは設計判断に集中でき、機械的なチェック作業から解放されます。

ユースケース2: 監視アラート → 修正PR自動生成

SentryやDatadogのアラートwebhookをAPIトリガーに設定します。アラート発生時にスタックトレースをtextで渡すと、Claudeが該当コードを解析して修正PRを自動作成します。

# Sentryのwebhook設定例(環境変数は実際のものに置き換え)
curl -X POST $ROUTINE_ENDPOINT \
  -H "Authorization: Bearer $ROUTINE_TOKEN" \
  -H "anthropic-beta: experimental-cc-routine-2026-04-01" \
  -H "anthropic-version: 2023-06-01" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -d "{\"text\": \"$(echo $SENTRY_ALERT_BODY | jq -Rs .)\"}"

ユースケース3: ドキュメント更新の自動追従

マージされたPRのAPIの変更を検出し、ドキュメントリポジトリへの更新PRを自動作成します。pull_request.closed+is_merged: trueのフィルターでトリガーを設定するだけです。

ユースケース4: バックログの定期整理

毎週月曜朝にスケジュール実行し、未分類のIssueにラベル付け・担当者アサイン・Slackへのサマリー投稿を自動実行します。コネクターにSlack・GitHub・Linearを追加しておくとよいでしょう。

セットアップ方法まとめ

Routineのセットアップ手順:6ステップの作成フロー

Web UIでの作成(推奨):

  1. claude.ai/code/routines を開く
  2. 「New routine」をクリック
  3. ルーティン名とプロンプトを記入(モデルも選択可)
  4. GitHubリポジトリを追加
  5. 環境(ネットワーク・環境変数・セットアップスクリプト)を設定
  6. トリガーを選択・設定
  7. コネクターを確認(不要なものは削除してスコープを絞る)
  8. 「Create」で保存

CLIでの管理コマンド:

# スケジュールRoutineを作成
/schedule daily PR review at 9am

# 一覧表示
/schedule list

# 更新(カスタムcronの設定等)
/schedule update

# 即時実行
/schedule run

ブランチ操作の注意点

デフォルトでは、RoutineはClaude名義のブランチ(claude/プレフィックス)にのみプッシュできます。既存のブランチへのプッシュが必要な場合は、リポジトリ設定で「Allow unrestricted branch pushes」を有効化してください。

既存ブランチへのプッシュは慎重に。 mainブランチへの直接プッシュが許可されないよう、GitHubのブランチ保護ルールを必ず設定してください。

注意点・制限事項

項目 内容
プラン Pro・Max・Team・Enterpriseが対象。APIキーは非対応
1日の実行上限 アカウントごとに日次上限あり(claude.ai/code/routines で確認)。※1回限り(one-off)実行は日次上限にカウントされない(ただしサブスクリプション使用量は消費する)
最小スケジュール間隔 1時間(それ以下は拒否)
GitHub Eventの上限 research preview中はルーティン単位・アカウント単位で時間あたり上限あり
実行アカウント GitHubコミット・PR等はRoutine所有者名義
RoutineはCloud専用 Remote Controlと異なりローカル環境には接続しない
コネクターアクセス 含めたコネクターのすべてのツール(書き込み含む)をApprovalなしで実行可能

Local vs Cloud スケジューリングの使い分け

Claude Codeでは複数のスケジューリング手段があります:

機能 実行場所 用途
Routines Anthropicクラウド マシン停止時も実行が必要なタスク
Desktop scheduled tasks ローカルマシン ローカルファイルへのアクセスが必要なタスク
/loop コマンド ローカルセッション内 現在のセッション中のみの反復処理

常時起動のサーバーがある場合はDesktop scheduled tasks、クラウドに任せたい場合はRoutinesが適切です。

まとめ

Claude Code Routinesは、AIエージェントを「対話して使うツール」から「自律的に動作するワークフローエンジン」へと進化させる機能です。

  • スケジュールトリガー: 毎日・毎週の定期タスクをCLIの1コマンドで設定
  • GitHub Eventトリガー: PR・リリースに反応して自動でコードレビュー・ポートを実行
  • APIトリガー: 監視ツール・CDパイプラインと連携してインシデント対応を自動化

プロンプトが「Routineの品質」を決めます。自律実行を前提に、「何をすべきか」と「完了の定義」を明確に書くことが成功のポイントです。

参考リンク

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