Oracle Master Bronzeを目指して学んでみた!初心者が感じたポイントまとめ
こんにちは!
セゾンテクノロジー一年目の蔭山と申します!
今回は、Oracle Master Bronze(オラクルマスターブロンズの学習を始めた初心者として、
「そもそもOracleとは?」「試験はどんな内容?」「学習して気づいたこと」などをまとめました。
同じようにこれから受験を考えている方の参考になれば嬉しいです。
Oracleとは?
Oracle(オラクル)とは、世界中で最も使われている商用データベースの1つです。
企業のシステム(販売管理・会計・人事など)やWebサービスの裏側で、データを安全かつ効率的に扱うために使われています。
ざっくり言うと、「大量のデータを保存・検索・管理するための仕組み」です。
たとえば
| 処理内容 | 例 |
|---|---|
| データの登録 | 新しい顧客を登録する |
| データの検索 | 特定の顧客の購入履歴を探す |
| データの更新 | 商品の在庫数を変更する |
| データの削除 | 退会したユーザー情報を削除する |
などの処理を行い、データベースを管理します。
これらの操作はすべて SQL という言語で行います。
Oracle Master Bronzeとは?
Oracleには公式認定資格「Oracle Master(オラクルマスター)」があります。
その中でもBronzeは初心者向けの入門資格で、Oracleデータベースの基本的な操作や構造を学ぶ内容になっています。
2025年現在では主に次のような試験構成です(※変更の可能性あり):
| 試験名 | 内容 | 試験番号 |
|---|---|---|
| Oracle Database Fundamentals | Oracle DBの基礎(構造、SQL、運用など) | 1Z0-085(例) |
合格すると、「Oracle Master Bronze」資格が付与されます。
クラウド版(Oracle Cloud Infrastructure, OCI)を学ぶ人も増えていますが、DBの基礎を理解するならまずはBronzeがオススメです。
勉強時間
データベース初心者の私が実際試験に合格するまでにかかった時間は約一か月です。具体的な勉強時間は、一日2時間ほどで最後の一週間は問題を解くことに集中しました。以下に学習方法をまとめています。
学習方法(初心者でもできたやり方)
私自身、データベース、SQLともに未経験の状態からスタートしました。
最初は用語も概念も難しく感じましたが、以下の流れで学習を進めることで理解が深まりました。
① 教科書を2周して全体像をつかむ
まずは定番の参考書を使って基礎を学びました。
使用した本
- 『オラクルマスター教科書 Bronze DBA Oracle Database入門編』(インプレス出版)
この本を2周読むことで、最初は意味不明だった専門用語の関係性が少しずつつながりました。
1周目は「どんな言葉が出てくるのか」をざっくり把握。
2周目で「各機能がどうつながって動いているのか」を意識して読むようにしました。
ポイント
- 1周目は「覚える」より「全体の流れ」をつかむ
- 2周目は「章ごとのキーワードを人に説明できるか」を意識
- ノートに簡単な図を描くと理解が定着しやすい
② Udemyで実際にSQLを操作してみる
参考書で理論を学んだ後は、Udemyの講座を使って実際に手を動かしました。
使用した教材
- 「【初心者向け】Oracle Database入門」
- 「SQL基礎から学ぶOracle SQL講座」など
これらの講座では、SQL*Plusを使って実際にOracleデータベースへ接続し、
CREATE TABLE、INSERT、SELECT、UPDATE などのコマンドを実行しました。
-- テーブル作成の例
CREATE TABLE employees (
id NUMBER PRIMARY KEY,
name VARCHAR2(50),
department VARCHAR2(50)
);
-- データ挿入
INSERT INTO employees VALUES (1, 'Suzuki', 'Sales');
-- データ検索
SELECT * FROM employees WHERE department = 'Sales';
手を動かしてわかったこと
- 理屈だけでなく、実際に動かすと理解が一気に深まる
- 「SQL文を書く → 結果を確認 → 修正する」流れが面白くなり、学習が続けやすくなった
- 実行エラーが出たときに原因を調べることで、自然と構文や概念を覚えられた
③ Ping-tで問題演習を繰り返す
基礎を理解した後は、Ping-tのオンライン問題集で反復練習しました。
- 実際の試験に近い形式で出題されるため、知識の穴を発見するのに最適
- 間違えた問題を「なぜ間違えたのか」まで解説を読んで理解するのがポイントです。
活用方法
- 教科書で学んだ章に対応する問題を1つずつ解く
- 間違えた箇所はノートに「一言メモ」
- 3回目以降は「正解率」よりも「なぜそうなるかの説明」を意識
特につまずいた概念と理解のポイント
学習の中で特に理解に時間がかかったのが「スキーマ」「ビュー」「索引(インデックス)」です。
自分なりに整理した内容を以下にまとめます。
🔹 スキーマ(Schema)
- スキーマとは、ユーザーが持つデータベース内の構造(テーブル・ビュー・索引など)をまとめた領域のこと。
- ざっくり言うと、「そのユーザー専用のフォルダ」 のようなものです。
例
CREATE USER test_user IDENTIFIED BY password;
CREATE TABLE test_user.employees (...);
test_user というスキーマの中に employees テーブルが作られます。
ポイント
- 同じテーブル名でも、スキーマが違えば共存できます(例:
A.employeesとB.employees)
🔹ビュー(View)
ビューは、SELECT文を保存しておく仮想的なテーブル。
実際にデータを持たず、元のテーブルを参照して結果を表示する仕組みです。
CREATE VIEW sales_view AS
SELECT name, department FROM employees WHERE department = 'Sales';
sales_view にアクセスすると、常に「営業部の従業員だけ」を見ることができます。
データは実際には employees テーブルに存在しています。
ポイント
- セキュリティ上、特定のカラムだけを見せたいときに便利
- 集計結果を定義しておけば、複雑なSQLを毎回書く必要がない
🔹 索引(インデックス)
索引は、データ検索を高速化する仕組み。
書籍の「索引ページ」と同じで、目的のデータをすぐに探し出せます。
CREATE INDEX idx_emp_name ON employees(name);
これにより、WHERE name = 'Suzuki' の検索が高速化されます。
ポイント
- データの挿入・更新時にインデックスも更新されるため、過剰に作りすぎると逆に遅くなる
- よく検索に使う列(
WHERE句で指定する列)に絞って作成するのが基本
学習を通して感じたこと
- 参考書と動画講座を併用することで、「読む」「SQLを動かす」「問題を解く」 の3ステップで定着率が上がった
- 手を動かして初めて、教科書の図の意味が理解できるようになった
- スキーマやビューなどの概念は、実際にSQLで作って動かすことでようやく腑に落ちた
これから受験する人へ
-
最初は用語の意味がわからなくても大丈夫!
→ 読み進めるうちに自然と理解がつながります。 -
SQLを実際に打ってみることが最重要。
→ 頭で覚えるより、手を動かすほうが早いです。 -
資格取得はゴールではなくスタート。
→ 資格取得で満足するのではなく、得た知識をどのように業務に活かすかが大事だと思います。
今後の展望
Oracle Bronze の学習を通して、データベースの仕組みが少しずつ見えるようになり、「ITの基礎」がどれだけ重要かを実感しました。
今後は、データベースやSQLの知識をさらに深めるだけでなく、
AWS などのクラウド技術、そして業務で活用が広がっている AI の仕組みや活用方法など、
より幅広い領域にも挑戦していきたいと考えています。
技術はどんどん進化していますが、
今回の学習で得た「仕組みを理解しながら手を動かす姿勢」はこれからも変わりません。
この記事が、これから Oracle を学ぼうとする方の背中を少しでも押せたら嬉しいです。
一緒に、エンジニアとしての幅を広げていきましょう!
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | データベース初心者 |
| 試験内容 | Oracle DBの基本構造・SQL・運用基礎 |
| 学習方法 | 教科書+SQL実践+問題演習 |
| 感想 | 難しいけど、理解できると仕事の仕組みが見えるようになる! |
参考リンク
最後まで読んでいただきありがとうございました!
この記事が、これからOracleを学び始める方の参考になれば幸いです!