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塵も積もれば宝となる

안녕하신게라!パナソニックコネクト株式会社クラウドソリューション部の加賀です。

日々のPC作業で「たった数秒」を侮ってはいけません。
毎日50回行う作業を5秒短縮するだけで、5年間で5日分もの時間を節約できると、XKCDのイラストでも指摘しています。

特に「コピー&ペースト」作業には、この「数秒の無駄」が潜んでいます。「さっきコピーした内容を消しちゃった…」という経験、誰にでもありますよね。

実は、Windows10以降にはその無駄をなくす「神機能」が標準搭載されています。それが Windowsキー + V で呼び出せる「クリップボード履歴」です。
まだ使ったことがない方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

まずは有効にしよう!「Win + V」の始め方

「よし、早速使ってみよう!」と思ったそこのあなた、ありがとうございます!
Win + V を押してみてください。この機能は、最初に一度だけ有効にする必要があります。でも、設定は5秒で終わります。

「クリップボードの履歴を表示できません」というウィンドウが表示されたら、「有効にする」ボタンをクリック。これだけです!

(もしウィンドウが出ない場合は、[設定] > [システム] > [クリップボード] を開き、「クリップボードの履歴」のスイッチをオンにしてください。)

さあ、これで神機能を使う準備が整いました!

「Windowsキー + V」とは?

一言でいうと、「過去にコピーしたテキストや画像の履歴を一覧で表示し、好きなものを選んで貼り付けられる神機能」です。

Ctrl + C でコピーした内容は、一つだけでなく、複数(最大25個を超えると古いのから消えます)が履歴としてどんどん蓄積されていきます。そして Win + V を押すと、小さなウィンドウが表示され、過去にコピーした25項目+ピン止めした項目(後述)から選んでペーストできるのです。
もう、「あ、上書きしちゃった…」と嘆く必要はありません。

実践!「Win + v」活用シーン4選

では、具体的にどんな場面で便利なのでしょうか? 私が特に「これは使える!」と感じている活用シーンをご紹介します。

1. 複数情報の連続コピー&連続ペースト

これが基本にして最強の使い方です。
例えば、Webサイトから以下の情報をまとめて入力フォームに転記したいとします。

氏名、郵便番号、住所、メールアドレス

今までのあなた:
アプリを切り替えてブラウザから氏名をコピー → アプリを切り替えてフォームにペースト
アプリを切り替えてブラウザから郵便番号をコピー → アプリを切り替えてフォームにペースト → ...(ひたすら往復)

これからのあなた:
ブラウザで「氏名」「郵便番号」「住所」「メールアドレス」を連続で Ctrl + C する。
アプリを切り替えて入力フォームに移動し、Win + V を開き、履歴から「氏名」を選んでペースト。
次の入力欄で Win + V を開き、履歴から「郵便番号」をペースト…(連続で入力)

画面の行き来がなくなり、作業と思考が中断されません。ストレスと入力ミスが激減しますよ!

2. 【エンジニア向け】コードや設定値の管理

開発中、同じようなコードスニペットや設定値を何度も使うことがありますよね。(最近ではAIサジェストで済みますけども)

  • よく使うSQLクエリ
  • テスト用のAPIキーやトークン
  • コンフィグファイルの設定値

これらを一度コピーしておけば、Win + V の履歴からいつでも呼び出せます。毎回ファイルやドキュメントを探しに行く手間が省け、開発に集中できます。

3. スクリーンショットも履歴に残せる

Win + Shift + S で撮ったスクリーンショット(画面領域切り取り)も、クリップボード履歴に保存されます。

クリップボード履歴に保管される画像サイズは約4MBまで(.png圧縮で)なので、ディスプレイが大きいと履歴に入らないこともあります。履歴に入らなかった場合の画像は通常のクリップボードのみに入りますが、すぐに上書きされる運命なので、お使いのディスプレイ環境でフルスクリーンショットがクリップボード履歴に入るかは確認しておくと良いでしょう。

実行コマンド、結果テキストと画像をドキュメントに貼り付けたい時も、Win + V を使えば一発です。ドキュメント作成やバグ報告が捗ること間違いなしです。

4.【神機能】よく使う項目は「ピン留め」

「PC再起動したら全て終わりますやん…」
いいえ、大丈夫です。「ピン留め」機能を使えば、PCを再起動しても消えません、ゴッド降臨。

Win + V で表示された履歴の右側にある「📌」を選択すると、その項目が履歴に固定されます。(25個制限から外れます)
ピン留めを解除したい場合は、再度「📌」を選択します。(通常の履歴に戻り、25個制限により最古の1個が押し出されて消えます)

ピン留めにおすすめの項目:

  • 自分のメールアドレス、会社の住所、電話番号
  • TeamsMeetingの定例会議URL(減ってほしい…)
  • Gitのたまに使うけど、少し覚えにくいコマンド
  • プロジェクトのディレクトリパスや環境変数名

これで、あなただけの「最強の定型文ツール」が完成です。

知っておきたい注意点

非常に便利な機能ですが、セキュリティの観点から注意すべき点もあります。

パスワードや個人情報、機密情報の扱いに注意

クリップボード履歴にはコピーした内容が残るため、パスワードなどの重要な情報をコピーした後は、履歴から個別に削除(項目の「…」から「削除」)するか、Win + V 内の「すべてクリア」で履歴を消去することをおすすめします。

共用のPCでは基本オフにしておくのが無難

家族や職場で共用しているPCでこの機能をオンにすると、他の人にクリップボードの中身を見られてしまう可能性があります。(ユーザが異なる場合は大丈夫です)

社用の場合、クラウド同期機能はオフで

クリップボード履歴をMicrosoftアカウント間で同期する機能があります。
便利な反面、機密情報が意図せずクラウドに保存される可能性があるため、企業利用の場合は基本無効にしておくことをお勧めします。

設定方法:[設定] > [システム] > [クリップボード] > 「デバイス間で同期」をオフ

まとめ

今回は、Windows10以降の神機能「クリップボード履歴 (Win + V)」の魅力をご紹介しました。
一度この便利さを知ってしまうと、もう Win + V のない世界には戻れません。まさに「もっと早く知りたかった」機能の代表格です。
会社のルールで外部ツールを導入できずに歯噛みしていたWindows8以前では、rlogin(SSHツールのクリップボード履歴機能)で頑張っていたものです。隔世の感があります。

日々の小さなストレスとミスから解放され、『作業』の時間を減らし、『思考』する時間を増やしていきましょう!


お断り
記事内容は個人の見解であり、所属組織の立場や戦略・意見を代表するものではありません。
あくまでエンジニアとしての経験や考えを発信していますので、ご了承ください。

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