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Unreal Engine (UE)Advent Calendar 2021

Day 22

【UE5】MetaSoundで癒しの周波数を使った曲を奏でる

Last updated at Posted at 2021-12-21

この投稿はUnreal Engine Advent Calendar 2021 22日目の記事です
###自己紹介
こんにちは kabgoyaこと かぶ です
音楽活動をしながらUnreal Engineや3DCGをたしなむ者です。

###今年の記事を書こうとした経緯
私事ですが、今年は自分がらみのTwitter動画が2回プチバズりました。
ひとつは自分が作詞作曲した歌
もうひとつがMetaSoundのチュートリアルをやってみた記事です。

これに味を占めて?今年はMetaSound記事をTwitterにたくさんUPすればUnrealEngineつかいらしくなれるのでは?
と思い次はMetaSoundで童謡を演奏させようと思いチャレンジしましたがあえなく挫折…
音を出すまでは至ったのですが一気に音が鳴るので不協和音が出るだけ
という結果を修正する作業に耳が耐えられず
その上夏に体調を崩したこともありしばらくUE5から遠ざかっていました。

参考にした記事

体調がよくなった頃、ふたたびMetaSoundを使う機会があったので改めて上記の記事を読んで気づいたことがありました

あれ?周波数が設定できるぞ

もしかしたらこれでこの前の仕事の時調べた知見が応用できるかも!
と思いこの記事を書きました。

###癒しの周波数をMetaSoundで出してみよう!
ソルフェジオ周波数ってご存じですか?

グレゴリオ聖歌で使われた失われた古代の音階を周波数化したもので
近年癒しの世界(いわゆるスピリチュアル系)で注目されています。

今年の秋ごろ、スピリチュアル系の方から瞑想曲の依頼が来たのですが
ヒヤリングの結果、ソルフェジオ周波数を入れてほしいとのこと。
???と思いながらも周波数を織り交ぜた楽曲に興味はあったのでいろんな資料をかき集めたりYouTubeなどでヒーリングミュージックを聴いて研究しました。
話し出すと今回のテーマと大きく外れてしまいますので興味のある方は以下のリンクをご覧ください。

瞑想曲の仕事自体はスピリチュアルな理由で流れてしまいましたが
その時調べた知識を無駄にしたくない!と思いました。

まずはMetaSoundで基本のソルフェジオ周波数・528Hzを正弦波で鳴らしてみました。

ここはポジTAさんのnoteを参考にしました

……癒しというより無機質な単音ですよね:droplet:
いくらDNAを修復してくれる(かもしれない)とはいえこの音を聞き続けるのは苦痛かと思います。

そこで公式のリファレンスを見直しながらソルフェジオ周波数でプロシージャルな音楽を作れないか考えてみました。

###チューニングを考える
最初に引っかかったのはチューニングをどうするか
デフォルトでは基準の音が440Hzです。
これはポップスのチューニングの基準の音になります
音階名はA4、つまりラの音です。

先ほどのソルフェジオ周波数の基準音は528Hz
音階名C5(523.251Hz)より4.749Hz高い音になります。

MetaSoundでプロシージャルな音楽を作ろうとすると440HzでチューニングされたMIDI音階ナンバーを使うので基準音を4.749Hz底上げしたチューニングをすればよいのではないかと考えました。
ScreenShot01.png

###癒しの周波数を使ったプロシージャルな曲を作ってみた

チューニングを変更する方法がわかったのでMetaSoundクイックスタートガイドをベースにプロシージャルな曲を作ってみることに。

MetaSoundのノードの全体図はクイックスタートガイドを見ていただくことにして主な変更点だけ抜き出します。

まずはMIDI鍵盤ナンバーを設定し(5Cは72なんだけどなぜかRandomGetノードが2を吐き出しているので70に設定)
MIDIから周波数(Float)ノードで周波数に変換し
ここに528Hzとの差分4.749を足して正弦波ノードに周波数の数値を送ります。

image.png

そのままの数値では癒しの曲っぽくなかったのでテンポやパラメータを変更して聴く、の繰り返しでここまで仕上げました。

正弦波の設定 Typeを 7世紀に発見されたという Bhaskara にしています
ScreenShot03.png

のこぎり波を三角波に変更 Typeをトリアブルに設定しています
ScreenShot04.png

テンポは72 スケールはリディアンオーグメント
その他の設定はクイックスタートガイドとほぼ同じです。

で、完成したサウンドがこちら!

ヒーリングミュージックというより現代音楽のようになってますが
調整している間に眠くなってきたのである程度の効果はあるようです(?)

###作ってみた感想など
MetaSoundを触っているとDTMなんて言葉がなかった時代のコンピューターミュージックを思い出しました。
音階を番号で表記するのが役に立ったのって数十年ぶりじゃないでしょうか?

MetaSoundはどちらかというとシンセサイザーとしての機能寄りなのでアナログシンセで音作りしてた人が触ると使いこなせるんじゃないかという印象を持ちました。
あとは和音の出し方がもっと簡単だといいなと思いました。

冬至なのでかぼちゃを食べてゆず湯につかって来年はもっといい年であるように祈ります。
それでは良き冬至とクリスマスと年末年始をお過ごしください!

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