概要
ospfで特定のprefixをフィルタする主な方法です。
タイトルが「経路変更」なのは、前回のeigrpと揃えたかっただけです。
個人的な解釈多めの記事。
コマンドと条件
コマンド | 対象のLSAタイプ | 設定場所 | ||
---|---|---|---|---|
1 | area filter-list | あるエリアから別のエリアへのin/outをフィルタする | type3 | ABR |
2 | area range not-advertise | アドレス集約コマンドのnot-advertiseオプションを使用してフィルタする | type3 | ABR |
3 | summary-address not-advertise | アドレス集約コマンドのnot-advertiseオプションを使用してフィルタする summary-addressのnot-advertiseオプションはOSPFだけ! |
type5,7 | ASBR |
4 | distribute-list | ルーティングテーブルのin/outを制御する | 全部 | 自分 |
5 | distance | 対象をdistance 255にしてフィルタする distance ospf でinternal/externalを指定できる |
全部 | 自分 |
1/2/3のざっくりとした違い
・1&2と 3の違いは設定場所
3.summary-addressはtype5,7といった外部ルートが対象なので設定はASBR
・1と2の違いは設問の要件とか構成..多分
・Type3をフィルタするときはfilter-list、filter-listが使用できない場合はarea range
・areaを挟んでフィルタしたい場合は2.は使用できない
さらに1.area filter-list, 2.area range not-advertise のコマンドについて
同じ結果となる設定をそれぞれの方法で試しました。
エリアどれ指定するんだっけ? in/outどっちだっけ?となってしまったときの考え方です。
構成
補足
・R1 Loopback0 10.10.10.10/32はospf area 1に所属
・各ルーターはospf router-id x.x.x.x(x=host名の数字)を設定
今回は、ABRのR2に設定を追加して
10.10.10.10/32 がarea0に通知されないようにフィルタします。
コマンド
1-1.area filter-list(in)
area0を参照する場合、inを設定します。
R2から見て、area0にinさせない
1-2.area filter-list(out)
area1を参照する場合、outを設定します。
R2から見て、area1からoutさせない
2.area range not-advertise
area rangeを使用する場合、対象のprefixが所属するareaを指定します。
今回はarea1です。
おまけ
複数エリアの構成でarea0→area2に通知しないようフィルタする場合でも、1.area filter-listは同じ考え方で設定できます。
ABRはR3です。
2.area range not-advertiseは使用できません。
R3では10.10.10.10が所属するarea1を指定できないからです。
また、area1のABRでもないので設定場所の条件にもあわないです。
まとめ
資格の勉強で演習問題を解いています。
ospfのフィルタは勉強始めたころにつまづいて、問題集に「わからない」マークが書いてありました。
この記事は過去の自分へのリベンジです!
参考
『CCIE Enterprise Infrastructure Foundation, 2nd Edition』
- Lab7: OSPF Filtering
ciscoの公式サイト
- Chapter: OSPF ABR Type 3 LSA Filtering
Type3といえば、やっぱりarea filter-listなのかな
ネットワークエンジニアとして
疑問に思うことは全部書いてくれてます。