WordPress を使う上で、何かと便利な WP-CLI。コマンドライン(みんな大好き黒い画面)で WordPress の色々な操作ができる優れものです。
今回はヘテムルで説明していますが、Xserver やさくらインターネットとかでもほぼ同じだと思いますので、契約中のレンタルサーバーの環境に読み替えて試してみてください。
WP-CLI で出来ること
- WordPress のインストール
- プラグインとテーマのインストール/有効化/削除/アップデート
- データベースのバックアップ/リストア
- データベース上の特定語句の置換(例 : 旧 URL から新 URL に書き換える)
その他様々なことができます。詳しくは公式サイトをご覧ください。
ちょっとそのまえに・・・
以下、説明の中でファイルパスやディレクトリパスを指定する部分に ~/hoge
のように記述している箇所がいくつかあります。
~
は自分のホームディレクトリを示し、ヘテムルでは /home/sites/heteml/users/e/x/a/exampleuser を指します。例えば ~/backup
の場合、/home/sites/heteml/users/e/x/a/exampleuser/backup のディレクトリを指定していることになります。
また、ヘテムルの公開ディレクトリは /home/sites/heteml/users/e/x/a/exampleuser/web
です。
※ ヘテムルのユーザー名が exampleuser である場合の例です。
SSH コマンドの例をコピペする場合は、$
の部分はコピーしないようにしてください。$
は便利上つけてるだとだと思ってください。
WP-CLI のインストール
まずは、ターミナルなどの SSH クライアントでヘテムルにログインします。以下コマンドで実行するとパスワードの入力を求められるので、ヘテムルのパスワードを入力します。
USERNAME と ssh123 の部分は Heteml から割り当てられたものに置き換えてください。
$ ssh USERNAME@ssh123.heteml.jp -p 2222 -o PreferredAuthentications=password
次に、WP-CLI をダウンロードします。以下コマンドを実行するとダウンロードができます。
コピペする場合は 1 行目の mkdir から 3 行目 wp までを全部コピペしてください。
$ mkdir ~/bin &&\
wget https://raw.github.com/wp-cli/builds/gh-pages/phar/wp-cli.phar -O ~/bin/wp --no-check-certificate &&\
chmod +x ~/bin/wp
これでインストールが完了です。以後、~/bin/wp
というコマンドで WP-CLI を実行できます。
wp コマンドで WP-CLI を実行できるようにする
~/bin/wp
が長いよ ! という場合は、.bash_profile ファイルを作成し、~/bin/ に PATH を通して上げることで wp
として実行できるようになります。
.bash_profile ファイルを作成
$ vi .bash_profile
キーボードの i キーを押下した後、以下をコピペする。
PATH=${PATH}:${HOME}/bin
esc キーを押下し :q
(コロン + q)と入力し enter キーを押下し完了です。PATH が通っているか確認の為、以下コマンドを実行してみます。
$ which wp
~/bin/wp と表示されれば大丈夫です。以後、wp
というコマンドで WP-CLI を実行できます。
WP-CLI の基本
WP-CLI の実行は、WordPress がインストールされているディレクトリに cd
コマンドで移動してから行う、または、--path
というオプションに WordPress がインストールされているディレクトリを指定します。
WordPress がインストールされているディレクトリに移動してから実行する例
$ cd ~/web/wordpress/
$ wp plugin list
オプションを指定する例
$ wp --path=~/web/wordpress plugin list
WordPress の Site URL と Home URL が別々になるようなインストール方法をとっている場合、--path=
オプションを指定しても上手くいきません。その場合は、素直に WordPress がインストールされているディレクトリに cd
コマンドで移動しましょう。
※ 誰か、解決方法教えてください(´;ω;`)ウッ…
WP-CLI の活用例
以下に、よく使いそうな例をいくつかピックアップしています。
データベースのエクスポート
事前にエクスポート先のディレクトリを mkdir
コマンドで作成してから、エクスポートを実行します。既に作成済の場合は、省略してください。
$ mkdir ~/backup
$ wp db export ~/backup/backup_20150000.sql
データベースのインポート
$ wp db import ~/backup/backup_20150000.sql
サイトの引っ越し時にデータベース上の URL を旧 URL から 新 URL に書き換える
データベース上に記録されている URL を、SQL ファイルをテキストエディターなどで開いて置換しては絶対にダメです。たまにブログなどで紹介されているのを見かけますが、これはバッドノウハウです。URL がシリアライズ化され記録されていたりと、色々難しいことがあるため、テキストエディターなどで置換してしまうと、色々面倒が起こります。でも WP-CLI なら、色々な難しい問題を解決し、一瞬で終わります。
以下に、http://example.com から http://example.net に変更する例を示します。
$ wp search-replace 'http://example.com' 'http://example.net'
または
$ wp --path=~/web/wordpress search-replace 'http://example.com' 'http://example.net'
最後に
今回はヘテムルで説明しましたが、Xserver やさくらインターネットとかでもほぼ同じだと思いますので、契約中のレンタルサーバーの環境に読み替えて試してみてください。
それでは、良い年末と良い WP-CLI ライフを !