確認基準日:2026年8月12日
本資料は、基幹20業務について、法的な「標準化基準」を構成する省令・共同命令・告示と、実務上参照する標準仕様書の公開先を整理したものである。
法令番号は、デジタル庁、総務省、こども家庭庁、文部科学省、法務省、厚生労働省およびe-Govの公式情報で確認した。リンク切れを避けるため、可能な限り、差し替えられやすい個別PDFではなく、所管府省の集約ページまたはe-Govの結果公示ページを掲載している。
1. 法体系と共通基準
1.1 基本法令
- 地方公共団体情報システムの標準化に関する法律(令和3年法律第40号)
- 地方公共団体情報システム標準化基本方針(同法第5条に基づく閣議決定)
- 標準化対象事務を定める政令
- 地方公共団体情報システムの標準化に関する法律第二条第一項に規定する標準化対象事務を定める政令に規定するデジタル庁令・総務省令で定める事務を定める命令(令和4年デジタル庁・総務省令第1号)
公式確認先:
1.2 全業務に共通する2026年の基準
| 区分 | 文書番号 | 内容の概要 |
|---|---|---|
| 共通命令 | 令和8年デジタル庁・総務省令第8号 | データ、用語・符号、相互運用性等の共通基準 |
| 共通命令 | 令和8年デジタル庁・総務省令第9号 | サイバーセキュリティ等の共通基準 |
| 共通命令 | 令和8年デジタル庁・総務省令第10号 | 全システムに共通して実装できる機能の基準 |
| 共通告示群 | 令和8年デジタル庁・総務省告示第11号~第19号 | 基本データリスト、文字、機能間連携、移行用データ、セキュリティ、共通機能、定義、ファイル連携、API連携等の細目。第11号は、2026年8月7日付けの同第32号で一部改正 |
| 適用日・経過措置等 | 令和8年デジタル庁・総務省告示第20号・第21号 | 共通機能に係る経過措置・適用日等。2026年7月31日付けの同第28号で第20号を一部改正し、同第29号で第21号を全部改正 |
| 適用日 | 令和8年デジタル庁・総務省告示第27号 | サイバーセキュリティ等の共通基準の適用対象・適用日を指定(2026年7月31日公布) |
公式確認先:
- デジタル庁:法令(庁令・告示)
- 官報:2026年7月30日全体目次(国民年金の改正告示第281号・第282号)
- 官報:2026年7月31日全体目次(共通基準、総務省、内閣府、文部科学省の改正告示)
- 官報:2026年8月7日全体目次(共通基準、障害者福祉、厚生労働省4業務)
2. 基幹20業務の標準化基準一覧
2.1 総務省所管
| No. | 標準化対象事務・システム | 主な省令・告示 | 公式確認先 |
|---|---|---|---|
| 1 | 住民記録 | 令和8年総務省令第31号(基準省令) 令和8年総務省告示第99号(細目等) 同第108号(経過措置。第289号で一部改正) 同第109号(特定移行支援。第290号で一部改正) |
e-Gov結果公示・住民記録 |
| 2 | 戸籍の附票 | 令和8年総務省令第32号(基準省令) 令和8年総務省告示第100号(細目等) 同第110号(経過措置。第291号で一部改正) 同第111号(特定移行支援。第292号で一部改正) |
e-Gov結果公示・戸籍附票 |
| 3 | 印鑑登録 | 令和8年総務省令第33号(基準省令) 令和8年総務省告示第101号(細目等) 同第112号(経過措置。第293号で一部改正) 同第113号(特定移行支援。第294号で一部改正) |
e-Gov結果公示・印鑑登録 |
| 4 | 選挙人名簿管理 | 令和8年総務省令第34号(基準省令) 令和8年総務省告示第102号(細目等) 同第115号(経過措置。第295号で一部改正) 同第114号(特定移行支援。第296号で一部改正) |
e-Gov結果公示・選挙人名簿管理 |
| 5 | 個人住民税 | 令和8年総務省令第51号(税務4業務の基準省令) 令和8年総務省告示第150号(細目等) 同第151号(経過措置) 同第152号(特定移行支援) |
e-Gov結果公示・税務4業務 |
| 6 | 法人住民税 | 同上 | e-Gov結果公示・税務4業務 |
| 7 | 固定資産税 | 同上 | e-Gov結果公示・税務4業務 |
| 8 | 軽自動車税 | 同上 | e-Gov結果公示・税務4業務 |
注意: 選挙人名簿管理では、告示番号の並びが「第115号=経過措置」「第114号=特定移行支援」であり、番号順と制度上の並びが逆になる。
2.2 こども家庭庁・内閣府所管
| No. | 標準化対象事務・システム | 主な府令・告示 | 公式確認先 |
|---|---|---|---|
| 9 | 児童手当 | 令和8年内閣府令第25号(基準府令) 令和8年内閣府告示第19号(細目等) 同第20号(経過措置) 同第21号(特定移行支援) ※両告示は令和8年内閣府告示第83号で一部改正 |
こども家庭庁・自治体情報システム e-Gov結果公示・細目告示 |
| 10 | 子ども・子育て支援 | 令和8年内閣府令第17号(基準府令) 令和8年内閣府告示第22号(細目等) 同第16号(経過措置) 同第17号(特定移行支援) ※両告示は令和8年内閣府告示第84号で一部改正 |
こども家庭庁・自治体情報システム e-Gov結果公示・細目告示 |
| 11 | 児童扶養手当 | 令和8年内閣府令第26号(基準府令) 令和8年内閣府告示第23号(細目等) 同第24号(経過措置) 同第25号(特定移行支援) ※両告示は令和8年内閣府告示第85号で一部改正 |
こども家庭庁・自治体情報システム e-Gov結果公示・細目告示 |
同じ「第17号」でも、令和8年内閣府令第17号と令和8年内閣府告示第17号は別文書であるため、文書種別まで記載する必要がある。
2.3 文部科学省所管
就学は、標準化基準上、学齢簿編製等の事務と就学援助の事務で省令・告示が分かれている。
| No. | 標準化対象事務・システム | 主な省令・告示 | 公式確認先 |
|---|---|---|---|
| 12 | 就学(学齢簿編製等) | 令和8年文部科学省令第10号(基準省令) 令和8年文部科学省告示第59号(細目等) 同第61号(経過措置。文部科学省告示第104号で一部改正) 同第62号(特定移行支援。同第105号で全部改正) |
文部科学省・標準準拠システム移行支援(就学) e-Gov結果公示 |
| 12 | 就学(就学援助) | 令和8年文部科学省令第11号(基準省令) 令和8年文部科学省告示第60号(細目等) 同第63号(経過措置。文部科学省告示第106号で一部改正) 同第64号(特定移行支援。同第107号で全部改正) |
文部科学省・標準準拠システム移行支援(就学) e-Gov結果公示 |
基幹20業務としての「就学」は1業務であるため、番号は同じ「12」とし、その内部を二つの基準に分けて記載した。
3.4 法務省所管
| No. | 標準化対象事務・システム | 主な法令・基準 | 公式確認先 |
|---|---|---|---|
| 13 | 戸籍 | 戸籍法施行規則(昭和22年司法省令第94号) 令和8年法務省令第18号による改正 同規則第68条の3に基づく「法務大臣が定める戸籍情報システムの標準化基準」 |
e-Gov法令検索・戸籍法施行規則 法務省・戸籍情報システムの標準化基準 法務省・戸籍情報システム標準仕様書 |
戸籍については、他業務と同様の「令和8年○○省告示第○号」という形式だけで整理せず、戸籍法施行規則と、同規則に基づき法務大臣が定める基準の組合せで示すのが正確である。
2.5 内閣府・厚生労働省共同所管
| No. | 標準化対象事務・システム | 主な共同命令・告示 | 公式確認先 |
|---|---|---|---|
| 14 | 健康管理 | 令和8年内閣府・厚生労働省令第13号(基準命令) 令和8年内閣府・厚生労働省告示第2号(細目等) 同第3号(経過措置) 同第4号(特定移行支援) |
厚生労働省・健康管理システム標準仕様書/標準化基準 |
| 15 | 障害者福祉 | 令和8年内閣府・厚生労働省令第16号(基準命令) 令和8年内閣府・厚生労働省告示第5号(細目等) 同第6号(経過措置) 同第7号(特定移行支援) |
厚生労働省・障害者福祉システム標準化 |
障害者福祉は、障害児関係事務を含むため内閣府との共同命令・共同告示となる。基準命令第16号と告示第5号~第7号は、いずれも2026年8月7日に公布された。
2.6 厚生労働省所管
| No. | 標準化対象事務・システム | 主な省令・告示 | 公式確認先 |
|---|---|---|---|
| 16 | 生活保護 | 令和8年厚生労働省令第126号(基準省令) 令和8年厚生労働省告示第302号(細目等) 同第300号(経過措置) 同第301号(特定移行支援) |
厚生労働省・生活保護システム標準仕様書/標準化基準 |
| 17 | 介護保険 | 令和8年厚生労働省令第127号(基準省令) 令和8年厚生労働省告示第303号(細目等) 同第304号(経過措置) 同第305号(特定移行支援) |
厚生労働省・介護保険システム標準化 |
| 18 | 国民健康保険 | 令和8年厚生労働省令第124号(基準省令) 令和8年厚生労働省告示第294号(細目等) 同第295号(経過措置) 同第296号(特定移行支援) |
厚生労働省・国民健康保険システム標準仕様書/標準化基準 |
| 19 | 後期高齢者医療 | 令和8年厚生労働省令第125号(基準省令) 令和8年厚生労働省告示第297号(細目等) 同第298号(経過措置) 同第299号(特定移行支援) |
厚生労働省・後期高齢支援システム標準仕様書/標準化基準 |
| 20 | 国民年金 | 令和8年厚生労働省令第101号(基準省令) 令和8年厚生労働省告示第242号(細目等) 同第243号(経過措置。第281号で一部改正) 同第244号(特定移行支援。第282号で一部改正) |
厚生労働省・国民年金 標準仕様書/標準化基準 |
「後期高齢者医療」は標準化対象事務の名称である。一方、厚生労働省の仕様書・告示では、システム名として「後期高齢支援システム」が用いられている。
2.7 確認基準日現在の改正案(未公布)
以下は、2026年8月12日時点で意見募集または意見募集終了の段階にあり、公布済みの現行法令としては本一覧に取り込んでいない。
| 対象 | 状況 | 公式確認先 |
|---|---|---|
| 税務4業務の基準省令・告示の改正案 | e-Gov案件番号145210753。2026年7月17日公示、同年8月20日23時59分まで意見募集中。公布前であるため、現行欄は総務省令第51号、告示第150号~第152号のままとした。 | e-Gov意見募集・税務4業務改正案 |
| 子ども・子育て支援の基準府令改正案 | e-Gov案件番号141000233。2026年7月24日公示、同年8月6日に受付終了。確認基準日時点で結果公示・公布を確認できないため、現行欄には未反映。 | e-Gov意見募集・基準府令改正案 |
| 子ども・子育て支援・児童扶養手当の細目告示改正案 | e-Gov案件番号141000232。2026年7月24日公示、同年8月6日に受付終了。確認基準日時点で結果公示・公布を確認できないため、現行欄には未反映。 | e-Gov意見募集・細目告示改正案 |
「意見募集終了」は「公布済み」と同義ではない。結果公示または官報掲載を確認してから、文書番号を確定させる必要がある。
3. 移行期限、経過措置、特定移行支援の整理
3.1 原則的な目標時期
地方公共団体情報システム標準化基本方針では、原則として2025年度末までに標準準拠システムへ移行する目標が置かれている。
3.2 特定移行支援システム
移行の難易度が高いことなどにより2025年度末までの移行が困難なシステムについては、「特定移行支援システム」として個別に移行期限が設定される。基本方針上は、おおむね5年程度の移行期間を目安としつつ、各告示の別表で対象地方公共団体・システム・適用日が指定される。
したがって、特定の自治体名と移行年度を記載する場合は、次のように扱うべきである。
- 最新の特定移行支援告示の別表を確認する。
- 業務ごとに指定状況が異なるため、自治体単位で一つの年度に単純化しない。
- 告示改正によって対象または適用日が変わる可能性を注記する。
3.3 一部機能の経過措置
省令附則および経過措置告示により、地方公共団体ごと・機能要件または帳票要件ごとに適合時期が指定される。政府の公式整理では、一部機能の経過措置は遅くとも2028年度末までとされている。
この仕組みは「標準化対象業務全体を二段階で移行してよい」という一般的な免除ではなく、各省令附則・告示で指定された地方公共団体および機能等に限って適用される点に注意が必要である。
公式確認先:
4. 標準仕様書の扱い
標準仕様書は、各業務の標準化基準を実装・調達・適合確認に利用しやすい形で整理した文書である。版番号は制度改正や仕様調整によって更新されるため、固定された旧版PDFを一覧に直接貼るよりも、次の公式集約ページを参照する方が保守性が高い。
- デジタル庁:地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化
- こども家庭庁:地方公共団体情報システムの統一・標準化の推進
- 文部科学省:地方公共団体標準準拠システム移行支援(就学)
- 法務省:戸籍情報システム標準仕様書
- 厚生労働省:法令等データベースサービス
5. 利用時の注意
- 本一覧は2026年8月12日時点の公式公開情報に基づく。
- 省令・告示は改正される可能性があるため、調達仕様書や適合判定資料に引用する際は、e-Gov法令検索、官報または所管府省の最新ページで再確認する。
- 特定移行支援の対象団体・システム・適用日は、各告示の別表を参照する。
- 「省令第○号」と「告示第○号」は番号が同じでも別文書である。必ず公布年と文書種別を併記する。
- 標準仕様書の版番号は更新頻度が高いため、本一覧では原則として公式集約ページをリンク先とした。
- パブリックコメント中または受付終了直後の改正案は、結果公示・官報掲載を確認するまで現行法令番号として扱わない。