はじめに
先日、研究でとあるデータセットが必要になり、Webサイトからダウンロードを試みました。 ファイルサイズは4GB程度とそこまで大きくはなかったのですが、カナダのサーバーからのダウンロードだったためか、一向にダウンロードが進みません 。
夜にダウンロードを開始したので、「朝には終わっているだろう」と高をくくって就寝。しかし、ダウンロードは開始から6時間半ほどで中断されており、そこには破損したファイルだけが残されていました 。
この残念な状況を解決すべく調査し、出会ったのが「ダウンロードマネージャー」です 。
ダウンロードマネージャーとは?
ダウンロードマネージャーとは、インターネットからのファイルダウンロードを、より効率的かつ確実に行うためのソフトウェアです 。
普段使っているChromeやEdgeといったWebブラウザにも標準のダウンロード機能はありますが、ダウンロードマネージャーはそれよりも高機能です。 特に、サイズの大きいファイルのダウンロードや、不安定な回線での利用において有効です。
Webブラウザの標準機能は、比較的小さなファイルのダウンロードには十分ですが、数十GBにもなるような巨大なファイルのダウンロードには、ダウンロードマネージャーの利用が推奨されます 。
今回は、多くのダウンロードマネージャーの中でもメジャーとされる「Free Download Manager」を使用しました 。
Free Download Manager - download everything from the internet
これをPCにインストールし、Webブラウザの拡張機能を追加すると、すべてのダウンロードが自動でFree Download Manager経由になり、快適なダウンロード環境が手に入ります 。
ダウンロードマネージャーの主なメリット
ダウンロードマネージャーを導入することで、主に以下のような恩恵を受けられます。
1. ダウンロードの中断と再開(レジューム機能)
これが最も重要な機能の一つです 。
ネットワークの切断やPCのシャットダウンなどでダウンロードが中断されても、最初からやり直すことなく、中断した箇所から再開できます 。
何時間もかかる巨大なファイルをダウンロードする際、一度の中断で全ての時間が無駄になるのを防ぎます。 私が経験したような海外サーバーからのダウンロードでは特に有効です 。
2. ダウンロードの高速化(分割ダウンロード)
多くのダウンロードマネージャーは、ダウンロードを高速化する機能を備えています 。
1つのファイルを複数のセグメントに分割し、それらを同時にダウンロードします。 これにより、インターネット回線の帯域を最大限に活用し、単一のストリームでダウンロードするよりも時間を大幅に短縮できる可能性があります 。
3. スケジュール機能
ダウンロードを開始する時間を予約できます 。
「夜中の2時にダウンロードを開始する」といった設定が可能です 。
サーバーが混雑していない時間帯を狙って、自動でダウンロードを開始させることができます 。
4. ダウンロードの管理と整理
複数のダウンロードを効率的に管理できます 。
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主な管理機能:
- ダウンロードの順番待ち(キュー)を設定する
- ファイルの種類に応じて自動でフォルダに振り分ける
- 帯域(速度)制限を設定し、他のインターネット利用に影響が出ないように調整する
利用する上での注意点
このように多くのメリットがあるダウンロードマネージャーですが、注意点もあります。
過去に、今回紹介したFree Download Managerが、公式サイト上で数年間にわたりマルウェアを仕込まれたバージョンを配布していたという事例がありました 。
便利なツールである一方、こうしたリスクも存在するため、利用する際は信頼できるソフトウェアを選ぶようにしましょう 。
まとめ
ダウンロードに失敗して時間を無駄にした経験から導入したダウンロードマネージャーですが、今では手放せないツールの一つになりました。
特に、以下のようなケースに当てはまる方には、導入を強くお勧めします。
- GB単位の大きなファイルをダウンロードすることが多い方
- 海外サーバーなど、不安定な接続先からダウンロードする方
- ダウンロード中にPCをシャットダウンしたり、スリープさせたりしたい方
ダウンロードの待ち時間を有効活用し、ストレスを減らすために、ダウンロードマネージャーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。