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どうやってQA集団って作るんだ?って話を聴いてくる

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「いやぁ、オフラインのイベント参加って久しぶりですねぇ。」
「コロナとかあってしばらくそういうの出てなかったからなぁ。」
「初めてじゃないんだけれど、なんか新鮮っていうか…」
「そうそう、他の会社のオフィス入ってみて『ああ、ここの会社のセミナールーム広々していて、いいなぁ』とかね。」

入口の受付を済ませて軽食と発泡酒を受け取り、イベント開始前の参加者の雑談を聞きつつ空いている席に座ろうとすると、視線の先にバーカウンターの冷蔵庫に気付いた僕は、
「あっ、Brewdogの缶ビールいっぱい入ってる。いいなぁ、ココナラさんのバーカウンター…」

皆さんこんにちは。若干羨ましさのストライクゾーンがズレてるかもしれんk-kikuです。
呑みながら話聴いていいならちゃんと払うからそっち呑みたいんだが…(QRコード準備中)

そんな素敵な冷蔵庫をお持ちの株式会社ココナラさんが主催するオフラインのQAイベント
プロダクト成長を支えるQA組織立ち上げの取り組みと課題
https://coconala.connpass.com/event/346432/
に出席してきました。 もう3ヶ月ぐらい前の話になっちゃいますが....

去年の6月に転職し翌月からプロダクト開発チームと並走するQAチームを立ち上げ、
半年が経過した段階で「思うところ」という名の荷物でいい感じに一杯になってるランドセルを背負っている僕にはタイムリーでキャッチーなイベントだったのかもしれない。
本当はオンラインでビール片手にまったり聴きたいイベントだったけれど、あんまり迷わず参加を決めていた。

ソフトウェア開発プロダクトの品質向上を推進するQAチーム(もしくはQAエンジニア)目線で
どういう課題を背負ってる状態で
・何に着目して
・どういう打ち手を打ち、
・結局今どうなってんの?
的な自社事例を5人の登壇者が持ち寄って10分ずつLTする、というイベント。
行われたLTは以下の5本。
もう記憶が薄くなっているところもあるので、まだ印象に残っていた話とメモを頼りに書き起こす。

★LT1
 一人目QAエンジニアとしての3年間と見えてきた課題

課題:
・入社当初(現在は4年目)はエンジニアの品質意識が低かった
・UT、ITが低迷している
・テストチームのコストがとても高い状況

打ち手と成果:
・品質保証から品質支援への転換
・テストポリシーを明確に立ててテストを推進(UTの考え方/使い方など)
・テスト分散
・2年目にE2Eを始め徐々に課題を克服

★LT2
 エンジニア未経験でもチーム立ち上げに貢献!?
 リーダーの元で取り組んだ施策の本音をお伝えします

打ち手と成果:
・ローコードによるテスト自動化挑戦(mablを採用)
・(未経験者への)ローコード学習に計18日間のオンボーディングを設定
 → HTML:2日、Xpath:2日、JS:7日、正規表現:5日
・実務を積み重ねつつ毎日30分程度のモブワークで進行
・9ヶ月かけて約300ケースのテスト自動化を実現

★LT3
 QAエンジニアが生成AIとの共存を模索してみる

当初の課題:
・2人目のQAエンジニアとしてJoinしたが、当初は開発チーム間に品質に対する認識齟齬あり
・リリースごとにデグレードに悩まされる

打ち手と成果:
・週1回ぐらいのペースで開発チームと品質に関する会話
 → ナレッジや品質共有、NG発生時の事例をもとにワークフローの精査
・テストケース作成す流ためのドキュメント(手引きみたいなもの?)の執筆と共有
・現行の改善と並行してAIを活用したQA推進への挑戦
 → 要件定義、APIのテストケース作成、UI系のテストシナリオ作成など

今後の課題:
・ドキュメント戦略をするにあたり「何が正しい」のかをAIにオンボーディングする

★LT4
 プロダクトの一番の理解者を目指してQAが取り組んでいること
 〜現場・マネジメント各視点のプラクティス〜

課題:
(1)内部品質の低迷
(2)効果的なリグレッションの品質が伸びない
(3)インシデントが減らない

打ち手と成果:
(1)テストカバレッジの向上
 取得できているメトリクスを活用し、まずは開発エンジニアと会話して急がず進める
(2)機能網羅
 mablからplaywrightに変え効率化と再設計を推進
(3)インシデントコマンダーによるポストモーテム開催、データ一元化
 →知識レベルの底上げが徐々に進む

マネージャーとしての課題:
・等級基準制定の難しさ
・エンジニアのスキルUP
・AIの活用難易度

★LT5
 プロダクトオーナーによるQA組織の立ち上げで、直面した課題とそのアプローチ

当初の実態:
・とにかくリリース! (見た感じ)動いているから多分大丈夫だ、のノリ
・QAがチームに入ってきて、どんどん開発&スピードUPだ!

打ち手:
・スクラムチームに専用QAを立て、役割を明確に
・QAエンジニアは品質を高めるリード役
・テストファースト:開発 or POが実装より先にテストケースを設計、観点はQAが作る
・「バグはみんなで見つけるもの」チームによる全員QA

現在の課題:
・チーム全員でQA活動出来ないと開発スピードの維持は難しい
・品質を高める鍵は結局開発者が握っている

登壇者の意図とずれたことを書いちゃうのは本意ではないので独断の解説はしないけれど、
全体的な所感としては「あぁ、みんな似たような境遇で課題感を抱えて打ち手に挑んでいるんだなぁ」と。

模索期間も長く、効果的な成果も我慢に我慢を重ねて実務と並行して新しい改善策を進め、
やっと形になりつつある/サイクルが回り始めた、というのにも年レベルでかかっている、
自動化やAIが徐々に普及してきている今でも爆発的な改善って難しいよなぁ、と聴いてて思った。
僕が第三者検証の会社でSESのQAに勤しんでいる頃にも、今の品質を立て直したい、QAにテストを任せて忌憚なくダメ出しをして貰いたい、品質を改善出来る安定した仕組み作りを、テストを少ない工数で片付けるので自動化を、みたいなニーズは多岐にわたっていっぱいあったけれど、先を急いでいっぺんに全部やろうとしたがる所に限ってテストが全然出来てない、やってみたけれど品質改善の迷走が止まらない、なんて事案は嫌というほど見てきた。
この日登壇を拝聴した5つのチームはどういう状況からスタートしたのか色々違うと思うけれど、地道な策を練って一歩一歩足場を固め、固まったところから効率化を進める、やっぱりこれがセオリーであることは間違いない、と改めて学んだ。

うちは....どうかな?
最終ゴールってどこだっけ?
どんぐらい時間かかるんかな?
年とか普通にかかるもんだけれど、そんな猶予、あるんだっけ?

勇気づけられる話もあったし聴いてよかったとは思ったけれど、
足元を見返して色々考えるのがしんどくなってきたので、帰りは呑みに行くことにした。

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