※この記事は プログラマがPower Automate for Desktopを使う シリーズの一つです。
エラーの事例
Web操作を行うフローのエラー事例を紹介します。
解決方法と対策についてはシリーズの別記事で述べます。
フロー デザイナーでは動くのにコンソールからだと動かない
次の現象がありました。
フロー デザイナーでは動くのにコンソールからだと動かない
私のシナリオでは2つのフローを使います。
- BeforLogin サイトにログインするまでの処理を行うフロー
- AfterLogin サイトにログインした後の処理を行うフロー
BeforLoginはAfterLoginを呼び出します。
- フロー デザイナーでAfterLoginを動かす場合は正常に動きます。
- コンソールからBeforLoginを動かすと呼び出されたAfterLoginがエラーになります。
2つの起動方法で異なるのは、そのサイトのログインが継続しているか否かです。
エラーの原因は、操作対象が「ログインのつどURLが決まるサイト」であるのに、私のフローが「URL全体をURLパタン(造語)として使っていた」ためでした。
「URLのうちログインで変動しない部分をURLパタンに採用する」ようにフローを修正して解決しました。
参照際:(3)実行時にURLが決まり同一タイトルの複数タブが出るサイトの扱い方
昨日動いたフローが今日は動かない
次の現象がありました。
昨日動いたフローが今日は動かない
フローは変わっていないから、問題は環境にあると推定できます。
私の場合、次の2つの原因でこの現象が起きました。
- ブラウザの拡張機能の増減で、ブラウザから見た拡張機能番号が変わった
- パスワード管理対象アカウントが増えた際に、パスワード管理ソフトの拡張機能のポップアップ画面の内容が変わった
これらの際には、フローの該当部分を作り直して解決しました。
参照先:(5)環境の変化に強いフローを作るには
Windows Update後に動かなくなった
※これは解決できなかった事例です。
今回のフロー作成中に
WindowsUpdateをしたらフローが動かなくなった
ということを2回経験しました。
1回目は数日後のWindowsUpdateで「自然に治った」のですが、2回目は試行錯誤の結果「運よく治った」という結果です。
2回目の経過を述べます。
- Windows11Pro(22H2)で、2022年12月24日のWindows Updateで「KB5021255,KB5020880,KB5021954」が入った後、フローが失敗するようになった。
- エラー箇所は「Chromeでブラウザ起動」アクションで、画面が出るもののアクションがタイムアウトする。「試みにInternet Explorerで起動をすると画面が出る」ので、Power Automate for Desktopと拡張機能の通信の失敗だと推定した。
- Chromeの更新を行ったが治らなかった。
- Power Automate for Desktopの拡張機能のバージョンを変えたが治らなかった。
- 残る要因はWindowsなので、Windowsのバージョンを下げる決心をした。
- 「KB5021255,KB5020880」のアンインストールしたが治らなかった。
- 「KB5021954」はアンインストールできないため「ステムの復元」を行ったが治らなかった。
- Windows Updateを行い、再度「KB5020880」が入った結果、治った。
この過程で感じたことを書いておきます。
- Power Automate for Desktop本体を入れ直すのは、フローのデータがリセットされたり、残っても互換性がなかったりということが心配で、恐くて出来ない。
- ともあれ、システムの復元ポイントは作っておけ。
「Windows Update後に動かなくなった」件について、ある方とTwitterで情報交換しました。その方も同じ目に遭っておられ、これは自分の問題ではなくWindowsの問題だろうという推測ができたので、心強かったです。