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SpresenseAdvent Calendar 2023

Day 1

サンプルコードを1行修正するだけでslコマンドができちゃった話

Posted at

この記事はSpresense Advent Calendar 2023の1日目(12/1分)です。

この記事は何?

slコマンドをSpreseneで簡単にできたことを共有する記事です。

コード

コードはGitHubリポジトリに置きました。

slコマンドを確認するモチベーション

マイコンボードでLチカが確認できたら何をしていますか?
私の場合、つぎのステップとしてslコマンドを試してみることが多いのでSpresenseでも試してみました。

確認環境

ハードウェア

つぎのハードウェアで確認しました。

  • Spresenseメインボード
  • Spresense拡張ボード
  • LCD ILI9341

ソフトウェア

Spresense SDKで確認しました。

確認手順

つぎの手順で確認します。

環境構築

Spresense SDK 開発ツールのセットアップ

事前にSpresense SDKでの開発 -> Spresense SDK スタートガイド (CLI 版) -> 2. 開発ツールのセットアップを実施し、開発環境を構築しておきます。

ユーザアプリの追加

Spresense SDKでの開発 -> Spresense SDK スタートガイド (CLI 版) -> 6. ユーザーアプリの追加方法 -> 6.3. ツールを使用するを参照し、ユーザアプリを追加します。

今回はつぎのコマンドでユーザアプリを追加しました。

tools/mkappsdir.py sl “sl command”
tools/mkcmd.py -d sl sl “sl command”

コンフィグレーション

spresense/sdkディレクトリで次のコマンドを実行します。

tools/config.py examples/pdcurses

Macの場合、次のディレクトリでした。

/Users/ユーザ名/spresense/sdk

ソースコード準備

slコマンドのソースコードはオリジナルのslコマンドを流用させてもらいます。

オリジナルのslコマンド GitHubリポジトリ

sl.c, sl.hをslディレクトリにコピーします。

Makefileの変更

sl/MakefileのMAINSRCをsl.cに変更します。

include $(APPDIR)/Make.defs
include $(SDKDIR)/Make.defs

PROGNAME = $(CONFIG_SL_SL_PROGNAME)
PRIORITY = $(CONFIG_SL_SL_PRIORITY)
STACKSIZE = $(CONFIG_SL_SL_STACKSIZE)
MODULE = $(CONFIG_SL_SL)

ASRCS =
CSRCS =
MAINSRC = sl.c

include $(APPDIR)/Application.mk

コード変更

sl.cのヘッダーファイルインクルードをつぎのように変更します。

-#include <curses.h>
+#include "graphics/curses.h"
#include <signal.h>
#include <unistd.h>
#include "sl.h"

コード修正が終了したらmake、コードをflashします。
NuttXのプロンプト(nsh)からslとタイプすると冒頭の動画のようにslコマンドが実行できます。

なぜ簡単にslコマンドができたのか考察

オリジナルのslコマンドから1行の変更でSpresenseでslコマンドが実行できました。
なぜこんなに簡単にslコマンドができたのか考察します。

Spresenseでcursesが使えるため

オリジナルのslコマンドはcursesを使っています。
cursesのWindows向け実装PDCursesがNuttX(※)にポーティングされており、今回はPDCursesを使いました(コンフィグレーションでexamples/pdcursesを指定したところ)。

※Spresense SDKはNuttXのうえで動作しています。

今回はslコマンドでしたがcursesを使っているOSSであればSpresenseで割と簡単に移植ができるかもしれません。

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