Docker Desktop が有償化されたことをきっかけに、会社支給の PC でも業務利用可能な代替環境をいくつか検証しました。その中で、実務用途でも十分に使えると判断したツールが Rancher Desktop です。
本記事では、「Docker Desktop の代替として Rancher Desktop は使えるのか?」という疑問への率直な回答を、業務利用可能な Docker Desktop 代替環境を探している開発者向けに共有します。
情報:
本記事は、2022 年 8 月に執筆した内容のアップデートです。
結論
2026 年現在でも、ローカル開発環境におけるコンテナ実行では Docker Desktop 代替として十分実用レベルで使えます。
Rancher Desktop とは
Rancher Desktop は、エンタープライズ向け Linux で知られる SUSE 主導で開発されているオープンソースのコンテナ実行環境です。
ライセンスは Apache License 2.0 で、商用利用制限はありません。
対応 OS は、次の通りです。
- Windows
- macOS
- Linux
尚、Linux コンテナ専用であり、Windows コンテナを動作させることはできません。
ライセンス
Rancher Desktop は、商用利用も含めて無償で利用できます。
Docker Desktop は、商用利用が有償です。個人開発用途に限っては、無償で利用できます。
インストール
Windows と macOS 向けでは、インストーラーが用意されおり、比較的簡単にインストールできます。
事前要件があるため、インストールの詳細は 公式ドキュメント を参照してください。
特殊な事前要件として、Hyper-V や VT-x などの仮想化技術を有効化する必要があります。これは、コンテナ管理ツール共通の要件で Docker Desktop と変わりありません。
使用感
Docker Desktop に慣れている人であれば、違和感なく使用できます。
CLI は、Docker CLI (Moby / dockerd エンジン) と nerdctl (containerd エンジン) から選択できます。Docker CLI を選択すれば、既存の Docker ワークフローを変更せずに移行できます。
基本操作を習得するための 公式チュートリアル も用意されています。
VPN 環境との相性
会社支給の PC では、VPN クライアントとの相性が問題になることがあります。これは、業務利用の観点ではかなり重要なポイントです。
私が所属する組織では、Cisco AnyConnect を使用していますが、デフォルト設定で問題なく動作しています。VPN を迂回するネットワーク設定等は、一切不要です。
利用用途
Docker Desktop も同様ですが、Rancher Desktop はローカル開発環境での利用に限定する運用が現実的です。本番や検証環境は、AWS 等のクラウドサービスでコンテナを動かします。
| 使用環境 | コンテナ製品・サービス |
|---|---|
| ローカル開発環境 | Rancher Desktop |
| 検証環境 | クラウドサービス |
| 本番環境 | クラウドサービス |
サーバー環境も同一ベンダー製品で統一したい場合、Rancher が用意されています。
まとめ
Rancher Desktop は、ローカル開発環境におけるコンテナ実行では Docker Desktop 代替として十分実用レベルで使えます。
無償で商用利用できる Docker 環境を探している場合には、有力候補の一つです。是非、自身の手で価値を検証してみてください。