#はじめに
　Neural Network Console Challenge (NNC-Challenge) とは、SONYさんが開発したAI開発ツールNeural Network Consoleを使い、協賛企業が提供するデータを用いてディープラーニングに挑戦するAI開発コンテストで、今までに2回開催されています。

　ここでは、今後のChallengeの参考になるように、第1回・第2回の入賞作品リストを備忘録として残します。

#第2回 NNC-Challenge 入賞作品
　第2回の協賛企業は、映像制作・イベント・音効業務用のBGM・効果音などを販売しているAudiostockさんです。提供されたデータは、10,000点を超えるBGMデータで、2020.09.16 ~ 2020.10.19 の期間で開催されました。　

最優秀賞：類似曲検索を実現する
　実際にAudiostockのUXの中であったら良いと感じた類似曲検索をテーマに設定。結果的に有効で高精度な類似曲検索アルゴリズムを開発している。

Ledge.ai賞：会話の内容に合わせてBGMを自動選曲する
　BERTによって日常会話を自然言語処理し、"ロック","ポップ","バラード"いずれかに類似度を自動判定し、曲をレコメンドするエンジンを開発。

NNC賞：音声データの喜怒哀楽分類とレコメンド
　音楽を喜怒哀楽の尺度で数値化し、類似度の高い曲のレコメンドをしている。レコメンド精度は高かった。また、音楽にあった画像のレコメンドという新しい検索方法についても提示している。

特別奨励賞１：楽器「ピアノ」と「エレキギター」を自動分類する
　BGMがピアノ/エレキギターが使われているかを自動分類するアルゴリズム。合計4ステップの学習プロセスで高精度を実現している。

特別奨励賞２：BGMから飲食店をレコメンド
　BGMからおすすめなお店（ランチ）を分類するアルゴリズム作成。さらにはそのアルゴリズムで、作者がよく聞く音声データからどんなお店がレコメンドされるかも検証している。

#第1回 NNC-Challenge 入賞作品
　第1回の協賛企業は、商業写真を販売しているPIXTAさんです。提供されたデータは、10,000点を超える画像データで、2020.03.04 ~ 2020.03.31 の期間で開催されました。

最優秀賞：笑い顔と微笑み顔のニコニコ笑顔分類器
　人物の表情画像からNeural Network Consoleを用いて、「笑い声が聞こえてきそうな笑顔」「ニッコリ微笑む笑顔」「笑顔以外」の3種類に分類する笑顔分類器を製作した。

Ledge.ai賞：森鴎外の小説からキーワードを選定して分類
　森鴎外の短編小説「杯」から本編と小説に寄せられた感想やレビューを元に形態素解析し、Neural Network Consoleを用いて抽出したキーワード毎に画像分類した。

NNC賞：画像に写っている人数で分類
　さまざまなカテゴリーの画像データに写る人数が1人、2人、グループ（3人以上）なのかをデータセット作成までをNeural Network Console Windows版で、それ以後はCloud版を活用して画像分類した。