概要
OpenCode は Cloude Code や Codex CLI のような AI コーディング エージェントで、オープンソースとして管理されていることが特徴です。
デフォルトでは OpenAI や Anthropic などの主要な AI プロバイダーをサポートしていますが、現時点では Oracle Cloud Infrastructure (OCI) の Generative AI サービスは直接サポートされていません。
しかし、LiteLLM をプロキシ(ゲートウェイ)として使用することで、OCI Generative AI を OpenAI 互換の API エンドポイントとして公開し、OpenCode から利用することが可能になります。
本記事では、そのセットアップ手順を紹介します。
構成
今回の環境構成は以下の通りです。
- OS: Ubuntu 24.04.3 LTS (Windows11 の WSL2)
- LLM: OCI Generative AI (Grok 4.20 Reasoning など)
LiteLLM が OCI Generative AI の API をラップし、OpenCode は LiteLLM が提供する OpenAI 互換のエンドポイントへ接続するという流れになります。
手順
1. OpenCode のインストール
WSL2 環境に OpenCode をインストールします。
以下のコマンドを実行することで、簡単にインストールが完了します。
curl -fsSL https://opencode.ai/install | bash
詳細なインストール方法は、OpenCode 公式サイト を参照してください。
2. LiteLLM のインストールと設定
次に、OCI Generative AI を OpenAI 互換 API に変換するための LiteLLM をインストールします。
インストール
いかのコマンドを実行することでインストールが完了します。
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/BerriAI/litellm/main/scripts/install.sh | sh
セットアップウィザード(Interactive Setup Wizard)が表示された場合は、OCI が選択肢に含まれていないため、N で終了して問題ありません。
LiteLLM のインストール方法の詳細は、Getting Started Tutorial を参照してください。
設定ファイルの作成
LiteLLM の動作を定義する config.yaml を作成します。
私は、~/.litellm ディレクトリを作成し、そこにファイルを作成しました。
OCI の認証情報と、使用したいモデルを定義します。
oci_auth_param : &oci_auth
oci_region: us-ashburn-1
oci_user: ocid1.user.oc1..aaaaaaa... # ユーザーのOCID
oci_fingerprint: 5d:d6:9e:... # 公開鍵のフィンガープリント
oci_tenancy: ocid1.tenancy.oc1..aaaaaa... # テナンシのOCID
oci_key_file: /home/user/.oci/oci_api_key.pem # API秘密鍵へのパス
oci_compartment_id: ocid1.compartment.oc1..aaaaaa... # コンパートメントのOCID
drop_params: true
model_list:
- model_name: grok-4.20-reasoning
litellm_params:
<<: *oci_auth
model: oci/xai.grok-4.20-reasoning
model_info:
max_tokens: 129000
general_settings:
master_key: sk-1234567890 # 任意のマスターキー
使用可能なモデルのリストについては、OCI 公式ドキュメント を参照してください。
ここで指定する認証周りの情報は、OCI CLI を使うときに構築する情報と同じです。
詳細は、必要なキーとOCID を参照してください。
LiteLLM の起動
設定ファイルを指定して LiteLLM を起動します。
litellm --config .litellm/config.yaml
これで、http://0.0.0.0:4000 で OpenAI 互換の API が待ち受け状態になります。
3. OpenCode のプロバイダー設定
OpenCode に、先ほど構築した LiteLLM エンドポイントを「OpenAI 互換プロバイダー」として認識させます。
~/.config/opencode/opencode.json ファイルを作成し、以下の内容を記述します。
{
"$schema": "https://opencode.ai/config.json",
"provider": {
"oci": {
"npm": "@ai-sdk/openai-compatible",
"options": {
"baseURL": "http://0.0.0.0:4000/v1",
"apiKey": "sk-1234567890"
},
"models": {
"grok-4.20-reasoning": {
"name": "grok-4.20-reasoning"
}
}
}
}
}
-
baseURL: LiteLLM を起動しているアドレスを指定します。 -
apiKey:config.yamlで設定したmaster_keyを入力します。 -
models:config.yamlのmodel_nameと一致させる必要があります。
4. 動作確認
設定完了後、OpenCode を起動して /connect を実行します。
- プロバイダーの選択で
ociを選択します。 - API Key の入力を求められるので、LiteLLM で指定したキーを入力します。
正しく接続されると、OCI Generative AI 上のモデル(例:Grok 4.20 Reasoning)を使用して OpenCode を動かすことが出来ます。
まとめ
LiteLLM をゲートウェイとして活用することで、OpenCode のような OpenAI 互換 API を前提としたツールでも、OCI Generative AI を容易に組み込むことができます。
OCI では多様な LLM が提供されており、特に Grok などの強力なモデルをコーディングエージェントから利用できるのは大きなメリットです。
設定自体も非常にシンプルですので、興味のある方はぜひ試してみてください。


