Struts2における最重要機構のひとつ「Interceptor」について、
仕組みの解説から独自Interceptorの実装法までを体系的に学べるシリーズがこの Vol.11.3.x です。
この記事はそのシリーズを総括し、各回のポイントを振り返りつつ、
Interceptor活用のベストプラクティスと今後の学習ロードマップを提示するまとめ記事です。
🎯 この記事でわかること
✅ Interceptorとは何か?なぜ重要なのか?
✅ defaultStackの正体と内部構造の理解
✅ 独自Interceptorの作り方と現場での使い所
✅ Interceptor活用における落とし穴と設計ノウハウ
✅ 次に学ぶべき応用テクニック(Interceptorチェーン)
🧩 Interceptorとは何か?(Vol.11.3 より)
Struts2では、Actionの前後処理を担う横断的な仕組みとしてInterceptorが存在します。
HTTPリクエストは、まずInterceptorのチェーンを通ってからActionに到達します。
✅ 重要ポイント
- InterceptorはAOP的な処理の導入に最適
- Actionをスリムに保ち、共通処理を集中管理できる
- Struts2の標準機能(バインディングやバリデーション)もInterceptorで提供されている
🔗 Vol.11.3 Struts2の defaultStack とは?Interceptorの中身を詳しく追ってみる
🛠️ 実践編:独自Interceptorの作り方(Vol.11.3.2 より)
「理解」から「実装」へ。
実際にInterceptorを自作する方法と、現場でよく使われるパターンを解説したのが Vol.11.3.2 です。
public String intercept(ActionInvocation invocation) throws Exception {
long start = System.currentTimeMillis();
String result = invocation.invoke();
long end = System.currentTimeMillis();
System.out.println("Action実行時間: " + (end - start) + "ms");
return result;
}
✅ 重要ポイント
-
Interceptor
インターフェースを実装するだけで独自処理を追加できる -
struts.xml
でinterceptor-stack
を定義し、Action
ごとに適用可能 -
よくあるユースケース:ログ記録/認可チェック/前処理(パラメータ整形など)
🔗 Vol.11.3.2 独自Interceptorの作り方と使い所
🧱 Interceptor活用の設計ノウハウ
Interceptorは便利な反面、やみくもに追加すると副作用が起きやすいです。
以下の設計ポイントを意識することで、保守性と再利用性を確保できます。
設計の心得 | 解説 |
---|---|
🔸 責務分離を意識 | Interceptorは「1責務=1クラス」に切り出す |
🔸 defaultStackの拡張が基本 | 基本機能を失わないよう、defaultStackベースでカスタム |
🔸 InterceptorStackで再利用性UP | 複数Interceptorをまとめて定義できるStack機構を活用 |
--
📌 Interceptor適用のベストプラクティス(現場編)
ユースケース | 内容例 |
---|---|
✅ アクセスログ出力 | アクション名+パラメータ+ユーザーIDを出力 |
✅ 管理者認可チェック |
session.get("userRole") による権限制御 |
✅ セッション有効性チェック | 未ログインなら login.action へリダイレクト |
これらは、すべてInterceptorで共通化可能です
アクションの肥大化を防ぎ、テストやメンテナンスも容易になります。
🔮 今後のステップ:Interceptor応用編へ(Vol.11.13 へ続く)
本シリーズの続編として、Interceptorの応用パターンや実践的なチェーン構築を学ぶ記事を準備しています。
🔜 Vol.11.13 Interceptorチェーンを自作してみよう(ログ / 認証フィルタ)
ここでは、複数Interceptorを組み合わせて「Interceptor設計パターン」 を学びます。
実務での拡張性や再利用性を意識した実装力がさらに高まります。
🧭 関連リンクまとめ(Vol.11.3.x シリーズ)
タイトル | 概要 |
---|---|
🔍 Vol.11.3 Struts2の defaultStack とは? | Interceptorの役割とdefaultStackの正体を徹底解説 |
🔧 Vol.11.3.2 独自Interceptorの作り方と使い所 | 独自Interceptorの実装方法と活用例を紹介 |
📝 最後に
Interceptorの理解と活用は、Struts2開発における 「中級者への第一歩」 です。
特に業務システムでは、認証・監査・前後処理の共通化 が非常に重要。
このVol.11.3.xシリーズを通して、単なる利用者から、設計者視点でフレームワークを活用できるエンジニア へステップアップしていきましょう!
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今後のシリーズ更新もお楽しみに!