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Reverse SSHによる、踏み台VPS経由のUbuntuマシンへのアクセスについての備忘録

Last updated at Posted at 2021-12-02

はじめに

Ubuntu 20.04LTSを載せたワークステーションを導入したので、そこへ外部からアクセスするための手法をまとめておく。同様にUbuntuを載せたRaspiにも全く同じ方法でアクセスしている。単純なSSH Remote Port Forwardの設定は良しとしても、自動起動を有効にするためのsystemd関係で少々ハマったので、自分用にその備忘録を残しておく。

Reverse SSHを使うと何が嬉しいのか

Gateway等をいじらなくても、内部のマシンに外部からアクセスできるようになること

接続構成

SSHは、以下のセッションを張る。

  1. 最終的な接続先となるUbuntu WSをSSHクライアントとし、踏み台VPSのsshdへ常時接続 (systemd経由)
  2. 接続元となるユーザをSSHクライアントとし、踏み台VPSのsshdへ接続
  3. 踏み台サーバをSSHクライアントとして、1のSSH接続を通じてUbuntu WSのsshdへ接続
[Ubuntu WS] --(SSH Conn 1.)--> [踏み台VPS] <--(SSH Conn 2.)-- [User]
    |                              |
     <-------(SSH Conn 3.)---------

このとき、ユーザは2と3の接続を経由することでUbuntu WSとやり取りをすることになる。
キモとしては、1.のSSH接続においてRemote Port Forwardingを有効にすることで、踏み台VPSのlocal port経由でUbuntu WSにアクセス可能としているところ。

まずは踏み台VPSの設定

sshdを立ち上げて、外部から公開鍵認証でアクセスできるようにしておく。TCP Keep Aliveとかの設定もした方が良いとは思うが今回はしていない。VPSでのSSHの設定は、過去の備忘録に記載した時からほとんど変わっていない。

Ubuntu WSからVPSへの常時接続設定

前提条件:

  • Ubuntu WSから、踏み台VPSへSSHアクセスが可能
  • Ubuntu WSへは、ローカルネットワークなどからはSSHで接続可能。
  • 踏み台VPSとUbuntu WS共に、Reverse SSH専用のユーザrsshを作成しておく。
    ※別に新規で作らず既存ユーザを使い回しても良い。

~/.ssh/configの設定

ユーザrsshのssh configを作成する。

~/.ssh/config
Host Fumidai-VPS                                ← 踏み台VPSの名前
  HostName              xxx.xxx.xxx.xxx         ← 踏み台VPSのIPアドレス
  Port                  50022                   ← 踏み台VPSのSSH Port
  ExitOnForwardFailure  yes
  ServerAliveInterval   60
  TCPKeepAlive          no
  IdentityFile          ~/.ssh/id_ecdsa_from_ws ← 踏み台VPSへのSSH接続に用いる秘密鍵
  User                  rssh                    ← 踏み台VPSのSSHユーザ名。rsshがいる前提。

systemd経由での自動起動・自動再接続の設定

ユーザrsshで、WSのブート時に自動でSSH接続されるようにする。

その際、SSH Remote Port Forwardingを有効にし、踏み台VPSのlocalhost:2222へのアクセスがUbuntu WSへ転送されるようにする。

1. userレベルのsystemdの設定を作成

ユーザrssh~/.config/systemd/user/reverse_ssh.serviceを作成する。

~/.config/systemd/user/reverse_ssh.service
[Unit]
Description=Reverse SSH Tunneling
After=network.target auditd.service

[Service]
ExecStart=ssh -NR 2222:localhost:50022 Fumidai-VPS
Type=simple
Restart=always
RestartSec=1
StartLimitBurst=0

[Install]
WantedBy=default.target

2. XDG_RUNTIME_DIRの設定

ユーザrsshsystemdを有効にするのに、~/.bashrcないし~/.bash_profileあたりに以下を追記しておく。

~/.bashrc
export XDG_RUNTIME_DIR=/run/user/`id -u`

追記した後は$ source ~/.bashrcをして変更を読み込んでおく。

コマンドidでわかるrsshのidのディレクトリが/run/user/以下にないようであれば、以下でrsshに対してlingerを有効にしておく。

bash
$ sudo loginctl enable-linger rssh

3. systemd登録

ユーザrsshsystemdreverse_ssh.serviceを登録する。

shell
$ systemctl --user daemon-reload
$ systemctl --user start reverse_ssh
$ systemctl --user enable reverse_ssh

4. 接続確認

踏み台VPSの任意のユーザより、以下のコマンドでUbuntu WSの任意のユーザ(e.g., user_ws)へSSH接続可能かどうかを確認する。

shell
$ ssh user_ws@localhost -p 2222

この例では、Ubuntu WSの/etc/ssh/sshd_configでパスワード認証が有効になっていると仮定している。もちろん設定すれば公開鍵認証も可能。

ユーザクライアントの設定

~/.ssh/configにてProxyCommandを設定することで、Ubuntu WSへ踏み台VPSを経由した認証を行う。~/.ssh/configに以下を追記。

~/.ssh/config
Host Fumidai-VPS
  HostName       xxx.xxx.xxx.xxx
  IdentityFile   ~/.ssh/id_ecdsa_fumidai_vps ← 踏み台VPSでの公開鍵認証のための秘密鍵指定
  Port           50022
  User          user_vps                    ← 踏み台VPSのSSHユーザ

Host rssh
  ProxyCommand   ssh -W %h:%p Fumidai-VPS
  HostName       localhost
  IdentityFile   ~/.ssh/id_ecdsa_ubuntu_ws   ← Ubuntu WSでの公開鍵認証のための秘密鍵指定
  Port           2222
  DynamicForward 2222
  User           user_ws                     ← UbuntuWSのSSHユーザ

ここで、user_vpsuser_ws、Reverse SSHを張っているユーザrsshと異なっていても問題ない。

ここまで来れば以下のコマンドで接続可能なはず。

shell
$ ssh rssh

参考

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