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ClaudeやAIエージェントに毎回「会社のこと」を説明するのをやめたくて、Company Brainを作った

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ClaudeやAIエージェントに毎回「会社のこと」を説明するのをやめたくて、Company Brainを作った

Claude Code、Codex、Hermes、OpenClawなどを仕事で使っていると、最初はかなり感動します。

調査してくれる。
コードを書いてくれる。
メールを整理してくれる。
資料を作ってくれる。
Webを調べてくれる。
複数ステップの仕事もかなり自律的に進めてくれる。

1体だけ使っている間は、これで十分です。

しかし、AIエージェントを会社の実際の業務に入れ始めると、別の問題が見えてきました。

AIの能力そのものより、「会社の中でどう働かせるか」の方が難しい。

たとえば新しいClaudeセッションを開くたびに、

  • 私たちの会社は何をしているのか
  • この顧客は誰なのか
  • この顧客ではどのルールを守るのか
  • このプロジェクトで過去に何を決めたのか
  • どのSOPを使うのか
  • どのファイルが最新なのか
  • 何を勝手に実行してよくて、何は人間の確認が必要なのか

をもう一度説明します。

そしてAgentを増やすと、もっと複雑になります。

Research Agent。

Content Agent。

Accounting Agent。

Customer Support Agent。

Developer Agent。

Operations Agent。

それぞれ違う仕事をします。

しかし、それぞれが独立したMemory、独立したPrompt、独立したFolder、独立したChatを持ち始めると、会社の情報がどんどん分散していきます。

そこで作っているのが EmperorClaw です。

EmperorClawはLLMではありません。

新しいAI Agent Frameworkでもありません。

ClaudeやHermesの代わりでもありません。

考え方はもっとシンプルです。

AIに会社を覚えさせるのではなく、会社そのものにBrainを持たせる。

そして、Claude、Codex、Hermes、OpenClawなどのAgentを、その会社の中で働かせます。


Agentを会社のMemoryにしない

AI Agentを使い始めたとき、最初にやりがちなのはAgent自身にMemoryを持たせることです。

たとえば、

Claude
 └── Memory

Hermes Researcher
 └── Memory

Hermes Content
 └── Memory

OpenClaw Assistant
 └── Memory

という構造です。

最初はこれでも動きます。

しかし会社では、情報はAgentに属しているわけではありません。

たとえば、

Customer Aのブランドガイドライン

これはContent AgentのMemoryではありません。

Customer Aの情報です。

社内で請求書を処理するときのルール

これはAccounting AgentのMemoryではありません。

会社のSOPです。

Japan Launchで先週決めた価格戦略

これはClaudeのMemoryではありません。

ProjectのKnowledgeです。

つまり、本来の構造はこうだと思いました。

Company
│
├── Knowledge
├── Rules
├── Customers
│   ├── Customer A
│   │   ├── Knowledge
│   │   ├── Projects
│   │   └── Files
│   │
│   └── Customer B
│
├── Projects
├── Files
├── People
└── Agents

Agentはこの情報を使う側です。

情報そのものの所有者ではありません。

これはEmperorClawを作る上で一番重要になった考え方です。


Company Brain

EmperorClawでは、この会社側のKnowledge Layerを Company Brain と呼んでいます。

SOP、Policies、Customer Instructions、Project Information、Writing Guidelines、Internal Rules、Decisionsなどを一つのKnowledge Baseに置けます。

ただし、単なる「AI用ドキュメント置き場」にはしたくありませんでした。

人間も普通に使えるKnowledge Baseにしています。

そのため、かなりObsidianに近い考え方を取り入れています。

たとえば、

# Customer A

[[Brand Guidelines]]

[[Pricing Rules]]

[[Japan Launch]]

[[Publishing SOP]]

のように [[Wiki Links]] でKnowledge同士を接続できます。

さらにKnowledge Graphとして関係を見ることもできます。

Version Historyも残ります。

つまり、

AI用のVector Databaseだけではなく、人間が読んで整理できる会社のWikiでもある

という位置付けです。


Knowledgeを全部のAIに見せる必要はない

ここがCompany Brainで特に重要なところです。

すべてのAgentに会社の全Knowledgeを渡すのは簡単です。

でも、実際の会社ではそれはあまり良い設計ではありません。

たとえば代理店なら、

Company
│
├── Customer A
│   ├── Brand Guidelines
│   ├── Strategy
│   └── Files
│
└── Customer B
    ├── Brand Guidelines
    ├── Strategy
    └── Files

があります。

Customer Aを担当しているAgentが、Customer Bの内部情報まで読む必要はありません。

同じことはAgentの役割にも言えます。

Marketing Agent
→ Brand Guidelines
→ Content SOP
→ Marketing Projects

Finance Agent
→ Accounting SOP
→ Invoice Rules

Developer Agent
→ Technical Documentation
→ Repositories
→ Deployment Rules

そこでEmperorClawではKnowledgeを、

  • Company
  • Customer
  • Project
  • Agent

などのScopeで整理できます。

EmperorClawが現在特に力を入れているのが、このScopeです。

AIに大量のContextを渡すことではなく、

その仕事に必要なContextだけを渡す

ことを重視しています。


「Customer」がFirst-Class Entityなのはかなり重要

Agentツールをいろいろ見ていて気づいたことがあります。

Agentそのものを中心にした製品はかなり多いです。

CEO Agent
├── Research Agent
├── Marketing Agent
└── Developer Agent

というAgent Organizationを作る考え方です。

これは面白いです。

でも、既存の会社にAIを入れる場合、必ずしも会社をAI向けに再設計したいわけではありません。

たとえばAgency、Consultancy、Accounting Firm、Recruiting Companyなどでは、現実の仕事は普通、

Customer
   ↓
Project
   ↓
Work
   ↓
Deliverable

という単位で動きます。

そのためEmperorClawでは Customerをシステムの中心的なEntityの一つとして扱っています。

Customerごとに、

  • Projects
  • Knowledge
  • Rules
  • Files
  • Tasks
  • Deliverables
  • Agent Context

を持たせられます。

AI Company Simulationを作りたいというより、

今すでにある会社にAgentを追加したい

という考えです。


さらに「人によって見えるAgent」も変える

会社で使うなら、Context Scopeだけでは足りません。

人間側にもPermissionが必要になります。

たとえば新しい社員が入ったとします。

その人にはMarketing Agentを使わせたい。

でも、

  • Finance Agent
  • Payroll
  • Financial Customer
  • Management Documents

にはアクセスさせたくない。

そこで現在のEmperorClawでは、ユーザー単位でアクセスをScopeできます。

概念的には、

User: Alice
│
├── Marketing Agent
├── Customer A
└── Customer B

User: Bob
│
├── Finance Agent
└── Financial Documents

Admin
└── Everything

という形です。

つまり、

「このユーザーはどのAgentを使えるか」

だけではなく、

「そのAgentを通じて、どのCustomerやKnowledgeに到達できるか」

まで考える必要があります。

AIを一人で遊ぶ段階ではほとんど問題になりません。

でも、会社で複数人がAgentを共有した瞬間に、非常に重要になります。


AIにも「Need to Know」が必要になる

これは人間だけの話ではありません。

AI Agentにも同じことが言えます。

Marketing AgentがLegal Folderを読む必要はないかもしれません。

Research AgentがFinanceのKnowledgeを見る必要もありません。

Customer A専用AgentがCustomer Bの資料を読む必要はありません。

理想は、

Human Permission
       +
Agent Permission
       +
Customer Scope
       +
Project Scope
       +
Knowledge Scope

から、その瞬間に使えるContextが決まることです。

「全部RAGに入れて検索させる」という方式より、こちらの方が実際の会社構造に近いと思っています。


でもCompany Brainを作るだけでは意味がない

ここまではWikiやKnowledge Management Systemに近い話です。

しかし重要なのは、

ClaudeやAgentが実際にそのBrainを使えること

です。

そこでEmperorClawはMCP Serverとしても動きます。

現在のEmperorClawでは、正式なModel Context Protocol Serverを実装しています。

つまり、

Claude
Codex
Hermes
OpenClaw
Custom Agent
     │
     │ MCP
     ▼
EmperorClaw
     │
     ├── Company Brain
     ├── Customers
     ├── Projects
     ├── Tasks
     ├── Agents
     └── Messages

という構造にできます。


Claudeから会社そのものを使える

たとえばClaudeにこう聞きます。

Customer Aについて、現在分かっていることをまとめて。

ClaudeはEmperorClawのKnowledgeを使えます。

あるいは、

Japan Launchプロジェクトで
今残っているタスクを確認して。

ということもできます。

さらに、

今日のミーティングで決まったこの内容を
Customer AのKnowledgeに追加して。

というように、読むだけではなくKnowledgeを更新することもできます。

つまりEmperorClawは、

会社専用のMCP Server

として使えます。


Claude.aiならURLを追加する

最近のReleaseで、ここをかなり改善しました。

EmperorClaw v0.8.14ではOAuth 2.1 + PKCEに対応しました。

HTTPSで公開しているEmperorClawなら、

Claude.ai
  ↓
Settings
  ↓
Connectors
  ↓
Add custom connector
  ↓
EmperorClaw URL

という形で接続できます。

現在のMCP Serverには19のToolがあります。

Agents、Tasks、Projects、Knowledge & Rules、MessagingなどをClaudeや他のMCP Clientから操作できます。


新しいClaude Sessionでも会社のルールを忘れない

個人的にMCPでかなり重要だと思っているのが、単にToolを公開するだけではない点です。

EmperorClawに会社のOperating Doctrineがあるとします。

たとえば、

顧客への送信前には人間の確認を行う。

公開する情報には出典を付ける。

Customer Aの情報をCustomer Bでは使わない。

本番データを削除するときは承認を取る。

MCP接続時に、EmperorClawはこの会社DoctrineをAI Clientへ渡せます。

つまり新しいSessionを作るたびに、

You are working for...
Our company does...
Please always remember...

をコピーする必要を減らせます。

AIを「毎回ゼロからPromptするツール」から、

会社のルールを知っているWorker

に近づけたいという発想です。


PinしたKnowledgeはAgentが忘れないようにする

すべてのKnowledgeを毎回Contextに入れる必要はありません。

でも絶対に忘れてほしくないものがあります。

たとえばContent Agentなら、

[[Brand Guidelines]]
[[Publishing SOP]]

Accounting Agentなら、

[[Financial Policy]]
[[Invoice Rules]]

などです。

EmperorClawでは重要なKnowledgeをAgentにPinできます。

これによって、そのAgentが動くときに重要なContextを自動的に含めることができます。

これは「Agent Memory」と少し考え方が違います。

Agentが勝手に覚えているのではなく、

会社がAgentに必ず覚えさせる情報を決める

というモデルです。


Shared Brainだけではなく、Shared Workspace

RedditなどでAgent運用を見ていると、Memoryだけを解決しようとして複数のシステムを組み合わせるケースをよく見ます。

Memory Service。

Obsidian。

Vector DB。

Telegram。

CRM。

Task Manager。

Google Drive。

Agent Dashboard。

それぞれは優れています。

しかし、問題はこのあとです。

Customer Aの情報はどこにある?

このAgentが作ったReportはどこ?

これはどのProjectの仕事?

このTaskは終わった?

人間がReviewした最新版はどれ?

このConversationは何についてだった?

結局、会社のStateがまた複数の場所に分かれます。

そこでEmperorClawではCompany Brainだけではなく、

Shared Business Workspace

そのものを作っています。


人間とAgentが同じCustomer / Projectを見る

例えばCustomer AにProjectがあります。

Customer A
│
└── Japan Launch
    │
    ├── Knowledge
    ├── Tasks
    ├── Files
    ├── Messages
    └── Deliverables

そこに、

Research Agent
Content Agent
Human Project Manager

が参加します。

Research Agentが調査する。

Content Agentがその結果を使う。

人間がReviewする。

最終FileがProjectに残る。

会話もそこに残る。

こうすると、「Agentごとに世界が分かれている」という問題がかなり減ります。


Human → Agent、Agent → Agentも同じ場所で

Agentと仕事をしていると、Communicationも分散しやすいです。

人間同士はSlack。

ClaudeとはClaude。

HermesとはTelegram。

Agent同士はAPI。

その結果、重要なDecisionがどこにあるのか分からなくなります。

EmperorClawにはPersistent Messagingがあります。

Human ↔ Human

Human ↔ Agent

Agent ↔ Agent

を同じWorkspace内で扱えます。

そしてMessageだけが孤立するのではなく、

  • Customer
  • Project
  • Task
  • File
  • Incident

など実際の仕事に結び付けられます。


AIが作るものは「Chat」だけではない

AI Agentを本当に仕事で使うようになると、Chat Messageだけを保存してもあまり意味がありません。

Agentは、

  • Excel
  • Word
  • CSV
  • Reports
  • Research
  • Images
  • Code
  • Invoices
  • Customer Deliverables

などを作ります。

そこでEmperorClawにはStorageがあります。

ただファイルをアップロードするだけではありません。

ファイルに、

これは誰のFileか

どのCustomerか

どのProjectか

どのTaskから作られたか

誰が見られるか

というBusiness Metadataを持たせます。


実際のFilesystemを使う

ここは地味ですが、自分ではかなり重要だと思っています。

EmperorClawのStorageはDatabase内だけに閉じた仮想Folderではありません。

現在は論理Folderを実際のFilesystemにも反映します。

そのためSelf-hostしているServerを直接見ても、普通のFolder構造として扱えます。

Databaseには、

  • ownership
  • customer/project scope
  • visibility
  • checksum
  • lifecycle

などのMetadataがあります。

Filesystemには実際のFileがあります。

つまり、

Database
= 「このFileは何か」

Filesystem
= 「Fileそのもの」

という役割分担です。


WordとExcelもそのまま編集する

会社で「全部Markdownにしてください」は現実的ではありません。

実際にはWordとExcelが大量にあります。

そこで現在は、

  • DOCX
  • XLSX
  • CSV
  • Markdown
  • JSON
  • Text

をEmperorClaw Storage内で作れます。

DOCXとXLSXはBrowser上でPreview / Editできます。

たとえば、

Agent
  ↓
Report.docx を作る
  ↓
人間がBrowserで修正
  ↓
同じProjectに保存
  ↓
Agentが最新版を使用

というWorkflowができます。

Agent専用のWorkspaceではなく、

人間とAIが同じDeliverableを扱えるWorkspace

にしたいからです。


Google Driveも捨てなくていい

新しいSystemを導入するときによくある問題があります。

「今までのGoogle Driveはどうする?」

EmperorClawではGoogle DriveをOptional Mirrorとして使えます。

EmperorClaw Storage
       ⇅
     rclone
       ⇅
Google Drive

ただしGoogle DriveをSource of Truthにはしません。

Database側のMetadataがCanonicalです。

Driveに突然Fileを入れた場合、それをAIが勝手に「信頼済みCompany Knowledge」として使うこともしません。

新しいFileはまずUntrackedとして表示され、人間がMetadataを設定してImportします。

このあたりは便利さよりも、

「何を会社の正式な情報としてAIに見せるか」

を明確にすることを優先しています。


1人でAIを使うのと、社員にAIを使わせるのは全然違う

最近かなり大きく手を入れた部分があります。

ユーザーごとのAccess Controlです。

自分一人で全部のAgentを使うなら簡単です。

でも会社で10人が使い始めると状況が変わります。

たとえば新人に、

Marketing Agent

だけ使わせたいとします。

そのAgentが裏側でCompany Brain全体にアクセスできるなら、本当にAccessを制限したことにはなりません。

そのため、

  • User
  • Agent
  • Customer
  • Project
  • Knowledge
  • Storage

のScopeを合わせて考える必要があります。

最近のUpdateでは、Userごとに使えるAgentやCustomer、Documentを分けられるようにしています。

たとえば、

New Marketing Employee

✓ Marketing Agent
✓ Customer A
✓ Customer A / Marketing Files

✗ Finance Agent
✗ Customer B
✗ Management Documents

のような形です。

AI時代のRBACは、

「どの画面を見られるか」

だけではなく、

「どのAIを通して、どの情報に到達できるか」

まで含める必要があると思っています。


AgentのBudgetも管理する

Agentを増やすと、Permission以外にもう一つ現実的な問題があります。

Costです。

Agentが自律的に動けるほど、

「今月どれだけTokenを使ったのか」

「このAgentにいくらまで使わせるのか」

も管理したくなります。

EmperorClawではAgentごとのUsage / Budget管理も進めています。

月間Limitに達したAgentを停止できるため、

「DashboardにはBudgetが表示されているけれど、AgentはそのままAPIを使い続ける」

という状態を避ける設計です。

会社でAgentをWorkerとして扱うなら、

権限と同様にResource Limitも必要になります。


Automationは「Promptを定期実行する」だけではない

Agentを会社で使うと、定期業務が出てきます。

たとえばAgencyなら、

毎週月曜日

Competitor Research
      ↓
Analysis
      ↓
Report Generation
      ↓
Human Review
      ↓
Customer Delivery

という流れです。

EmperorClawではこれをPipelineとして扱えます。

重要なのは、それぞれのStepが孤立していないことです。

Customer Context。

Project Knowledge。

Company Rules。

Files。

Human Approval。

これらを同じWorkflowに含められます。


全自動にしない

AI AgentのDemoでは「完全自律」が魅力的に見えます。

でも会社では、全自動にしてはいけない仕事があります。

たとえば、

  • 支払い
  • 契約
  • Customerへの送信
  • Publish
  • Production変更
  • Data削除

などです。

そこでPipelineの途中にHuman Approval Gateを置けます。

Research Agent
      ↓
Writer Agent
      ↓
Human Approval
      ↓
Publish

人間がApproveすれば続行。

RejectすればFeedbackを返します。

さらに、

  • 誰が
  • いつ
  • 何を
  • どのVersionで

ApproveしたかをAudit Historyに残します。

AIを止めるためではありません。

安全な部分は自律化して、責任が必要な部分だけ人間を入れる

という考えです。


Agentが止まっても「仕事」まで消えてはいけない

ここは内部実装を細かく説明すると長くなるので、考え方だけ書きます。

Agentは失敗します。

APIが落ちる。

Machineが止まる。

ModelがTimeoutする。

Processが死ぬ。

しかし会社として重要なのは、

Agentが落ちたこと

より、

仕事が途中なのに誰も気付かないこと

です。

EmperorClawではAgent StatusとWork Stateを管理し、Stalled WorkやFailureを人間が見える状態にします。

TaskはAgent Sessionの中だけに存在しません。

会社側に残ります。

つまりAgentが交換されても、仕事そのものは残ります。


ここでも同じ思想になる

これはKnowledgeと同じです。

Agent ≠ Memory
Agent ≠ Work
Agent ≠ Files
Agent ≠ Company

Agentは交換可能です。

Claudeを使っていたけれど、来年別のModelを使うかもしれない。

Hermesを使っていたけれど、別のRuntimeに変えるかもしれない。

しかし、

Customers
Knowledge
Decisions
Projects
Files
Tasks
History
Rules

まで一緒に捨てる必要はありません。


ClaudeだけにLock-inしない

EmperorClawではAI RuntimeとCompany Layerを意図的に分けています。

              EmperorClaw
                   │
          Company / Customer
        Knowledge / Projects
          Files / History
                   │
                  MCP
                   │
     ┌─────────────┼─────────────┐
     │             │             │
   Claude        Hermes       OpenClaw
     │             │             │
   Codex          Other        Custom

RuntimeはReasoningとTool Executionを担当します。

EmperorClawは会社側のDurable Stateを担当します。

つまり、

Modelは交換できる。Company Brainは残る。

この境界は今後さらに重要になると思っています。


Self-hostedにした理由

Company Brainにはかなりセンシティブな情報が入ります。

  • Customer Data
  • Internal SOP
  • Financial Rules
  • Contracts
  • Strategy
  • Project Files
  • Employee Information

そのためEmperorClawはSelf-hostedを前提にしています。

VPS、VM、Private Serverなど、自分が管理するInfrastructureで動かせます。

基本的にはDockerでDeployできます。

curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/emperorclaw/emperorclaw/main/install.sh | bash

Windows用PowerShell Installerもあります。

PostgreSQLとPersistent Storageを使い、Application Dataは自分のInfrastructure上に置けます。


EmperorClawは「Agent Dashboard」ではない

ここが一番説明が難しいところです。

Agent Dashboardなら、

Agent A: Online
Agent B: Working
Agent C: Offline

という画面を作れば成立します。

でもEmperorClawが作ろうとしているのはそこではありません。

Agentを見るためのSystemではなく、

Agentが働く会社側のSystem

です。

つまり中心にあるのは、

Company
Customers
Projects
Knowledge
Rules
People
Files
Approvals
Deliverables
History

です。

Agentはその中のWorkerです。


「AI Company」ではなく「AIを使う会社」

これも重要な違いです。

EmperorClawを使うために、

AI CEO
  ↓
AI Managers
  ↓
AI Employees

という架空のOrganization Chartを作る必要はありません。

もちろん、そういう使い方もできます。

でも基本的には、

今すでに存在する会社の構造にAIを追加する

ことを狙っています。

人間だけの会社。

人間 + 1 Agent。

人間 + 10 Agents。

人間 + 100 Agents。

どれでもCompanyのKnowledgeとOperational Stateは同じ場所に残ります。


なぜこれを作っているのか

最近Agent系Communityを見ていると、

「AI Agentに何をさせられるか」

という質問から、

少しずつ、

「複数Agentをどう管理するか」

「Memoryをどこに置くか」

「CustomerごとにContextをどう分けるか」

「Agentが作ったFileはどこに置くか」

「人間のTeamとどう共有するか」

「どのAgentがどの情報を見てよいのか」

という質問に変わってきているように感じます。

Agentそのものが強くなるほど、その周りのInfrastructureが必要になります。

自分の現在の結論はかなりシンプルです。

Agentを会社のMemory Layerにしない。

Customer / Project WorkspaceをMemory Layerにする。

AgentはそのWorkspaceに入って仕事をする。

そしてAgentが変わっても、会社は残る。


現在できること

現時点のEmperorClawでは、大きくまとめると以下を扱えます。

Company / Customer / Project

人間とAgentが働くBusiness Context。

Company Brain

SOP、Rules、Customer Knowledge、Project Knowledge。

Wiki Links、Knowledge Graph、Version History。

Scoped Context

Company / Customer / Project / Agent単位でContextを分離。

User Access

ユーザーごとにAgent、Customer、KnowledgeやFileへのAccessを制御。

MCP

Claude、Codex、HermesなどからCompany BrainやProjectsに接続。

Persistent Messaging

Human ↔ Agent、Agent ↔ Agent。

Storage

実Filesystem + Business Metadata。

Office Files

DOCX / XLSXをBrowserで作成・編集。

Google Drive

Optional Mirror。

Tasks / Projects

Customerの実際のWorkを管理。

Pipelines

繰り返しWorkflowsとAgent Step。

Human Approvals

重要なActionだけ人間が確認。

Deliverables / Evidence

Agentが作ったOutputをCustomer / Project / Taskに紐付けて保存。

Agent Monitoring

Agentが止まった場合やWorkがStallした場合を見える状態にする。

Self-hosting

Company BrainとDataを自分のInfrastructure上で運用。


今後どうなると思っているか

今はClaude CodeやHermesなど、Agent自体にかなり注目が集まっています。

当然だと思います。

Reasoning能力はものすごい速度で向上しています。

しかし、その結果としてAgent自体は少しずつCommodityになっていくのではないかと思っています。

今日一番良いAgent Runtimeが、1年後も一番良いとは限りません。

一方で会社にとって本当に蓄積されるAssetは、

  • Customer Knowledge
  • Decisions
  • SOP
  • History
  • Files
  • Relationships
  • Project Context
  • Operational Rules

です。

これらはModelを変えるたびに消えてはいけません。

だからEmperorClawでは、

AI AgentをBrainにする

のではなく、

会社にBrainを作って、Agentをそこにつなぐ

という方向で作っています。


試してみたい方へ

EmperorClawは現在Self-hostできます。

Website:

https://emperorclaw.com

GitHub:

https://github.com/emperorclaw/emperorclaw

Claude、Codex、Hermes、OpenClawなど複数のAI Agentを仕事で使っている方がいれば、特にFeedbackを聞いてみたいです。

自分が一番興味があるのは、

Agentが5体、10体、50体と増えたとき、皆さんは会社のKnowledge、Customer Context、Permissions、Filesをどこに置いていますか?

という点です。

まだこの領域には明確な「正解」がないと思っています。

だからこそ、いろいろな構成を試している人の意見を聞いてみたいです。

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