今年のAPI連携はいろんな広がりを見せました。
それこそトレンドが見えないくらいに。
#「Web API」自体は金融がリードして大きなトレンドに
改正銀行法が国会成立、銀行にAPI公開の努力義務
まさか立法側が義務化まで踏み込むとは驚きでしたが、多くのFintech サービスが銀行のインターネットバンキングサービスのID・パスワードを取得(銀行側の約款ではほぼ違反)してスクレイピングという形でサービスを提供してきていることを考えれば、セキュリティ面からは当然。もちろん日本のFintech を一気に加速する考えもあったでしょう。
金融はその後メガバンクを含めAPI 公開やその他のFintech 施策を進めています(ついにメガバンクが「更新系API」を提供開始、マネーフォワードが経費精算振込で連携一番乗り)。
一方、他業界のデータのOpen 化などはまだまだこれから。API を実装していないSaaS すらまだ多いのが日本市場の現状。行政としては「顧客データを預かるクラウドサービスはWeb API を実装すること。」と法制化すればいいのにと思うのは私だけでしょうか。データの所有権の問題はもっと議論されるべきと思います(SaaS 内のデータは誰のもの?)。とはいえ方向としては「SaaS やサービスはAPI 実装が当然」という流れにはなってきてます。
#API 管理などの各種ツールはスタートアップから大手ベンダーに被買収、もしくは上場
市場ライフサイクルでいう成長既の中期のイメージでしょうか。大手が自社開発するよりは成長期の恩恵にあずかろうとスタートアップの買収が加速。感覚としては日本ではAPI 管理ツールはまだ黎明期から成長期の間程度であり、グローバル市場とのギャップを感じます。
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MuleSoft 上場
日本でのサービス開始も。
#クラウド連携の市場を掴むのは誰だ?データ連携ツール/サービスは混戦
元々、オンプレのサーバーツールとして成長した「データ連携ツール(ETL/EAI/ESB)」ですが、アプリケーションのクラウド化でコストがサーバーアプリ時代から圧倒的に下がり、繋ぐクラウドアプリケーションの費用とデータ連携ツールの費用に大きなミスマッチが出ているとの認識が顧客側にあります。
特にSME マーケットでは、月額数万~大きくても月額50万円程度でクラウドアプリケーションを使っているのに、データ連携ツールの導入費用が高すぎるとの声がでるのは当然。そのクラウド時代のデータ連携の市場をつかむのは誰なのか?完全に市場は新旧プレーヤー入交の混戦状態です。
##既存のデータ連携ツールの低価格化・クラウド化
日本では、2016年末にかけて、主要なETL/EAI ツールが相次いでサブスクリプション化やクラウド化をリリースし、顧客への提供が2017年に本格化。データ連携の裾野をSME にまで広げるための施策でしょう。
- インフォテリアの「ASTERIA WARP」新版、中小規模向けの新ラインアップを提供
- アプレッソとテラスカイ、クラウド型データインテグレーションサービス「DataSpider Cloud」を共同開発・提供開始
##IoT をメインにした新しいデータ連携プレーヤーも活況
既存のデータ連携ツールに加えて、IoT などの分野に特化したフローデザイン型の連携ツールも出てきています。
##Serverles では開発者回帰?
去年は注目を集めた、MS Flow などのノンプログラミングのデータ連携サービスですが、エンジニアはコードが書けてよりフレキシブルなAWS Lambda、Azure Functions などに注目しているようです。「やっぱり、ロジック部分はコードを書いた方がいいよね。だって、フレキシブルかつ再利用が簡単。」という声もいろいろなカンファレンスで見られました(下図はAWS re:Invent 2017)。
こういった開発者回帰の動きをサポートするためか、大手も軽量のIDE に力をいれてます。Micrsoft Visual Studio Code やAWS のCloud9 。
##BI ツール、DWH、SaaS 自体がAPI 連携機能を内製化
そもそも主要な連携先へのAPI 連携はツールやサービス内で実装してくれれば、顧客はクレデンシャルを入れるだけで連携が出来てしまいます。こちらは国内でも早い段階からSaaS 展開をされているShanon さんの記事を拝借。
#【ここからは営業】CData Software はあらゆる連携方法から使えます!
どんな連携でもAPI の連携部分というのは実装に手間がかかったり、高コストになってしまうものです。CData Software では、JDBC/ODBC/ADO.NET/OData/Swagger など多様なテクノロジーからAPI へのアクセスを標準化する部品を提供しています。従来のETL ツールやBI ツールへのAPI 連携機能の組み込み、オンプレアプリケーションのみならずLambda、AzureFunctions などのFaaS にもファンクション内にCData のライブラリを組み込むことも可能です。
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既存のデータ連携ツールへの組み込み(例:Cassandra データをASTERIA WARP から)
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クラウドETL で利用可能なOData/Swagger エンドポイントを生成(例:Node-Red でSalesforce 顧客情報をQuickBooks の顧客リストに追加するワークフローを作る)
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Serverless 環境でファンクション内で利用可能なライブラリとして利用(例:AWS LambdaからのPython&CData ODBC Driverによるkintoneデータ操作)
CData はライブラリレベルでAPI の標準化を実装していますので、あらゆるツール・連携方法からご利用頂けます。