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AIエージェントの暴走を防ぐ「承認パイプライン」設計 — Claude Codeで品質と速度を両立する方法

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AIに全部任せたら、事故が起きた

AIエージェントに業務を委任するようになると、最初に直面する問題がある。「勝手にやりすぎる」 ことだ。

筆者の実体験を1つ紹介する。営業メールのドラフトをAIに作成させ、そのまま送信まで自動化した。結果、敬語のレベルが不適切なメールが取引先に送られてしまった。

この経験から構築したのが「承認パイプライン」だ。

承認パイプラインとは

AIの行動を3つの権限レベルに分類し、リスクに応じて人間のチェックを挟む仕組み。

権限レベル 対象アクション 人間の関与
read-only 分析・レポート生成・データ集計 不要(自動実行)
draft メール送信・SNS投稿・契約書・デプロイ ドラフト作成→承認後に実行
execute テスト実行・ビルド・内部ファイル更新 不要(自動実行)

ポイントは「対外的に影響があるもの」はすべてdraftにすること。

CLAUDE.mdでの実装

Claude Codeでは、CLAUDE.md に権限ルールを書くだけで実現できる。

## 権限制御ルール

- **read-only:** 分析・レポート系は承認不要で自動実行
- **draft:** 対外アクション(メール送信、SNS投稿、デプロイ等)は
  必ずdraftモードで生成し、approval-queue.md に追加
- **execute:** 閾値内の内部アクション(テスト実行等)は自動実行

**重要:** 対外に影響のあるアクションを直接実行してはならない。
必ず draft → 承認 → 実行 のパイプラインを通す。

承認キューの運用

承認が必要なアイテムは approval-queue.md に自動追加される。

## 承認待ち
| ID | 部門 | 内容 | ファイルパス | ステータス |
|----|------|------|------------|-----------|
| AQ-015 | マーケ | X投稿スレッド(書籍プロモ) | drafts/x-promo.md | 承認待ち |
| AQ-016 | 営業 | 取引先向けメール | outreach/email.md | 承認待ち |

CEOは朝のダイジェストでこの一覧を確認し、承認 or 差し戻しを判断する。

失敗パターンと対策

パターン1: 権限レベルが粗すぎる

失敗: 「executeは全部自動」にしたら、git push --forceが自動実行された
対策: executeの中でも破壊的操作(force push、DB削除等)は明示的に禁止リストを作る

パターン2: 承認キューが溜まりすぎる

失敗: 全部draftにしたら、承認待ちが50件溜まって機能しなくなった
対策: 低リスクな定型作業(週次レポート等)はexecuteに格上げ。draftは本当に対外影響があるものだけに絞る

パターン3: 承認のボトルネック

失敗: CEO1人が全承認 → 出張中に全部止まる
対策: カテゴリ別に自動承認ルールを設定。例: 「過去3回承認された同タイプのタスクは自動承認」

まとめ

承認パイプラインは「AIの能力を制限する」ためのものではない。「安心してAIに委任するための仕組み」 だ。

適切に設計すれば、AIの自律性を保ちつつ、対外リスクをゼロにできる。

さらに詳しく

📘 Claude Codeで会社を動かす — AIエージェント経営の実践記録
承認パイプラインの実装を含む、AI経営の全ノウハウを公開。第8章で詳しく解説。

📘 月5万円で会社が回る — AIエージェント経営の始め方
ゼロから承認パイプラインを構築する手順を第9章で解説。

📕 全書籍一覧は こちら

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