作曲したい
という方のための第2回です。
今回は、調に必要な情報をまとめます。
前回はこちら
音階について
音階の定義
音階というものは、2つの音がどれだけ離れているか?
の関係性を指す言葉として使われています。
今回は、隣り合う音との関係性だけに絞ります。
12音階が全て
ピアノの例
ピアノの鍵盤を見たことがある方は、ご存知だと思うのですが…
白鍵の隣に、黒鍵がある所と、無い所がありますね。
それは、間に黒鍵を置くことが出来ないという理由からです。
12音階とピアノ
前回、基準の音から3倍ずつ上がっていくだけで、
12音階全ての音が出てくると、お話しました。
12音階とは、黒鍵を含んだ全ての音の事です。
(13音階目は1音階目の1オクターブ上なので、13音階目は1音階目とします)
その時に、ドの音を1音階目、シの音を12音階目とすると…
12音階目と1音階目(13音階目)の間には黒鍵がありません!
同じように考えて、レの音は3音階目になります。
1音階目と3音階目は、黒鍵がありますね!
音階が一つ上がっているのは同じです。
音階を掴むのが直感的ではない理由の一つは、上述のためです。
しかし、12音階で数字にして表すと一目瞭然で、一つ離れているのが分かります。
全音と半音
12音階で1つ音が上下する関係を「半音」、
12音階で2つ音が上下する関係を「全音」と言います。
良く、略して、「全」「半」と表記します。
調
これでようやく、調の話しに入れます。
調は2種類
調は、大きく分けて、2種類です。
そして、隣り合う音との音階の関係性が決まっているものを言います。
長調(メジャー)
1音階目から、
全 全 半 全 全 全 半
と上がって行くと、長調音階になります。
具体的には、ドの音から白鍵だけを順番に叩いて鳴らしていくと、
自然にこの順番で上がっています。
下がるときは、
半 全 全 全 半 全 全
になっていることを確認してください。
短調(マイナー)
1音階目から、
全 半 全 全 半 全 全
と上がって行くと、短調音階になります。
具体的には、ラの音から白鍵だけを順番に叩いて鳴らしていくと、
自然にこの順番で上がっています。
下がるときは、
全 全 半 全 全 半 全
になっていることを確認してください。
どこの音から始まるか
黒鍵は何者か?
先ほど、白鍵だけで、調を具体化しました。
例えば、ドの音から始めたものを、__ファの音から__始めてみましょう。
長調で指定された音階を保つためには、__シに♭(フラット)__を付けて弾きます。
つまり、黒鍵とは、調を維持するための苦肉の策とも言えます。
この、♯(シャープ)または♭は、その調では必ずその音階に付くので、楽譜の冒頭に書き込みます。 これを、__調号__と言います。
調合は…
__♯__が付く場合は、「5度圏」
__♭__が付く場合は、「4度圏」
の順番に書かれます。(作曲した時には、その順番に書きます。)
12音階から、7音階へ
調が定義済みの場合は、始まりの音を1とした、7音階として数えることが出来ます。
一般的に__音階__というときには、12音階ではなく、この__7音階__の事になります。
ここから先は、7音階で話をさせてください。
この場合は、8音階目が1音階目のオクターブ上ですので、8音階目を1音階目とします。
世界共通としては、ラの音が基準ですので、基準の音から順番に、
イ ロ ハ ニ ホ へ ト
A ~ G
で、音名を言います。
例外として…
イタリア読みが一般的な、ドレミです。
ドイツ語では、ちょっと読みが違いますが、一旦省略します。
そして初めて、◯度離れているという音階の表現が出来るようになります。
この場合…
__半音__離れている事を、短2度
__全音__離れている事を、長2度
離れていると言います。
調合と始まりの音との関係性の覚え方
♯の場合は、最後に付いた♯の__半音上の音__
つまり最後に付いた#を7音階目の音とします。
♭の場合は、最後に付いた♭の__5度上の音__
つまり最後に付いた♭を4音階目の音とします。
調の名前
今までの話を踏まえると、調の名前が分かるようになります。
[始まりの音] [長か短か] 調
と表現している訳です。
白鍵だけを使用した場合、ハ長調(Cメジャー)かイ短調(Aマイナー)
ということになります。
補足
♯の事を、日本語では、「嬰」
♭の事を、日本語では、「変」と言います。
変ニ長調とか、嬰ハ長調という場合に参考にしてください。
次回
調のことは、以上です。
次回は、一先ず転調に触れます。
ありがとうございました。