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Androidのスマホの中で、AIが145本動きます

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Last updated at Posted at 2026-08-23

あなたのスマホの中だけで、AIが動きます。 インターネットにつながなくてもかまいません。使うたびのお金もかかりません。すでに145本が公開されていて、すべて無料でダウンロードできます。

この記事に書いてあるのは、次の3つです。

  • どんなAIがあるのか(145本すべてのリストと、何に使えるか)
  • どのくらい速いのか(すべて実機で走らせて、自分で測った数字です)
  • 何がまだ動かないのか(ここが大事です。知らないとつまずきます)

いちばん言いたいこと:Androidは、世界でいちばん使われているスマホです

日本にいると、まわりはiPhoneだらけです。私も最初はそう思っていました。

でも、世界では違います。

どこ Android iPhone(iOS)
世界全体 68.36% 31.60%
日本国内 36.41% 63.59%

(StatCounterのスマホOSシェア、2026-08-23に取得)

世界のスマホ3台のうち、2台はAndroidです。

日本国内だけを見ていると、いちばん人がいる場所を見のがします。日本の開発者ほど、Androidを後回しにしがちです。だからこそ、ここが空いています。

しかも、今まさに掘り出されている最中です。この2か月で、「スマホでは無理」と言われていたAIが3種類も動くようになりました。

そもそも、AIがスマホで動くとはどういうことか

これまでのAIは、遠くの大きなコンピュータ(サーバー)にお願いして、答えを送り返してもらっていました。

でも今は、スマホの中だけで完結します。

  • インターネットにつながなくても動きます(電波のない場所でも使えます)
  • 写真も声も、スマホの外に出ていきません(プライバシーが守れます)
  • 使うたびにお金がかかりません(APIの料金がゼロです)
  • 返事がすぐ返ってきます(通信の待ち時間がありません)

これをオンデバイスAIと呼びます。むずかしい名前ですが、「スマホの中のAI」という意味です。

LiteRTとは何か

LiteRTは、Googleがつくった「AIをスマホで走らせる仕組み」です。Android、iPhone、パソコン、すべてで動きます。以前は TensorFlow Lite という名前でしたが、新しくなってLiteRTになりました。

CPU(スマホの頭脳)でも動きますし、GPU(絵をえがくのが得意なチップ)でも動きます。GPUのほうが速いことが多いのですが、いつもそうとは限りません。これは後でくわしく書きます。

LiteRT-LMは、そのなかでも「おしゃべりするAI(LLM)」を走らせる担当です。言葉を切り分けたり、会話をおぼえたりする仕事も、まとめてやってくれます。

.litertlm はどんなファイルか

.litertlm は、おしゃべりAIのお弁当箱のようなファイルです。

中に、AIの中身(重み)と、言葉の辞書(トークナイザ)と、話し方のルール(チャットテンプレート)が、すべて入っています。だからこのファイル1個をダウンロードするだけで、すぐおしゃべりできます。

写真を見分けるAIのように、1つの仕事だけをするAIは、.tflite というファイル1個で配っています。

アプリに入れられるAIの早見表(やりたいこと別)

ここがいちばん大事な表です。 やりたいことから探せます。右の数字は、実機で測った時間です。

やりたいこと 使えるAI 1回にかかる時間
カメラで物をみつける yolox-nano / yolox-tiny / RF-DETR-Nano / D-FINE-S / RT-DETRv2-S yolox-nano 24.0ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
人だけ切りぬく・背景を消す MODNet / U-2-Net / ormbg / DIS-ISNet / Cloth-Segmentation-U2Net MODNet 59.6ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
体のポーズをみつける RTMPose-s / lightweight-openpose / RTMW-m-WholeBody / RTMPose-Hand RTMPose-s 15.8ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
顔まわり(なりすまし判定・顔さがし・表情・目線・むき) Silent-Face-Anti-Spoofing / YuNet-Face / HSEmotion-B0 / L2CS-Gaze360 / 6DRepNet Silent-Face 5.1ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
どのくらい遠いか当てる(深度) MiDaS-small / Depth-Anything-3-Small / MoGe-2 / TIPSv2-B14-DPT MiDaS-small 19.9ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
写真をきれいにする・ノイズをとる・暗いのを明るく real-esrgan-x4v3 / GFPGAN-v1.4 / NAFNet / DehazeFormer-MCT / CPGA-Net-LowLight / EDSR-x4 real-esrgan-x4v3 40.4ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
絵をかいてもらう(画像生成) Z-Image-Turbo / FLUX.2-klein-4B Z-Image-Turbo 本体 660ミリ秒/1ステップ(Pixel 8a・GPU)
写真から消しゴムマジック MI-GAN-512-Places2 68.1ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
文字を読む(OCR) PP-OCRv5 / PaddleOCR-VL-1.6 PP-OCRv5の文字さがし 45.8ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
写真を見せて質問する(VLM) LFM2.5-VL-450M / SmolVLM2-500M / InternVL3_5-2B / Qwen2-VL-2B / Ovis2.5-2B Qwen2-VL-2B 1秒に42.7文字ぶん(M4 Max・CPU)
おしゃべり・要約・書きなおし LFM2.5-1.2B-JP / Qwen3.5-0.8B / Qwen3.5-2B / Ministral-3-3B Qwen3.5-0.8B 1秒に41.4文字ぶん(iPhone 17 Pro・GPU)
じっくり考えてもらう(reasoning) Qwen3-4B-Thinking-2507 / VibeThinker-3B / Phi-4-mini-reasoning / Ministral-3-3B-Reasoning Qwen3-4B-Thinking 1秒に68.5文字ぶん(M4 Max・GPU)
プログラムを書く手伝い Qwen2.5-Coder-1.5B-Instruct
スマホの中だけで検索する(RAG) Qwen3-Embedding-0.6B / Qwen3-Reranker-0.6B / LFM2.5-ColBERT-350M / granite-embedding-311m-multilingual-r2
個人情報を見つけて守る・入力を仕分ける LFM2.5-Encoder-350M-PII-Detector / Prompt-Router / Policy-Linter / Spellchecker 個人情報さがし 110.4ミリ秒(Pixel 8a・CPU)
声で読み上げる(TTS) Kokoro-82M / Matcha-TTS / kitten-tts-nano-0.8 Matchaのデコーダ 19.0ミリ秒(M4 Max)
日本語の声を文字にする parakeet-tdt_ctc-0.6b-ja / japanese-zipformer-base
音まわり(だれが話したか・なんの音か・音の高さ・ノイズ取り) Speaker-Diarization / PANNs-CNN14-AudioSet / CREPE-pitch / CMGAN / TIGER-DnR Speaker-Diarization 21.5ミリ秒(Pixel 8a・GPU)
あぶない中身をチェックする Shieldstral-1.0-3B

「1秒に◯文字ぶん」は、正確にはトークン/秒です。日本語だとだいたい文字数に近い数字になります。

5ミリ秒から60ミリ秒は、まばたきより速い時間です。カメラの映像に重ねても、カクつきません。

今がチャンスな理由:2か月で壁が3枚こわれました

2026年8月4日 — 新しいかたちのAIが動くようになりました。 LiteRT-LMの0.15.0から、Mamba2やgated-deltaという、これまでのAIとは記憶のしかたが違うモデルが動くようになりました。以前は「記憶する場所が見つからない」とエラーで断られていました。

2026年8月13日 — そのモデルがGPUでも動きました。 granite-4.0-h-1b(Mamba2)とQwen3.5-0.8B(gated-delta)が、iPhoneのGPUの上でちゃんとおしゃべりしました。

2026年8月20日 — GPUで出力が真っ白になる問題が、1行で直りました。 Nanbeige4.2-3Bは、GPUで動かすと答えがすべて0になっていました。設定に prefer_activation_type = fp32 と1行足したら直りました。AIの中身はまったく変えていません。速さは1秒に39.7文字ぶんで、CPUの12.7の3.1倍でした。(この直した版はまだ配っていません)

壁が3枚も続けてこわれたということは、次の新しいAIも同じやり方で通せるということです。 今がいちばん掘れる時期です。

どのくらい速いのか ① パソコン(Mac M4 Max)

「1秒に何文字ぶん進めるか」の数字です。prefillは読むはやさ、decodeは書くはやさだと思ってください。

AIの名前 GPUで読む GPUで書く CPUで読む CPUで書く
OLMo-2-1B-Instruct 3223.0 150.1 346.7 33.3
Falcon-H1-0.5B-Instruct 2650.2 127.5 473.1 59.0
Qwen3.5-0.8B(gated-delta) 1972.4 161.8 665.9 46.7
granite-4.0-h-1b(Mamba2) 1683.9 134.7 246.8 39.2
Falcon-H1-1.5B-Instruct 1447.5 102.9 237.6 33.7
SmolLM3-3B 1353.6 93.2 140.6 24.1
Ministral-3-3B-Instruct 1234.3 95.4 123.2 22.3
Qwen3-4B-Thinking-2507 999.3 68.5 111.0 17.8
Nemotron-H-4B-Instruct-128K 724.4 75.0 99.2 20.1

測りかたは litert-lm benchmark -p 256 -d 256 --runs 3 --cache no です。ふつうのAIはlitert-lm 0.15.0(8月11日)、新しいかたちのモデル(Qwen3.5・granite・Falcon-H1・Nemotron-H)は0.16.0(8月13日)で測りました。

写真も見られるAI(VLM)も同じ環境です。CPUで書くはやさは、LLaVA-OneVision-0.5Bが113.7、PaddleOCR-VL-1.6が53.3、Qwen2-VL-2Bが42.7、SmolVLM2-2.2Bが33.6でした。VLMのGPUの数字をのせていない理由は、後で説明します。

どのくらい速いのか ② Androidのスマホ(Pixel 8a・メモリ8GB)

おしゃべりAIの場合です。 granite-4.0-h-1bをGPUで動かすと、読むのが1秒に49.4、書くのが9.5。CPUだと読むのが30.3、書くのが10.0でした。

つまり、GPUにすると「読む」は1.6倍はやくなりますが、「書く」はほとんど変わりません。 ここは意外なところです。

もうひとつ大事な点があります。Qwen3.5-0.8Bを同じスマホで3回走らせたら、読むはやさが50.1から133.9まで、書くはやさが8.0から13.6までバラつきました。スマホの数字は、1回測っただけでは決まりません。

写真や音のAIの場合です。 こちらはとても速いです。

AIの名前 GPU CPU
Silent-Face-Anti-Spoofing(なりすまし判定) 5.1ミリ秒 7.9ミリ秒
lightweight-openpose(ポーズ) 15.0ミリ秒 157.3ミリ秒
RTMPose-s(ポーズ) 15.8ミリ秒 CPU非対応
MiDaS-small(深度) 19.9ミリ秒 CPU非対応
Speaker-Diarization(だれが話したか) 21.5ミリ秒 CPU非対応
yolox-nano(物さがし) 24.0ミリ秒 CPU非対応
Ultra-Fast-Lane-Detection(車線) 25.3ミリ秒 252.3ミリ秒
Fast-Neural-Style(絵ふう加工) 37.4ミリ秒 406.0ミリ秒
real-esrgan-x4v3(高画質化) 40.4ミリ秒 532.1ミリ秒
PP-OCRv5(文字さがし) 45.8ミリ秒 CPU非対応
MODNet(切りぬき) 59.6ミリ秒 418.9ミリ秒
MI-GAN-512(消しゴムマジック) 68.1ミリ秒 CPU非対応
NAFNet-GoPro(ブレとり) 97.2ミリ秒 CPU非対応

「CPU非対応」は、XNNPACKというCPU側の実行担当が「この形は扱えない」と断ったという意味です。測りかたは benchmark_model --use_gpu=true --warmup_runs=10 --num_runs=50 です。

絵をかくAIも、1ステップぶんならスマホのGPUに乗ります。 Z-Image-Turboの本体が660.0ミリ秒(CPUだと3604.3)、FLUX.2-kleinのdouble blockが812.9ミリ秒(CPUだと2272.2)でした。ただし、最後の仕上げをするVAEは乗りません。これも後で説明します。

どのくらい速いのか ③ iPhone 17 Pro

Ministral-3-3B-Instructを3回:書くはやさ14.2〜17.6、読むはやさ39.7〜42.3、最初のひと文字まで0.40〜0.42秒、メモリは約1.45GB、よみこみに12〜62秒でした。

新しいかたちのAIも、iPhoneのGPUで動きました(iPhone18,1 / iOS 27.0、2026年8月13日)。

AIの名前 GPUで書く GPU 最初のひと文字まで CPUで書く CPU 最初のひと文字まで
Qwen3.5-0.8B(gated-delta) 41.4 472ミリ秒 14.6 926ミリ秒
granite-4.0-h-1b(Mamba2) 29.8 793ミリ秒 15.9 1314ミリ秒

少し前をふりかえると、granite-4.0-h-350mがiPhoneのCPUで1秒に21.4文字ぶん動いたのが2026年8月5日です。これがMamba2という種類がiPhoneで動いたいちばん最初の記録でした。そこからGPUまで、8日しかかかりませんでした。

動かないものも、正直に書きます

楽しい話だけでなく、こちらも同じくらい大事です。知らないと時間をむだにします。

  • iPhoneのAI専用チップ(ANE)は使えません。 LiteRT-LMが使えるのはCPUとGPUだけです。だからAppleの標準のAIと速さで勝負する場所ではありません。
  • iPhoneには2GBの壁があります。 ただし特別な権利(increased-memory)をつけたアプリなら、2.87GBの大きいAIもiPhone 17 Proで動きました(LFM2.5-2.6B int8)。ふつうのアプリだと断られます。
  • 絵をかくAIの仕上げ担当(VAE)は、AndroidのGPUに乗りません。 clCreateImage: Invalid image size と断られます。CPUでやると1.8〜3.4秒かかります。
  • 半分だけGPUにすると、かえって遅くなることがあります。 CLIPSegの仕上げ部分は、GPUだと96.2ミリ秒、CPUだと11.7ミリ秒でした。GPUが引きうけたのは196個のうち44個だけです。LFM2.5のエンコーダ群も、GPUのほうが2.6〜2.8倍おそいです。GPUにする前に、かならず測ってください。
  • AndroidのCPU実行担当(XNNPACK)は、fp16という形を断ることがあります。 上の表の「CPU非対応」がこれです。
  • MoEという種類は、まだ速い経路を通れません。 用意されている専用の経路がGELUという部品しか通せず、世の中のMoEはSiLUという別の部品を使っていることが多いためです。
  • AI Edge Galleryというアプリで、GPUを選ぶと落ちることがあります。 私が変換したAIでも、公式のAIでも同じように落ちるので、アプリ側の問題です。GPUが必要ならCLIかAndroidのAPIを使ってください。
  • 新しいかたちの .litertlm は、Galleryではまだ開けません(No KV cache inputs found と出ます)。granite-4.xやQwen3.5を試すときはCLIを使ってください。
  • MLA(DeepSeek系の記憶のしかた)は、まだふつうの手順に入っていません。 CPUで動くところまでは行っています。

動かしかた

いちばんかんたんなのは、AI Edge Galleryというアプリです。 Googleの公式アプリです。入れたら、ハンバーガーメニュー → Models → 青い+ボタン → From local model file で .litertlm を読ませます。

アプリの名前(パッケージ名)は com.google.ai.edge.gallery です。古い com.google.aiedge.gallery は別物なので注意してください。

ここがひっかかりやすいポイントです。 読み込むときのダイアログのいちばん下に「Compatible accelerators」という項目があります。最初はCPUだけが選ばれているので、GPUを試したいなら自分でタップする必要があります。写真も見せたいなら「Support image」にもチェックを入れてください。

メモリの目安です。 GPUで動かすとき、AIのファイルの約2倍のメモリを使います。3Bで約2.7GBのAIなら、12GB以上のスマホがよいです。8GBのスマホなら1〜2Bの小さいモデルを選ぶか、CPUで動かしてください。

アプリに組みこむときです。 Kotlinから com.google.ai.edge.litertlm:litertlm-android を使います。GPUを使うなら libOpenCL.so<uses-native-library> を書くのを忘れないでください。写真のAIのような .tfliteai_edge_litert から直接呼べます。

コマンドで試すときです。 litert-lm のCLIで、Hugging Faceから直接ダウンロードして動かせます(import --from-huggingface-reporun)。

AI 145本、すべてのリスト

リンクの先に、測った速さの表が入っています。すべて litert-community にあります。まとめて見たいならこちらのコレクションです。

最初に出したのが2026年6月23日、いちばん新しいのが8月20日。61日で145本、1日に2.4本のペースです。

おしゃべりするAI(32本)

VibeThinker-3B / LFM2.5-1.2B-Instruct / Qwen3.5-0.8B / Ministral-3-3B-Instruct-2512 / SmolLM3-3B / Qwen3-4B-Thinking-2507 / LFM2.5-1.2B-Thinking / DeepSeek-R1-Distill-Qwen-7B / Qwen3.5-4B / Nanbeige4.2-3B / LFM2.5-2.6B / Qwen2.5-Coder-1.5B-Instruct / LFM2.5-1.2B-JP / Qwen3.5-2B / Phi-4-mini-reasoning / OLMo-2-1B-Instruct / Ministral-3-3B-Reasoning-2512 / Nanbeige4.1-3B / Jan-nano / granite-4.0-h-1b / Falcon-H1-1.5B-Instruct / Polaris-4B-Preview / granite-4.0-h-350m / FastContext-1.0-4B-SFT / granite-4.1-3b / Falcon-H1-0.5B-Instruct / Falcon-H1-3B-Instruct / Zamba2-2.7B-instruct / RWKV-7-World-0.1B-LiteRT / Nemotron-H-4B-Instruct-128K / Zamba2-1.2B-instruct / Falcon-H1-1.5B-Deep-Instruct

日本語が得意なのは LFM2.5-1.2B-JP です。多言語ならQwen3.5系とMinistral-3系です。じっくり考えてほしいときはQwen3-4B-Thinking、VibeThinker-3B、Ministral-3-3B-Reasoning、Phi-4-mini-reasoning、LFM2.5-1.2B-Thinkingです。Mamba2・gated-delta・RWKVという新しいかたちのモデルもあります。そのうちMamba2(granite-4.0-h)とgated-delta(Qwen3.5)は、2026年8月13日からスマホのGPUでも動くようになりました。

写真を見て答えるAI(18本)

Qwen2-VL-2B / Bonsai-Image-ternary-4B / LLaVA-OneVision-0.5B / SmolVLM2-500M / InternVL3_5-2B / PaddleOCR-VL-1.6 / SmolVLM2-2.2B / LFM2.5-VL-450M / Mage-VL / LFM2.5-VL-1.6B / LFM2.5-VL-3B / InternVL3-2B / InternVL3_5-1B / InternVL3-1B / Ovis2.5-2B / Shieldstral-1.0-3B / InternVL3_5-4B / North-Micro-Vision-Instruct

450MBくらいの小さいものから4Bの大きいものまであります。文字を読むのが得意なのはPaddleOCR-VL-1.6、あぶない写真を見分けるのはShieldstral-1.0-3Bです。450MのLFM2.5-VLなら、そこまで高くないAndroidでも動きます。

意味をベクトルにするモデル・順番をつけかえるモデル(6本)

Qwen3-Embedding-0.6B-LiteRT / Qwen3-Reranker-0.6B-LiteRT / LFM2.5-Embedding-350M / Nemotron-3-Embed-1B / LFM2.5-ColBERT-350M / granite-embedding-311m-multilingual-r2

スマホの中だけで検索するときの部品です。インターネットなしで、自分のメモや写真を検索できるようになります。

補助のエンコーダ(7本)

SAM2.1-Hiera-Tiny-Image-Encoder / LFM2.5-Encoder-350M-PII-Detector / LFM2.5-Encoder-350M-Prompt-Router / LFM2.5-Encoder-350M / LFM2.5-Encoder-350M-Spellchecker / LFM2.5-Encoder-230M / LFM2.5-Encoder-350M-Policy-Linter

個人情報さがし、入力の仕分け、スペル直し、ルール違反チェックです。Pixel 8aのCPUで、短い文なら106〜167ミリ秒、長い文でも581〜611ミリ秒でした。**大きいAIを呼ぶ前に、これらで下ごしらえできます。**個人情報をスマホの外に出さずに止められます。

声で読み上げるモデル(6本)

Matcha-TTS / Qwen3-TTS-12Hz-0.6B-Base / Kokoro-82M / kitten-tts-nano-0.8 / Inflect-Nano-v2 / Kokoro-G2P-en-US

Matcha-TTSは、文を読む部分が14.4ミリ秒、組み立てる部分が19.0ミリ秒、声にする部分が691.0ミリ秒です。Kokoro-82Mは本体が165.0ミリ秒、声にする部分が396.1ミリ秒です。時間のほとんどは、最後の声にする部分が使っています。(M4 Max・8スレッド・20回の中央値)

声を文字にするモデル(5本)

wav2vec2-keyword-spotting / Zipformer-medium-CR-CTC-LiteRT / parakeet-tdt_ctc-0.6b-ja / wav2vec2-base-960h-LiteRT / japanese-zipformer-base-LiteRT

日本語のモデルが2つあります(parakeet-tdt_ctc-0.6b-ja と japanese-zipformer-base)。合言葉を聞き分けるモデルの前半分は、Pixel 8aのGPUで38.4ミリ秒でした。

写真と音のAI(71本)

FLUX.2-klein-4B-LiteRT / Z-Image-Turbo-LiteRT / yolox-nano-litert / UniSal-Saliency-LiteRT / yolox-m-litert / TIGER-DnR-LiteRT / MiDaS-small / Ultra-Fast-Lane-Detection-LiteRT / CLIPSeg-rd64-LiteRT / SAM2.1-Hiera-Tiny-Mask-Decoder / PP-OCRv5-LiteRT / real-esrgan-x4v3-litert / Silent-Face-Anti-Spoofing-LiteRT / NIMA-LiteRT / Fast-Neural-Style-LiteRT / Places365-ResNet18-LiteRT / MODNet-LiteRT / PIDNet-S-Cityscapes-LiteRT / Depth-Anything-3-Small / GFPGAN-v1.4-LiteRT / RAM-Plus-LiteRT / yolox-tiny-litert / SigLIP2-base-patch16-224 / U-2-Net / RTMPose-Animal-AP10K-LiteRT / RTMPose-Hand-LiteRT / L2CS-Gaze360-LiteRT / ormbg-LiteRT / TwinLiteNet-LiteRT / MI-GAN-512-Places2-LiteRT / D-FINE-S-LiteRT / RF-DETR-Nano-LiteRT / xfeat-litert / YuNet-Face-LiteRT / MoGe-2-LiteRT / RT-DETRv2-S-LiteRT / PANNs-CNN14-AudioSet-LiteRT / NAFNet-SIDD-width32-LiteRT / DehazeFormer-MCT-LiteRT / NAFNet-GoPro-width32-LiteRT / DewarpNet-LiteRT / EDSR-x4-LiteRT / DINOv2-ViT-S14-LiteRT / MoViNet-A0-Stream-LiteRT / PlantNet-300K-ResNet18-LiteRT / DM-Count-Crowd-LiteRT / Mimi / Speaker-Diarization-LiteRT / lightweight-openpose / Cloth-Segmentation-U2Net-LiteRT / PE-Core-base-patch16-224 / 6DRepNet-HeadPose-LiteRT / DIS-ISNet-LiteRT / YOLACT-ResNet50-LiteRT / BiSeNet-Face-Parsing-LiteRT / Basic-Pitch-LiteRT / HSEmotion-B0-LiteRT / RTMPose-Face-WFLW-LiteRT / U2Net-Portrait-Sketch-LiteRT / yolox-s-litert / RTMW-m-WholeBody-LiteRT / SINet-V2-Camouflage-LiteRT / RTMPose-s-LiteRT / M-LSD-tiny-LiteRT / CREPE-pitch-LiteRT / CMGAN-LiteRT / Vision-RWKV-S-LiteRT / CPGA-Net-LowLight-LiteRT / 3DDFA-V2-LiteRT / TIPSv2-B14-DPT-LiteRT / RF-DETR-Seg-Nano-LiteRT

物さがし、切りぬき、深度、ポーズ、高画質化、文字読み、画像生成、音の分析です。今あるアプリに機能を1つ足すなら、この棚がいちばん手っとりばやいです。

よくある質問

Q. LiteRTとTensorFlow Liteは違うのですか?
A. 同じものです。LiteRTはTensorFlow Liteの新しい名前です。.tflite というファイルはそのまま使えます。おしゃべりAI用に .litertlm が新しく増えました。

Q. Androidのスマホは、どんなものが必要ですか?
A. GPUで動かすならOpenCLが使える機種であればOKです。この記事の数字はPixel 8a(メモリ8GB)で出しました。おしゃべりAIをGPUで動かすなら、AIのファイルの約2倍のメモリを見ておいてください。

Q. iPhoneでも動きますか?
A. 動きます。iPhoneではMetalというGPUを使います。ただしANE(AI専用チップ)は使えません。

Q. GPUとCPU、どちらが速いですか?
A. ここがおもしろいところです。おしゃべりAIの「読む」はGPUが数倍速いのですが、「書く」はスマホによってはCPUと変わりません(Pixel 8aのgranite-4.0-h-1bで、GPU 9.5 に対してCPU 10.0)。写真の小さいAIはGPUが数倍から10倍速いのですが、半分しかGPUに乗らないとCPUより遅くなります。だから、かならず両方ためしてください。

Q. AIを小さくする方法(量子化)はどうなっていますか?
A. おしゃべりAIはint8とint4を用意しています。int4のときは、かならずブロックごと(blockwise)に小さくしてください。チャンネルごと(channelwise)にすると、精度が大きく落ちます。ブロックの大きさはAIの深さと仕事の内容で変わります。計算のように正確さが必要な仕事はblock32、じっくり考えるAIはblock128が安定します。

Q. 日本語は使えますか?
A. 使えます。日本語が得意なLFM2.5-1.2B-JP、日本語の声を文字にするparakeet-tdt_ctc-0.6b-jaとjapanese-zipformer-base、多言語の意味がわかるgranite-embedding-311m-multilingual-r2があります。Qwen3.5系とMinistral-3系も日本語に対応しています。

Q. お金はかかりますか?ライセンスは?
A. ダウンロードは無料です。ライセンスはそれぞれ元のAIのものを引き継いでいます。仕事で使えるかどうかは、リンク先のページで確認してください。

Q. 使いたいAIがリストにない場合は?
A. 変換のやり方をすべて hf-to-litertlm に置いてあります。1つのコマンドで同じことができるようにしてあります。

数字の出どころ

ここは大事な話です。

測る道具は、ときどきウソをつきます。 SmolVLM2-500MをGPUで測ると「1秒に104,039文字ぶん読める」と出ます。でも、同じ設定で本当に写真の説明をさせると、<|endoftext|> という記号を延々と吐き続けるだけです。InternVL3-1Bと2Bは !!!! と言い続けます。動いていないのに、速さの数字だけは出てしまいます。

だから、本当にちゃんと答えられたときの数字だけをのせています。VLMのGPUの数字がないのは、そういう理由です。

もうひとつあります。同じAIでも、測る道具が違うと桁が変わることがあります(M-LSD-tinyは2ミリ秒と26.3ミリ秒)。**どのチップでどの道具で測ったかを書いていない数字は、比べてはいけません。**この記事にはすべて書いてあります。

あと、まとめて測るときは --cache no をつけてください。つけ忘れると、パソコンに81.3GBのキャッシュがたまります。

145本という数とダウンロード数は、2026年8月23日にHugging FaceのAPIから取りました。速さは、すべて手元の測定ログから引いています。カードに書いてある文章を写しただけの数字は、1つも入っていません。


移植・最適化の相談を受けています。rockyshikoku@gmail.com

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