Arduino IDEを使ったRaspberry Pi Pico書籍シリーズの第3段を出版しました。
今回は、Wi-FiやBluetoothが使えるようになったRaspberry Pi Pico Wのネタです。
書籍の中で、電池駆動のためにRaspberry Pico Wに流れる電流を測りながら省電力化にトライしているネタがありますが、この電流計測の方法について紹介します。
使用機材
電流計測に使ったのは、Nordic Semiconductor社の販売しているPower Profiler Kit Ⅱです。
200nAまでの電流が計測できるのと1秒に10万回の計測ができるので、ミリ秒単位、マイクロ秒単位で動作しているマイコンの消費電流を測るのに向いています。
計測対象の電源として、Power Profiler Kit Ⅱ(以降PPK2)に給電しているUSBから供給することも出来ますし、電池などの外部電源から供給して電流を測ることができます。
私は、mouserで購入しました。
https://www.mouser.jp/ProductDetail/Nordic-Semiconductor/nRF-PPK2?qs=hd1VzrDQEGilgnS3iQ3EVw%3D%3D
接続
Raspberry Pi Pico WもRaspberry Pi Picoと同様に外部から電源を供給する用のVSYSピンがあります。
Raspberry Pi Pico Wは、昇降圧の電源回路を内蔵しているので、VSYSは1.8~5.5Vの範囲で入力できます。
こことGNDにPPK2のVOUTとGNDをつなぎます。
外部電源から供給する場合は、VINとGNDにつなぎます。
計測
PPK2をPCにつなぎ、専用のアプリで計測を行います。
計測した結果は、PPK2で開く用のファイルかCSVで保存することが出来ます。
ちなみにRaspberry Pi Pico Wは、Wi-Fi通信を行うとだいたい250mAぐらいまで流れています。
最後に
PPK2は、マイコン回路を電池駆動するときにプログラムが想定通り動作して、ちゃんと消費電力を節約できているか確認するのに重宝しています。
価格は1万円以上しますが、安価なものとは性能が段違いなので、価値は十分にあると思います。