Raspberry Piは、基本Debian GNU/Linuxベースの専用OSであるRaspberry Pi OSで動作する小型の組み込みPCですが、そのマイコン版であるRaspberry Pi Picoは、PythonやC/C++または、Arduino IDEでプログラミングができます。種類でいうとESP32やそのESP32を搭載しているM5 Stackシリーズに近いものになっています。
Raspberry Pi Picoは、純粋なマイコンボードとして発売されているので、BluetoothやWi-Fiなどは搭載されておらず、マイコンRP2040のI/Oが扱いやすいピンとして用意された基板となっています。
特徴的なのは、基本的なマイコンとしてのペリフェラルに加え、低消費電力駆動可能なスペック且つ、その割には豊富なFlashやメモリの容量だと思います。USB機能も扱いやすいので、Raspberry Pi Picoを使ったオリジナルキーボードなどもRaspberry Pi Picoを使った作例や商品が数多く見られます。
私もRaspberry Pi PicoをArduino IDEで開発するための入門本は、いくつか出版しています。
今回は、そんなRaspberry Pi PicoにWi-Fi機能が搭載されたRaspberry Pi Pico Wについてちょっと紹介します。
Raspberry Pi Pico Wは、まだ日本では発売されておらず、海外の通販サイトで購入できる形となっています。
ただ、2022年10月には、技適も通っているので、日本国内の販売ももうすぐなのではないでしょうか。
Raspberry Pi Pico Wに搭載されている通信モジュールは、InfineonというメーカーのCYW43439というもので、モジュール自体は、Wi-FiもBluetoothも対応しているものですが、配線的にRaspberry Pi Pico Wとしては、Wi-Fiのみ使用可能だと思います。
Raspberry Pi Pico Wとしても低消費電力が魅力だと思うので、以前M5ATOMとRaspberry Pi Pico Wの消費電力を比較した記事を書きました。電池駆動でも長時間動作可能で、基板サイズは、Raspberry Pi Zeroよりも小型で、ちょっとしたところにも組み込めると思います。
Arduino IDEのボード定義では、Raspberry Pi Picoも対応しているので、M5Stackシリーズで動作しているスケッチはすぐに移植できると思うので、国内で販売されたらまた、記事や本にしたいと思います。