ACEに2連敗した新卒SEが、半年でGoogle Cloud Professional を全冠一発合格した話
こんにちは。若手SEの皆さん、そしてGoogle Cloudの学びを深めたいすべてのエンジニアの皆さんに向けて書いています。
正直に言うと、私のクラウド学習のスタートは全く華々しいものではありませんでした。2025年10月に学習を始めて受けたAssociate Cloud Engineer (ACE) には不合格。一から勉強し直して臨んだ2回目の受験も、また不合格でした。
ところが、そこからいきなりProfessional Cloud Architect (PCA) 試験合格をきっかけに流れが変わり、約半年でGoogle Cloud Professional認定9種を、9回とも一発合格で取り切ることができました。
この記事では、ACEでのつまずきも含めた合格までの実際のスケジュール、試験ごとの難易度と攻略のポイント、そして一番の武器になった勉強法を、できるだけ実体験ベースで共有したいと思います。
自己紹介:理系(非情報系)出身からデータ分析基盤へ
まず、簡単に自己紹介させてください。
- 大学は理系ですが、情報系ではない学科の出身です。
- 2025年4月:SIerに新卒入社。
- 2025年7月:初期配属で、お客様の「データ分析基盤開発プロジェクト」にアサインされる。
- プロジェクトの技術スタック:BigQueryを活用。
初めて触ったBigQueryの処理速度には正直かなり驚きました。大きなテーブルに対するクエリが返ってくる速さや、周辺サービスとのスムーズな連携を見て、「このプラットフォーム、ちゃんと理解したら相当武器になるな」と素直に思ったのを覚えています。
「もっとGoogle Cloudを理解して、プロジェクトの力になりたい」と思っていた頃、社内で「Google Cloud Partner Top Engineer」というプログラムの存在を知りました。
Google Cloud Partner Top Engineerとは?
Google Cloudのパートナー企業に所属するエンジニアの中から、優れた技術力や活動実績を持つ個人を表彰するプログラムです。
「いつかあの領域に届きたい」という憧れが、今回の挑戦の一番のモチベーションになりました。
実はACEで2連敗している
かっこよく始まった挑戦ではなく、実際は結構みっともないスタートでした。
- 2025年10月:学習開始。Associate Cloud Engineer (ACE) の参考書(徹底攻略 Google Cloud認定資格 Associate Cloud Engineer教科書)をもとにGoogle Cloud のサービスについて浅く広く勉強。
- 10月11日:ACE、1回目の受験。不合格。
- 11月5日:気を取り直してCloud Digital Leader (CDL) を受験し、こちらは合格。
- 11月7日:勢いに乗ってACEに再挑戦するも、こちらもまた不合格。
正直、ここでかなり凹みました。ただ、「基礎レベルで足踏みしているより、いっそプロフェッショナルレベルの全体像から入った方が自分には合っているかもしれない」と思い切って方針を変え、11月24日にProfessional Cloud Architect (PCA) を受験することにしました。ここから9冠まで、Professional試験だけは一度も落ちることなく駆け抜けることになります。
実績(Credlyバッジ)
試験に合格すると貰えるCredlyのデジタルバッジです。9つ揃えると何か起こるとかでもないですが、眺めが良くなります笑。
Professional 9冠達成の合格スケジュールと難易度一覧
私の実際の取得日と取得順です。
| 取得順 | 取得日 | 認定試験名 | 難易度 | 特徴と位置づけ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 2025/11/24 | Professional Cloud Architect (PCA) | ★★★★☆ | Google Cloud サービス全般について高度な知識が必要。個人的には、範囲が広い分学習量が多いためこの難易度に感じた。 |
| 2 | 2025/12/10 | Professional Data Engineer (PDE) | ★★★☆☆ | BigQuery、Dataflow、Pub/Sub等を用いたストリーム・バッチ処理。配属先の業務と重なる部分が多く、勢いに乗って早めに受けた一冠。 |
| 3 | 2025/12/12 | Professional Cloud Developer (PCD) | ★★☆☆☆ | 実装・デプロイフェーズに特化。CI/CD、サーバーレス、コンテナ、API管理、ステートレス設計が中心。PCA取得後に受験したためか、難易度は低めに感じた。 |
| 4 | 2025/12/23 | Professional Machine Learning Engineer (PMLE) | ★★★★★ | AI/MLの集大成。Vertex AIを中心としたMLOps、特徴量管理、パイプライン構築、データドリフト検知。これまでの学習と被る範囲が圧倒的に少ない。Google Cloud 以前に、機械学習に関する基礎知識を必要とする。 |
| 5 | 2026/01/14 | Professional Cloud DevOps Engineer (PCDOE) | ★★☆☆☆ | SRE思想の実践。SLI/SLO設計、エラーバジェット、Monitoring/Loggingの深い知識。PCA、PCD取得後のため比較的低難易度。 |
| 6 | 2026/01/31 | Professional Cloud Network Engineer (PCNE) | ★★★★☆ | ハイブリッド接続(VPN/Interconnect)、高度な負荷分散、DNS、ルーティング。ネットワークに関する理解が浅かったため、苦労した。 |
| 7 | 2026/02/17 | Professional Cloud Database Engineer (PCDE)(英語版) | ★★☆☆☆ | データベース特化。Spanner(インデックス設計)、Cloud SQL、Bigtable、DMSを用いた移行。PDEから連続で受ければより簡単だったかもしれない。 |
| 8 | 2026/06/04 | Professional Cloud Security Engineer (PCSE) | ★★★★☆ | ゼロトラストと組織統制。VPC Service Controls、IAM最小権限、暗号鍵(KMS/CMEK)、IAP。 |
| 9 | 2026/06/11 | Professional Cloud Security Operations Engineer (PSOE) | ★★★★☆ | 9冠目にして最後の試験。Chronicle SIEM/SOARやSecurity Command Centerを用いた脅威検出・インシデント対応。PCSEの後に受けるのがおすすめ。 |
全体的に受けた順番にそこまでの後悔はなかったですが、PDBE(英語版)を受けた少し後に日本語版が出たときは「えぇぇ…」って感じでした笑。
##ざっくりの学習期間
| 資格名 | 学習開始日 | 受験日 | 学習期間 |
|---|---|---|---|
| ①PCA | 2025/11/03 | 2025/11/24 | 3週間 |
| ②PDE | 2025/12/03 | 2025/12/10 | 1週間 |
| ③PCD | 2025/12/05 | 2025/12/12 | 1週間 |
| ④PMLE | 2025/12/09 | 2025/12/23 | 2週間 |
| ⑤PCDOE | 2026/01/07 | 2026/01/14 | 1週間 |
| ⑥PCNE | 2026/01/24 | 2026/01/31 | 1週間 |
| ⑦PCDE(DB) | 2026/02/10 | 2026/02/17 | 1週間 |
| ⑧PCSE | 2026/05/28 | 2026/06/04 | 1週間 |
| ⑨SecOps | 2026/05/28 | 2026/06/11 | 2週間 |
見ての通り、①PCAだけは全体像を掴むために3週間かけ、④PMLEと⑨SecOpsは特に難易度が高かったため2週間確保しています。それ以外は基本的に1週間の集中学習で仕上げるサイクルでした。(だらだらと長引かせるよりも一気に詰め込みたいタイプなので。)⑧PCSEと⑨SecOpsは学習開始日が重なっていますが、内容が近いので一緒に勉強してた感じです。
「Udemy類題演習」×「NotebookLM深掘り」学習法
世の中には色々な勉強法がありますが、当時まだ手を動かす機会が少なかった自分が一番効率よく知識を積み上げられたのは、Udemyでの問題演習と、GoogleのAIツールNotebookLMを組み合わせたやり方でした。ドキュメントをひたすら読んで暗記する、という進め方が正直あまり得意ではなかったので、これはかなり性に合っていたと思います。
1.【Output】Udemyの「高品質な類題」でまず現在地を測る
書籍や動画をだらだら見るところから始めるのではなく、いきなりUdemyの模擬試験(類題)を解くところからスタートしました。
- Udemy選びのコツ:Udemyには問題集がたくさんありますが、解説の充実度や類題の精度には正直バラつきがあります。購入前は必ず直近のレビュー(日本語・英語問わず)に目を通し、評価が高くアップデートが継続的に行われているコースを選ぶようにしていました。会社の資格取得支援制度で教材費が出たので、遠慮なく高いものを選びました笑。
- 解き方のルール:1周目は解けなくて当然、というスタンスで臨みます。ここで意識するのは正答率よりも、「どのサービスの組み合わせが問われやすいか」という出題の傾向を体で覚えることです。各試験、平均で3周程度繰り返して、正答率95%前後になるように仕上げました。
2.【Input】NotebookLMに公式試験ガイド&ドキュメントを読み込ませて疑問を解消する
Udemyの問題を解いていると、「なぜ選択肢Aがダメで、Cが正解なのか」「解説文だけでは腑に落ちない」という場面に必ずぶつかります。Udemyの解説が不十分な時に活躍したのがNotebookLMです。
-
実践手順:
- 各試験の「公式試験ガイド(PDF)」や、理解が不十分なサービスの「公式Google Cloudドキュメント」のURLをNotebookLMのソースとして追加する。
- Udemyの解説でわからなかった部分や、間違えた問題文をそのままNotebookLMに貼り付け、次のように質問する。
「この問題について、ソース(公式ドキュメント)の記述をベースに、なぜこの選択肢が正解で、他が不正解なのか初心者向けに解説してください」
- NotebookLMは「アップロードしたソース(=Google Cloudの公式情報)」の範囲内で回答を生成するため、根拠のない回答が起きにくく、公式仕様に基づいた解説が返ってきます。
この勉強法のよかった点
- 解説のハズレに引っ張られにくい:Udemy問題集の解説がやや不十分だったり、翻訳が不自然だったりしても、公式ドキュメントをソースにしたNotebookLMが補ってくれます。
- 能動的な対話で記憶に残りやすい:「このコスト面でのデメリットは?」「ダウンタイムを許容するならどのストレージが適切?」といったやり取りをNotebookLMやGeminiと繰り返すことで、実務で設計しているときに近い感覚で理解が深まっていきました。
ハンズオンはやった方がいい?
Google CloudにはCloud Skillsというハンズオン演習のできる環境もあります。これをやるべきかどうかについては意見が分かれている認識です。
結論、私はあまりやらなかったです。
もちろん、時間に余裕があったり、実務ですぐに活用できるレベルまで仕上げたい方にはうってつけですが、テンポよく試験に受かることを重視する方には不向きかなと思いました。
最後に
エントリー資格のACEに2回落ちたところからのスタートでしたが、体系的なロードマップと、AIをうまく活用したアクティブな学習を組み合わせることで、Professional資格全冠という山を、約半年で登り切ることができました。
Google Cloudのサービス設計は非常に美しく作られていて、1つの資格で得た知識が他の資格の理解を助けてくれる場面が何度もありました。最初のつまずきで気後れせず、少しずつでも手を動かしてみることをおすすめします。
質問や「ここをもっと詳しく知りたい」といったコメントがあれば、ぜひともお待ちしています。
