はじめに
WSL2 の Ubuntu に、rbenv を使って Ruby 4.0 をインストールする手順です。上から順にコマンドを実行していけば完了します。実行結果の画面も載せているので、同じ表示になっているか確認しながら進めてください。
Ubuntu にも apt で入る Ruby がありますが、そちらは OS のバージョンに紐づいた少し古いものになります。rbenv を使うと、好きなバージョンの Ruby を入れて、あとから切り替えることもできます。
- 所要時間: 15 分ほど(うち 5〜8 分はビルドの待ち時間)
- 筆者の環境: Windows 11 + WSL2 / Ubuntu 26.04 / Ruby 4.0.6
- Ubuntu 24.04 でも同じ手順で入ります
1. Ubuntu を起動する
まず Windows の PowerShell(またはコマンドプロンプト)を開いて、Ubuntu が入っているか確認します。
wsl -l -v
NAME STATE VERSION
* Ubuntu-26.04 Stopped 2
VERSION が 2 になっていれば WSL2 です。名前を指定して起動します。
wsl -d Ubuntu-26.04
プロンプトが ユーザー名@PC名:~$ のような表示に変わったら、ここからは Ubuntu の中での作業です。以降のコマンドはすべてこの画面で実行します。
Ubuntu が複数入っている場合、wsl とだけ打つと意図しない方が起動することがあります。wsl -d 名前 で明示的に指定するのが確実です。
2. 必要なパッケージを入れる
Ruby はソースコードからビルドしてインストールされるため、そのための道具とライブラリが必要です。
sudo apt update
sudo apt install -y build-essential libssl-dev libyaml-dev \
libreadline-dev zlib1g-dev libffi-dev
パスワードを聞かれたら、Ubuntu のユーザーパスワードを入力してください(入力しても画面には何も表示されませんが、それで正常です)。
このうち libssl-dev と libyaml-dev は必須です。これを入れずに進めると、一見インストールできたように見えて gem install や bundle install が動かない Ruby ができあがります。
3. rbenv を入れる
rbenv 本体をダウンロードする
git clone https://github.com/rbenv/rbenv.git ~/.rbenv
Resolving deltas: 100% まで進めば完了です。ls -a を実行すると、ホームディレクトリに .rbenv が作られているのが確認できます。
ls -a
ターミナルで rbenv が使われるように設定する
以下の 3 行を順に実行します。1 行目と 2 行目で設定ファイル(~/.bashrc)に追記し、3 行目でそれを反映しています。
echo 'export PATH="$HOME/.rbenv/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc
echo 'eval "$(rbenv init -)"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
画面には何も表示されませんが、それで正常です。
ruby-build を追加する
rbenv 本体だけでは Ruby をインストールできません。ビルドを担当する ruby-build を追加します。
git clone https://github.com/rbenv/ruby-build.git ~/.rbenv/plugins/ruby-build
動作確認
rbenv --version
rbenv 1.3.2-25-g07e9b1e
バージョンが表示されれば成功です。
command not found と出る場合は、~/.bashrc への追記か source ~/.bashrc が抜けています。この手順を飛ばすと、Ruby を入れても切り替わりません。
4. Ruby 4.0 をインストールする
入れられるバージョンを確認する
rbenv install -l
3.3.12
3.4.10
4.0.6
jruby-10.1.1.0
mruby-4.0.0
picoruby-3.4.2
truffleruby-34.0.1
truffleruby+graalvm-34.0.1
Only latest stable releases for each Ruby implementation are shown.
Use `rbenv install --list-all' to show all local versions.
一覧に 4.0.6 があることを確認してください。
4.0.6 が出てこない場合は ruby-build が古いだけです。git -C ~/.rbenv/plugins/ruby-build pull で更新すると出てきます。
インストールする
rbenv install 4.0.6
まずソースコード(約 23 MB)がダウンロードされ、そのあとビルドが始まります。
==> Downloading ruby-4.0.6.tar.gz...
-> curl -q -fL -o ruby-4.0.6.tar.gz https://cache.ruby-lang.org/pub/ruby/4.0/ruby-4.0.6.tar.gz
==> Installing ruby-4.0.6...
-> ./configure "--prefix=$HOME/.rbenv/versions/4.0.6" --enable-shared --with-ext=openssl,psych,+
-> make -j 12
-> make install
==> Installed ruby-4.0.6 to /home/xxx/.rbenv/versions/4.0.6
NOTE: to activate this Ruby version as the new default, run: rbenv global 4.0.6
make -j 12 と表示されてから 5〜8 分ほどかかります。 画面が止まったように見えても裏で処理が進んでいるので、Installed ruby-4.0.6 to ... が出るまで待ってください。
5. 使うバージョンに設定して確認する
インストールしただけでは、まだ使われるようになっていません。 既定のバージョンとして設定します。
rbenv global 4.0.6
exec $SHELL
ruby -v
ruby 4.0.6 (2026-07-14 revision 03b6d3f889) +PRISM [x86_64-linux]
ruby 4.0.6 と表示されれば成功です。
2 行目の exec $SHELL は、シェルを起動し直して設定を確実に反映させるためのコマンドです。
最後の確認
gem のインストールに必要な機能が組み込まれているかも見ておきましょう。ここまで確認しておくと安心です。
gem -v
ruby -ropenssl -e 'puts OpenSSL::OPENSSL_VERSION'
ruby -ryaml -e 'puts Psych::VERSION'
4.0.16
OpenSSL 3.5.5 27 Jan 2026
5.3.1
エラーにならずバージョンが表示されれば、Ruby 4.0 のインストールは完了です。お疲れさまでした。
うまくいかないときは
ruby -v が古いバージョンのままになる
ほとんどの場合、次のどちらかです。
-
rbenv global 4.0.6を実行していない — インストールと有効化は別の操作です。 -
設定が読み込まれていない —
exec $SHELLを実行するか、ターミナルを開き直してください。すでに開いているターミナルには自動では反映されません。
次のコマンドで、今どのバージョンが選ばれているか確認できます。
rbenv version
which ruby
which ruby が /home/ユーザー名/.rbenv/shims/ruby を指していれば正常です。/usr/bin/ruby のままなら、上の 1 か 2 が原因です。
Ruby install aborted due to missing extensions と出る
手順 2 のパッケージが足りていません。
The Ruby openssl extension was not compiled.
The Ruby psych extension was not compiled.
ERROR: Ruby install aborted due to missing extensions
メッセージに出ている名前が、そのまま不足パッケージに対応しています。
| メッセージ内の名前 | 入れるパッケージ |
|---|---|
openssl |
libssl-dev |
psych |
libyaml-dev |
zlib |
zlib1g-dev |
readline |
libreadline-dev |
インストールし直せば解決します。
sudo apt install -y libssl-dev libyaml-dev
rbenv install 4.0.6
まとめ
やることは 5 つだけです。
- WSL2 で Ubuntu を起動する
-
build-essential libssl-dev libyaml-devなどを入れる - rbenv と ruby-build を
git cloneして~/.bashrcに設定する -
rbenv install 4.0.6で 5〜8 分待つ -
rbenv global 4.0.6で有効化してruby -vで確認する
つまずきやすいのは 手順 2 のパッケージ不足 と 手順 5 の有効化忘れ の 2 つです。ここさえ押さえれば、あとは待つだけで終わります。






