この記事は、量子コンピュータ学習シリーズ『コピペで動く!量子コンピュータプログラミング超入門 on qBraid』の準備編です。量子プログラミングを始める前に、まずこの記事の手順で実行環境を整えましょう。
▼シリーズの全体像はこちら
コピペで動く!量子コンピュータプログラミング超入門 on qBraid
また2025年7月にqBraidの改変が確認され仕様の変更がされています。
比較的、安定しているqBarid環境(Python3.11+Qiskit2.1.1+JupyterNotebook)ではありますが、Pythonモジュールのインストール(ADD)方法が変更されています。
<簡単>(最新2025年4月版)量子ソフトウェアの始め方
で、案内しているカーネルモジュール検索・インストール(ENVIRONMENTSのADD)は新規登録者には提供されなくなりました。⇒どうやら土日は出なかっただけらしい。復活している!が何が入っているか不明なモジュールより自分で作ってしまうのが良いと思うので、下記手順はそのままとします。
※カーネルを自作すると自作したカーネルは他の人と共有出来るようです。⇒これも良い!
その代わりにこれまで通り、オリジナルのカーネルモジュールを作れますが、癖がありちょっと難しいので、下記の通り手順をブラッシュアップしてみました。
これで例え私のように量子物理学を知らない人であっても誰でも量子ソフトウェアを検証出来ると思います。
1、まず、お勧めのブラウザはFireFoxです。
(Googleアカウント認証を試しでも使った事のない、まっさらなFireFoxがお勧めです)
※理由はqBraidのGoogleアカウント認証を利用してもログインまでは安定して使えるもののなぜか、Jupyter Lab(qBraid Lab)の起動時にブラウザの再描画が期待したリセットにはならず、度々Labが起動出来なくなるためです。かなりストレスです。
このChromeのストレス問題は、下記の画面が出ると、何回qBraidの再起動を行ってもこの画面が出て止まる永久ループに入ります。解決方法は、Launch Labクリックから下記画面表示までの間のコンマ数秒の間に再描画ボタンを連打すると言うあまりにも力業的な方法です。この繰り返しを2~5回で大抵はサーバ一覧画面が表示され、Startボタンをクリックする事でJupyter Lab画面が立ち上がります。飽くまで私の推測ですが、多分この力業が、FireFoxでのLaunch Lab押下後の再描画クリックと同様のリセット効果があると思われます。
リセットが利くと表示される画面⇒連打しなくても下記に表示されてるURLの lab.qbraid.com/hub/spawn をコピペするとqBraid Labが起動するかもしれません。⇒ログイン後に効果がある可能性が高いです。
この画面でFreeの「Start」をクリックすると、何事もなかったかのようにqBraid Lab(Jupyter Lab)画面が起動します。開いたら自分のqBraid Lab(Jupyter Lab)のURLを今後のためにメモ等に残しましょう。このURLもこの画面表示後の対応に有効と思われます。
2、下記のURLでブラウジングします。
https://www.qbraid.com/
でログイン(Log in)をクリックします。
別タブに下記のURLが表示されます。
https://account.qbraid.com/
(1)Create An Accountでアカウントを作ってください。
メールが届くアドレスなら何でも構いません。アカウントを作成するとアカウントのメールアドレスにメールが届くので、メール文中のVerify Emailをクリックすれば直後にWelcome to qBraidメールが届いてアカウント作成は完了です。
(2)作成したアカウントでLoginします。
(3)2025年7月ぐらいからLaunch Labに選択肢が出ます。ここは「Default Warkspace」を選択します。
(4)画面右上にアカウントが表示され、中央上部にLaunch Labボタンが表示されます。
(5)Launch Labボタンをクリックする。
別タブが表示され、タブ名欄にJupyter Labの文字が浮かべばJupyterNotebook起動は完了ですが、度々画面がこのまま止まるので、上述のようにならない場合は、Ctrl+Rまたはブラウザ画面左上の再描画ボタンをクリックします。少々待ちますが、表示は1~3回のこの操作で正常に表示されます。下記画面が来ればちょっと待つだけ。。。です。
さて、ここまでで、qBraidを使う準備は出来ました!
3、新規にカーネルを作りましょう。
qBraid Labが表示されると、右ペインにDefaultと言うPythonの基本セットが表示されますが、このDefaultはモジュールの編集(ADD)が出来ません。(ADDが表示される場合もあるのでその場合は、下記を※を参照。)そのため、ENBVIRONMENTのCREATEをクリックして新しいPythonカーネルセットを構築します。
※ADDが表示される場合:(2025年6月3日加筆)
この画面が出るので、「+Create Environment」をクリックして、その後でCREATEをクリックして新しいPythonカーネルセットを構築します。
(1)Nameには例えば「Qiskit2.0Set」と入力しよう。
※何でも良いですが、後でみてわかりやすい名称を使いましょう。
(2)Descriptionには例えば「Python3.11+Qiskit2.0」と入力します。
(3)Tagsは「qiskit」と入力します。改行すると直下に登録されます。
※下図のように表示されないと必須項目チェックで引っかかりCreateが紫色にならない。
(4)Tagの下の欄はそのままです。
Tagの下の欄は「Python3.11.9」が無料で利用出来るバージョンなので初期値のままです。
(5)Advanced customizations詳細を確認します。
Advanced customizationsの左側の三角を展開する(クリックする)とNotebookごとに選択するPythonセットのカーネル名が確認出来ます。この例では「Python 3 [qiskit2.0set]」となっています。
※Createボタンが紫色になっていることを確認します。紫色にならない場合は、必須入力が不十分ですので*項目が全て入力されてるか確認してください。
(6)クリックして新しいカーネルを作ります。
Createボタンが上図のように紫色になれば、Createボタンをクリックできます。
①クリックすると下図のようにカーネルのInstallが始まります。
③activateをクリックしてリボンを灰色⇒赤色にしてください。
④More...をクリックしてモジュールを追加してください。下図のAdd a packageボタンをクリックします。
⑤検索窓にqiskitと入力して改行を押します。すると下図のような小窓が現れます。Anyの右側の矢印をクリックするとqiskitでリリースされているバージョンが全て表示されるので、ここは2.0.0を選びます。
※選択するとAddボタンが灰色⇒紫色になります。
※2.0.1も出てます。下記の表通りにバージョン指定してADDすれば2.0.0と同様に動きます。(5/20確認済)
⑦画面左下にプログレスバーが表示されますのでしばし待ちます。
⑧成功するといくつかの関連モジュールもインストールされます。
これで、qiskitモジュールは動くようになりますが、量子ソフトウェア検証環境には、他にもモジュールが必要ですので、上記の手順と同じくインストールします。
導入するモジュール名 | バージョン |
---|---|
qiskit | 2.1.1 |
qiskit_aer | 0.17.0 |
pylatexenc | 2.1 |
これでエラーもなく終わることが出来れば、いつでも使える量子ソフトウェア環境の完成です。
JupyterNotebookで検証を行うことが出来ます!お疲れ様でした!
最終更新日:令和7年7月27日