短時間・無料でClaudeを学べるサイトがあるらしい
ということを風の噂で耳にした。筆者の属する複数のコミュニティでも、「Claudeの講座を受講したよ」とか「履歴書にも載せられるし、取ってみるといいよ」という話を聞くことが増えた。
その正体はAnthropic Academy。チャットサービスとして広く活用されているClaudeをはじめ、Claude CodeやClaude Coworkなど関連する諸サービスに関する基礎講座が公開されている。短いものだと1時間前後で修了できる上に、無料の講座も多い。
筆者は日々の個人開発でClaude Codeを多用している。せっかくお金を払ってClaude Codeを使っているので最大限に活用できるようになりたい、という気持ちで、Claude Codeに関連する講座を片っ端から受けてみた。
本稿はその体験談と感想をまとめたものである。
修了した講座
Claude Codeに紐づく6つの講座を受講、修了した。
Claude Code 101
Claude Codeを初めて知った方向け。インストールから始まり、基本的な使い方、CLAUDE.mdやサブエージェント、Skillsなどを使ったカスタマイズの概要まで網羅的に学べる。
実践Claude Code
Claude Code 101から難易度が数段階アップした講座。
まず全編英語。Claude Code 101などは日本語版が公開されており、表現も調整されているが、こちらは訳しながら学ぶことになった。
そして内容もそこそこハード。実際のソフトウェア開発におけるClaude Codeの使い方を学ぶので、開発方面の知識がないとちょっと大変。中身としては、許可モードやフックの使い方、ヘッドレスモードが紹介されるほか、GitHub Actionsとの併用についても言及される。コードレビューなどの状況を想像しながら学ぶことができる。
最後に課されるテストも教材の内容そのままというものではなく、特定の状況でどんな行動が正しいか選ぶものだったので、思考を要するという意味でもやや難しかった。
Model Context Protocol入門
MCPの意義やClaudeとの関連を知るための講座。MCPの基本的な仕組みから、Pythonを使った実装のイメージを学ぶ。
「そもそもMCPとは?」という話が大部分を占めるので、MCPの基礎について別の機会で学んでいる方にはやや退屈かも。また、コードを実行する場面こそないが、Pythonの知識があれば例示されたコードも読むことができて理解が深まる。(結局今の時代でもプログラミングの知識って使うんだ…)
私は「MCPを作ったサービスを作るぞ!!」と明確に意識して何か開発したことはないが、HTTPやWebsocketといった単語はたまにClaude Codeの出力に含まれているので、そのような言葉とMCPの関連が学べたのは個人的な収穫だった。
Model Context Protocol: 高度なトピック
「Model Context Protocol入門」の発展版。サンプリング、ログと進捗通知、ルート、通信の方法(STDIOトランスポート・StreamableHTTP)トランスポートの概要が学べる。
内容は相変わらず専門用語が多々登場するという意味では歯応えがある。ただ、講座の中で紹介されるMCPの活用例が非エンジニアにもわかりやすいので、実践Claude Codeよりかは楽に完走できた。具体例を出すと、Wikipediaから情報を取得するツール、mp4をmovに変換するビデオ変換ツールなど。(「APIでできないの?」と思った方、きちんとその答えも講座内で言及されています)
エージェントスキル入門 / サブエージェントの概要
こちらは修了バッジなしの短い講座。近頃話題のSkillsの使い方を体系的に学べる。
これでも半日かからない程度で完了できる。
感想
ここからは上記の講座の感想を述べていく。
トレンドの見落としに気付ける
近頃、Claude Codeでは「Skills」が話題に上ることが多いと感じる。YouTubeでもSkillsに特化した動画を見かけるし、エンジニアが集まるイベントでも「Skillsをこんなふうに使っていて〜」という話を耳にすることが増えた。
一方で、Claude CodeにはSkills以外にも、フックやサブエージェントなどさまざまな機能が存在する。特にフックは、「指示する前に自動実行される」「厳守してほしいルールの実行に適している」という、かなり強力な機能だ。それにもかかわらず、Skillsほど話題に上る機会は多くないように思う。
Claude Codeを体系的に学んでみたことで、こうした「今話題になっている機能」だけを追っていると見落としてしまいそうな機能の存在や、それぞれの使いどころに気づけたのはよかった。
新しい技術を追いかけていると、どうしてもSNSやYouTubeなどで話題になっているものに目が向きがちだ。だからこそ、一度立ち止まって全体像を学ぶ機会には意味があると感じた。
手を動かす場面は少ない
一方で、講座全体を通して「実際にClaude Codeを触って動かすこと」が必要になる場面はほとんどない。
動画を見れば、それぞれの機能がどのような場面で、どのように使われるのかは理解できる。しかし、ダウンロードして使えるサンプルデータが用意されていたり、実際に実行できるソースコードが提示されたりするわけではない。
特に「実践Claude Code」という名前から、私はハンズオン形式で実際にタスクをこなすような内容を想像していた。そのため、実際には概念を頭で理解するところまでで、手を動かして試すところは受講生に委ねられている点は少し意外だった。
もちろん、自分でClaude Codeを使って試せばよい話ではある。ただ、「実際に手を動かしながら新しい機能を覚えたい」という人にとっては、少し物足りなく感じるかもしれない。
逆に言えば、講座で得た知識を自分の開発環境に持ち帰って試すことが前提になっているともいえる。講座を「実践の場」というより、「何ができるのかを知るための体系的な入門」と捉えると、ちょうどよいのかもしれない。
コスパは最強
講座はあくまで理論的な部分の説明が中心で、それぞれの講座も決して長くはない。そのため、市販されている専門書などと比べれば、情報量や網羅性という点では当然かなわない。
それでも、Claude Codeに関する体系化された知識を無料で、好きなタイミングで学べるというのはかなり大きなメリットだと思う。
特にClaude Codeのように機能追加やアップデートが頻繁なサービスの場合、「本を一冊買って腰を据えて学ぶ」というより、まず公式の教材で全体像を把握し、気になった機能を実際に使ってみる、という学び方との相性がよい。
実際、今回受講したことで「こんな機能があったのか」と知ることができ、その後に自分の開発環境で試してみたいものもいくつか見つかった。
「Claude Codeをもっと使いこなしたいけど、何から勉強すればいいかわからない」という人にとって、最初の一歩としてはかなり優秀な教材だと思う。
まとめ
本稿では、Anthropic Academyで提供されているClaude Code関連講座の概要を紹介し、実際に受講してみた感想をまとめた。
ついでにClaude CoworkやAI Fluencyについての講座も受講してみたが、Claude Code以外の講座もあわせて受けることで、「Claudeをどのような場面で使えるのか」という視野も少し広がったように思う。
いずれも無料で、短時間でサクッと学べるものが多い。Claudeを普段から使っている人はもちろん、「最近Claude Codeが話題だけど、結局何ができるの?」という人にも、ぜひ挑戦してみてほしい。