はじめに
こんにちは,じゃにです.
今回は,2026年6月13日(土),14日(日)の2日間にわたり,HOKUSHU仙台市科学館で開催された第38回知能ロボットコンテストフェスティバル2026についての記事です.
出場したロボットについてや,搭載した基板について紹介します.
※この記事はJLCPCBの提供でお送りします.
WARNING
記事内の回路構成や、コードを用いて発生した損害について、筆者は一切の責任を負いません.
知能ロボコンについて
知能ロボコンは毎年6月に仙台で開催されているロボコンです.今年で38回目の開催で歴史のある大会です.
異なる種類のワークを扱う,チャレンジャーズコースとマスターズコースの2種類のコースがあります.
チャレンジャーズコースでは3色のスポンジボールとテニスボールを,マスターズコースではそれらに加えて缶やペットボトルなどを扱います.
今回はチャレンジャーズコースへ出場しました.
↓知能ロボコン公式サイト
ルール(チャレンジャーズコース)

これがフィールドの様子です.
スタートゾーンを除くと1800mm×1800mmほどのフィールドです.
基本的な競技の流れとしては,画像右側にランダムに散りばめられた3色×各5個の「ボール」を回収して,左側の色ごとのゴールに色を合わせて入れます.
また,3色のボール以外に競技開始時に渡され,競技者が自由に扱うことができる「自由ボール」というものもあります.自由ボールはどの色のゴールに入れてもよいです.
「ボール」を正しい色のゴールに入れると3点,間違った色のゴールに入れると1点.
「自由ボール」はどの色のゴールに入れても5点です.
競技としての満点は「ボール」の3×15で45点と,「自由ボール」の5点で50点です.
大会は,「一次予選」→「二次予選」→「決勝」という流れで進みます.
一次予選後には敗者復活戦も行われます.
二次予選と決勝では,競技点に加えて審査点があります.
審査点は,「パフォーマンス性」「チャレンジ性」「芸術性」「スピード感」の観点で評価され,それぞれ20点,10点,10点,10点の割合です.
結果
結果は知能ロボコン公式ページで見ることができます.
一次予選
競技点41点,チャレンジャーズコース3位
二次予選
競技点20点,審査点37点,チャレンジャーズコース11位
結果としては二次予選敗退でした.
一次予選を3位で通過して決勝まで行けると思ってましたが,移動中の停止位置が本来の停止位置とずれたことによって,その後の移動経路でフィールド中央の島に引っかかり,競技を続行できなくなり競技を終了しました.
出場ロボット
競技の動作はこちらをご覧ください.
このロボットのコンセプトは「やぶさめ射出」です.
より早く満点を達成するためには,ボール回収・移動と同時に得点を行えることが必要と考え,移動しながら色ごとに射出方向を変えてゴールを狙います.
回収機構
スクリューコンベヤのような機構で巻き取りによる回収と横方向の機体内輸送を同時に行っています.
射出機構
M2006を用いたローラ機構でボールを射出します.
装填時の持ち上げ・砲塔Yaw角には,FEETECH STS3125を使用しています.
移動,自己位置推定
移動用の足回りはDAMIAO DM2325を用いた3輪オムニホイールで,オムニホイールは既製品の樽を流用したΦ70mmのものを自作しました.



DM2325のギヤヘッド部を改造し,インホイールにしています.モータマウントとギヤボックスを兼ねる構造になっており,取付,取り外しを簡単に行うことができます.
DM2325についての紹介はこちら
(余談ですが,DM2325って検索するとこの記事が一番上に出てくる)
自己位置は,1軸測距センサを2つとIMUを用いています.
スタートゾーンから出発する方向の測距には,キーエンスのLR-TB2000を使用しています.
(部活の先輩の私物(!?)を借りました.ありがとうございます)
それと直交する方向の測距には,VL53L1Xを使用しました.
IMUはDAMIAOのCANで吐いてくれるものを使用しました.研究室の先輩のこの記事で紹介されています.
同じ先輩のこのライブラリを使用しています.
今回のロボットの移動では旋回動作をしないため,IMUは直進の維持に使用しています.
2つの測距センサによって割り出した自身の位置と,ゴールの位置をもとに射出時のYaw角を決定します.
射出機構の装填エレベータ(そう呼んでる)に入る手前にあるカラーセンサで色を読み取ります.色の判別から射出するまでにタイムラグがあるので,射出時のYaw角は移動方向に合わせてオフセットをしています.
JLCPCBについて
JLCPCBは,香港に本社がある基板製造の会社です.
すでに多くの人が知っているかもしれませんが,100mm×100mm以下の2層基板であれば,2ドルで製造していただけるなどとても安く高品質な基板を手に入れることができます.
基板以外にも,JLC3DP,JLCCNC(CNC加工、板金加工)などの機械加工サービスも提供されています.
私も高専時代から基板を何度も発注してきましたが,大学4年生になってから初めてPCBAを発注しました.
基板が届いてから,チップ部品を実装していき自分で基板を完成させる過程も楽しいですが,届いてから基板がすぐ使える状態だとかなり楽で,すぐに基板の試験に入ることができ,最近はかなりお世話になってます.(記事にしてない基板でもPCBAを利用しています)
↓初めてPCBAを発注した時の記事
↓PCBAで使用する部品はこのページから探しています
知能ロボコン出場機体で使用するために発注した基板
①メイン基板
Raspberry Pi Pico 2Wを搭載した,今回のロボットのメイン基板です.
以前発注したこの記事の基板の修正版です.
前回は,GNDベタの未接続だったり,ディスプレイのSPIの接続ミスなどがありうまく動作しませんでしたが,今回はそれらの問題を修正したことでちゃんと動作しました.
回路図とか機能は前回と大きく変わってないです.
【基板図】
前回はGNDベタをしただけで,GNDビアを忘れて独立したGNDベタが発生してしましまいましたが,今回は念入りにチェックして発注したことで,ミスなく動く基板をつくれました.
実験動画からのキャプチャなので微妙な画角ですが,このようにセンサの情報や通信している基板からハートビートが来ているかとかの確認用としてディスプレイを使用していました.

②I2C to CAN基板
I2Cでデータを吐く測距センサ VL53L1Xをメイン基板でCANで読みたかったので,その変換基板です.
【回路図】
アリエクでたくさん買ってたので,RP2040-Zeroを使用しています.
単純に,マイコンでI2Cを読み取って,それをCANに変換するだけの動作です.
複数個使用する可能性を考えて,タクトスイッチの押し回数で,C610みたいにCANのIDを変更できるようにしています.
センサが3.3Vでも5Vでも使えるように,ジャンパで電圧を選択できるようになっています.
また,SCL,SDAをプルアップするかもジャンパで選択します.
LEDが4つついているのは,たくさんついてた方がいいかなって思ったからです.
【基板図】
ミス
RP2040-Zeroが手元にあったのに,XIAOシリーズみたいに裏面が平だと勘違いしてたので以下のような実装をする羽目になりました.

まとめ
今回もきれいに基板を製造していただき,部品の実装ミスなどもなく素晴らしいサービスでした.
知能ロボコン2026では悔しい結果に終わったため,やさロボ・知能ロボコン2027でリベンジすべく準備中です.
回路,機体ともに大幅アップデート予定なのでご期待ください!
おまけ
今回の知能ロボコンでは,たくぽんさん@takupon009とずしさん@zc_ozzにいろいろお話を聞かせていただき,次回作のロボットに向けてたくさん刺激をいただきました!
憧れのロボットと並べて写真を撮っていただいてうれしかったです.
(撮っていただいた画像の画質が良く,QiitaにアップロードできなかったのでTwitter経由で)









