これは、すちゃらか大学生が2留したのちに特段のこだわりなく入社させてもらったSIerの会社で、駆け出しSEとしてすちゃらかな仕事の仕方しかしていなかったとある人物が、とある出来事でプログラミングという世界の面白さに目覚めた、というお話です。
まあ、自分語りですね。
目覚める前夜・就職活動
正直、格別IT業界に興味があったわけではありません。
IT業界どころか仕事を持つということを真剣に考えたことすらありませんでした。
高校で大好きだった数学は、大学では外国語よりも訳の分からないものに変化してしまっていました。
ゲームは好きだったけど、それで身を立てようとか、そういう意欲を持つには至りませんでした。
幸い、就職しようという意思はあったので、IT関係で何社か受けて内定をいただいた今の会社に入社することになりました。
今にして思えば受けた会社は全てSIerでしたね。
駆け出しSEの苦悩
入ってわかったことでしたが、SIerは(ご存知のように)全く華やかさがありません。
ITってなんだか派手なイメージがあるかもしれませんが、ITに限らず多くの仕事がそうであるように、派手な面はごく僅か。
仕事の9割は地味な積み上げ。中でもSIerは派手な面が少ない業態でしょう。
こんな中、ちょっと裏切られたな、と思いつつ元来深く考えない性分の私は、それなりに毎日の業務をこなして行きました。
そうそう、最初に配属されたのがホスト系の案件で、ひっじょーにがっかりしたことを覚えています。
(申し訳ない告白ですが、もう20年以上前のことなので時効でしょう・・・)
CUIオンリーな画面を眺め続けるのは、ゲーム好きだった私には信じらない世界でした。
この頃に上司に言われた一言が忘れられませんね。
「お前の作ったプログラムはバグだらけやな!」
きっと本当にバグだらけだったのでしょう。
Visual Basicとの出会い
そんな中、ついに自分でパソコンを買い、Visual Basicで遊び始めます。
ゲームを作りたい一心で、3Dプログラミングなど写経しまくりました。
ですが、この時点ではまだプログラミング自体にハマっていたわけではありません。
運命を変えた気付き
さて時は2005年ごろだと思います。
軽い気持ちで受けたJavaの社内研修が私の運命を変えることになります。
この頃はServlet&JSPが流行っていて、その前段としてJava言語そのものの研修があったわけです。
淡々と過ぎていく文法とサンプルの解説。
COBOLとVisual Basicしか知らなかった私にはそれなりにクールに見えていたのですが、そのうち講師の先輩社員がぽろっと次のようなことを仰いました。
「配列の添字は0から始まります・・・というか誰かがそう設計しました」
設計!
そうか、プログラミング言語も誰かが作ったものなんだ!
・・・これに気付いたことが私のプログラミング人生の始まりでした。
次の出会い「Java 謎+落とし穴」
ゲームと同じく、プログラミング言語も誰がか作ったもの。
このことがなぜか、当時の私にものすごく鋭く刺さったのでした。
そんな時、とある書籍に出会います。これが決定的だった。
Java 謎+落とし穴という書籍です。
著者の前橋和弥さんは、Javaがかなりお嫌いのようなのですが、それでいてJavaの言語設計がなぜそうなっているのか、理由や経緯を想像しながら懇切丁寧に解説してくれています。
これがもう、とてつもなく楽しかった。
前橋さんの語り口が面白いというのもあったけど、考察の深さや低次元の動作を想像することの大切さや面白さ、そういうことが詰まっていて、もう擦り切れるほど読み込みました。
この本に学んだことは
- 「なんでこんなアホな設計になってるん?!」という何かに出会った時に理由や経緯を考えて納得する
という高度な遊びだったのだな、と今では思います。
共感
大東京ギガボックスという漫画に、ゲームは誰かが作ったものと気付いてゲームクリエイターを目指す、という下りがあります。
私が最初に気付きを得てから10年後くらいにこのシーンを読んだのですが、共感が半端なかった。
まあ、私はプログラミング言語を作ろう、という方向には(今のところ)行っていませんが、作り手を意識したことでその世界にハマる、というのが、理屈でなく身体感覚で理解できて、凄くエモかったんです。
最後に
Javaの研修の時に深淵な世界に気付かせてくれた先輩社員には今でも深く感謝しています。
(直接伝えたことはない気がしますが・・・)
その後、私はHaskellというプログラミング言語と運命の出会いを果たしますが、これはまた別の機会でお話ししたいと思います。
自分語りはみっともないと思いつつ、このような話がもしかしたら若い誰かに刺さることもあるかもしれないな、と思いつつ、今回の話を締めたいと思います。
最後までお付き合い誠にありがとうございました!
