はじめに
こんにちは、mori (@morimori) です。
ずっとやってみたかった IoT。普段 AWS は触っているものの、デバイス側はさっぱりで、気になりつつもなかなか一歩を踏み出せずにいました。
そんな中、先日 JAWS-UG IoT専門支部 のハンズオンにお邪魔して、初めて Raspberry Pi を触ってきました。
- JAWS-UG IoT専門支部「IoT Core ハンズオン 第1回 (全3回)」(2026/05/21)
これがとても楽しくて、「自分でもやってみよう」と早速買いに行きました。とはいえ何が必要かよくわかっていないので、まずは一式そろったスターターキットを購入。
…が、買ったはいいものの、なかなか起動できずに放置していました。そんな折、今週その 第2回 が開催されるとのこと。参加前に動かしておこうと、重い腰を上げました。きっかけって大事ですね。
- JAWS-UG IoT専門支部「IoT Core ハンズオン 第2回 (全3回)」(2026/07/14)
というわけで本記事では、初めての Raspberry Pi 5 で OS を入れ、ネットワークにつなぎ、手元の PC から SSH でログインするところまでをやっていきます。今回は PC だけで初期設定を済ませる 「ヘッドレスセットアップ」 で進めます。
用意したもの
まずは一式そろえます。ラズパイ5 は電源まわりに少しクセがあるので、そこだけ注意です。
| もの | メモ |
|---|---|
| Raspberry Pi 5 本体 | 今回は 4GB モデル |
| microSD カード | 32GB・A2 対応(キット付属) |
| USB-C 電源 | キット付属。一般には公式 27W(5V/5A)推奨(後述) |
| 公式ケース(ファン内蔵) | ラズパイ5 は発熱するので冷却推奨 |
| microSD カードリーダー | PC に書き込む用 |
| PC(Windows / Mac) | Raspberry Pi Imager を動かす |
スターターキットには HDMI ケーブルも入っていましたが、今回はヘッドレスなので使いません。
電源について。ラズパイ5 は起動時に 5V/5A を要求します。キット付属の電源はラズパイ5 対応なので安心ですが、別途用意するなら公式の 27W USB-C 電源が無難です。
OS を書き込む
スターターキットの microSD には、最初から起動できる状態で OS が書き込まれていました。キーボードがなかったので、今回はヘッドレスを採用しています。
1. Raspberry Pi Imager を入れる
公式の書き込みツール Raspberry Pi Imager を使います。
ダウンロードして PC にインストールし、microSD カードをカードリーダー経由で PC に挿します。
2. デバイス・OS・ストレージを選ぶ
Raspberry Pi Imager を起動すると、3 つのボタンが出ます。
-
デバイスを選択:
Raspberry Pi 5 -
OS を選択:
Raspberry Pi OS (64-bit)(推奨版) - ストレージを選択: 挿した microSD カード
⚠️ ストレージの選択を間違えると、外付け HDD など別のドライブを丸ごと消してしまいます。容量と名前をよく確認してください。
3. 「OS のカスタマイズ」で SSH と Wi-Fi を仕込む
ここがヘッドレスセットアップの肝です。書き込み前に設定を仕込んでおけば、起動しただけで Wi-Fi につながり、SSH も有効になります。
「次へ」を押すと 「OS のカスタマイズを使いますか?」 と聞かれるので、「設定を編集する」 を選びます。設定は項目ごとにサイドメニューで分かれています(今回の Imager は v2.0.10)。上から順に設定していきます。
-
Hostname:
mori-pi(好きな名前でOK。SSH でこの名前を使う) -
Localisation: タイムゾーン
Asia/Tokyo、キーボードjp -
User: 任意のユーザー名・パスワード(今回は
morimori) -
Wi-Fi: 接続したい SSID とパスワード、
Wi-Fi countryはJP - Remote access: SSH を有効化(パスワード認証でOK。公開鍵を使いたい人は「公開鍵認証のみ許可」でも可)
4. 書き込む
設定を保存したら 「はい」→「続ける」 で書き込みが始まります。書き込み+検証で数分かかるので待ちます。完了したら microSD を PC から抜きます。
組み立てて起動する
1. microSD を挿して配線
- 書き込んだ microSD をラズパイ5 の裏側のスロットに挿す
- (ケース・クーラーを使う場合はここで組み立て)
- 最後に電源を挿す
2. 電源を挿す
電源を挿すと自動で起動します。私の場合も、挿しただけであっさり起動しました。
起動すると LED が点灯します。初回起動は設定の展開などでしばらく(1〜2分)かかるので、慌てず待ちます。この間にラズパイは仕込んでおいた Wi-Fi に自動接続します。
なお Raspberry Pi 5 からは電源ボタンが付きました。挿しても起動しないときや、電源を抜かずに再起動・シャットダウンしたいときは、このボタンが使えます。
SSH でつなぐ
いよいよ本題。手元の PC から SSH でログインします。PC とラズパイを同じ Wi-Fi ネットワークにつないでおいてください。Windows なら PowerShell の ssh コマンド、または Tera Term などのターミナルソフトが使えます(今回は Tera Term で接続しました)。
Imager でホスト名を mori-pi、ユーザー名を morimori にした場合、次のコマンドでつながります(.local は mDNS による名前解決)。
ssh morimori@mori-pi.local
初回は以下のようなフィンガープリント確認が出ます。yes と入力します。
The authenticity of host 'mori-pi.local (...)' can't be established.
ED25519 key fingerprint is SHA256:...
Are you sure you want to continue connecting (yes/no/[fingerprint])? yes
設定したパスワードを入力して、プロンプトが morimori@mori-pi:~ $ に変われば接続成功です。
.local でつながらないときは
mori-pi.local で名前解決できない環境もあります(mDNS 無効など)。その場合は IP アドレスを直接指定します。
- ルーターの管理画面で DHCP のクライアント一覧から
mori-piの IP を探す - わかった IP(例:
192.168.0.107)で接続する
ssh morimori@192.168.0.107
つながったら最初にやること
無事ログインできたら、パッケージを最新化しておきます。
sudo apt update && sudo apt full-upgrade -y
ついでに、いまの状態を確認してみましょう。IP アドレス・カーネル/アーキテクチャ・CPU 温度あたりを見てみます。
morimori@mori-pi:~ $ hostname -I
192.168.0.107 2400:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx
morimori@mori-pi:~ $ uname -a
Linux mori-pi 6.18.34+rpt-rpi-2712 #1 SMP PREEMPT Debian 1:6.18.34-1+rpt1 (2026-06-09) aarch64 GNU/Linux
morimori@mori-pi:~ $ vcgencmd measure_temp
temp=47.2'C
hostname -I の 1 つ目が LAN 内の IPv4(SSH で使ったアドレス)、2 つ目はグローバル IPv6 です(ここでは伏せています)。uname -a の aarch64 から、64bit 版の Raspberry Pi OS(Debian ベース)が動いているとわかります。
vcgencmd measure_temp はラズパイ独自コマンドで、CPU 温度を返します。47℃前後と、ファン内蔵ケースのおかげでアイドル時は十分に低く安定しています。この温度が返ってくると「あ、これラズパイなんだな」と実感がわきますね。
まとめ
- Raspberry Pi 5 を買って、OS 書き込み → ネットワーク接続 → SSH ログインまでをやりました
- Raspberry Pi Imager の「OS のカスタマイズ」で Wi-Fi と SSH を先に仕込めば、モニターもキーボードも不要なヘッドレスセットアップが可能
- 電源は 公式 27W(5V/5A) が無難(スターターキット付属の電源でもOK)
- SSH は
ssh ユーザー名@ホスト名.local。ダメなら IP 直指定
はじめてのラズパイ、思っていたよりずっとスムーズにネットワークまでたどり着けました。ここまで来れば、あとは普通の Linux サーバと同じように遊べます。
久しぶりに物理のデバイスを触って、正直テンション高めでした。新しいこと・やったことのないことに挑戦するのは、やっぱり刺激的で楽しいですね。前回のハンズオンでやった AWS IoT Core への連携を自分でも組んでみたいし、センサーをつないだり、カメラを扱ったりもしてみたい。やりたいことがどんどん出てきます。
同じく「ラズパイ気になってるけど手を出せていない」という方の背中を押せたら幸いです。まずは一台、触ってみるのがおすすめです。


