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GitHub Copilotプランと機能の出題傾向を深堀します。
ドメイン2:GitHub Copilotのプランと機能
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Copilotプランの比較(Individual/Business/Enterprise)
- 個人向けプラン(Free/Pro/Pro+):個人アカウントに紐づくライセンスで、無制限のコード補完やCopilot Chatの利用が可能(Pro+ではより高度なモデルと大量のプレミアムリクエスト枠が付帯)。組織向け機能(監査ログやポリシー管理など)は含まれない。
- Businessプラン:GitHub Free/TeamやEnterprise Cloud組織向けのライセンス(1ユーザーあたり月額$19)。コーディング・エージェントを含み、組織単位で中央管理やCopilotポリシー管理が可能。組織所有者は各組織メンバーにCopilotの利用権を付与できる。監査ログ(組織内でのCopilot操作を記録し、誰が何を実施したか確認)やコンテンツ除外(特定ファイルのCopilot利用除外)も利用できる。
- Enterpriseプラン:GitHub Enterprise Cloud向けの最上位プラン(1ユーザー月額$39)。Businessプランの全機能に加え、プルリクエストの要約生成やCopilot ChatのGitHub.com上での利用などエンタープライズ機能を提供。また、ナレッジベース(組織内ドキュメントをまとめてCopilot Chatのコンテキストとする機能)やカスタムAIモデル(GeminiやClaudeなどの利用)をサポートする。例えば、Enterpriseではコードレビュー用のコーディングガイドラインを設定できるのはEnterpriseプランのみである。
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Copilot Individualの特徴
- 個人ユーザー向けのシートライセンスで、組織管理機能はない。課金は個人クレジットカードで行い、支払い・請求先は個人アカウント単位。IP補償や厳重なセキュリティ制御はBusiness/Enterpriseほど強化されていない。主にコード補完(リアルタイム補完)やIDE内の単体Chat(無制限利用はPro+のみ)といった開発支援機能を利用する。
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Copilot Businessの主な機能
- 組織管理とポリシー:組織単位でのライセンス管理が可能。組織所有者はメンバーへの利用許可/取り消しを設定でき、組織横断的なCopilotポリシー(例えばCopilotの許可/禁止設定)を管理できる。
- 監査ログ:組織レベルでCopilot操作の監査ログを確認でき、どのユーザーがどのCopilot機能を利用したか把握できる。監査ログ内で特定イベント(設定変更、ライセンス付与など)を検索して確認することも可能である。
- コンテンツ除外:特定ファイル・パスをCopilotの検索対象外に設定できる。これにより、秘密情報や大きなバイナリなど、Copilotに利用させたくないコードを除外できる(除外されたファイルでは補完候補が出なくなる)。
- REST API管理:GitHubのAPIを介してCopilot Businessのサブスクリプション管理(ユーザーへのライセンス割当や使用状況取得など)を自動化できる。
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Copilot Chatの機能
- チャットインターフェイス:IDE上で利用できる自然言語チャット(Visual Studio Code、Visual Studio、JetBrains、Eclipse、Xcode、Windows Terminalなどに対応)。コードに関する質問への回答や説明、コード生成・改善提案などが可能。GitHub.comやモバイル上でも同様のChatが利用できる。
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スラッシュコマンド:共通タスク向けに「/テスト生成」「/説明」「/修正」などのショートカットコマンドを使用できる。例えば
/tests
では開いているコードファイルの単体テストを自動生成し、既存のテストがあればその文脈を参照してテストコードを生成する。/explain
ではアクティブなコードの説明を生成する。これらを使うことで複雑なプロンプトなしに効率的にCopilot Chatを誘導できる。 - 提案内容と操作:コード補完と同様、Copilot Chatもリポジトリやファイルのコンテキストを元に回答する。スレッド会話形式で質問・回答を進められるほか、会話内からスマートアクション(特定のタスク実行)やサイドコマンドでコード編集を依頼することができる。
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性能向上方法:質問はコード関連の内容に限定し、必要な文脈(
#file
や@issue
などのチャット変数・メンション)を含めることで精度を高める。Copilot Chatを補助ツールとし、必ず人間が出力結果を確認・修正することが推奨されている。 - 制限事項:生成される応答は常に正確・完全とは限らない。特に学習データが少ない言語や高度な設計問題では誤った提案をする可能性がある。トレーニングデータ由来のバイアスが入りうるため、生成コードは必ずレビューし、セキュアコーディングの観点から検証する必要がある。
- フィードバック機能:各回答に対して「いいね/よくないね」を送信でき、改善要望をGitHubにフィードバックできる。
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Copilot Enterpriseの主な機能
- GitHub上でのChat活用:Enterpriseプランでは、GitHubのWeb UI上でもCopilot Chatが利用可能。プルリクエストやIssueを開いたまま、右サイドバーでChatを起動してディスカッション形式で相談できる。(※参考:GitHub Docsに詳述)
- プルリクエスト要約:AIによるプルリクエストのサマリー生成機能を備える。差分内容や影響ファイルを自動でまとめ、レビュー担当者が注目すべきポイントを提示する。
- ナレッジベース:組織内のMarkdownドキュメント(複数リポジトリ横断可)を集約し、Copilot Chatの応答時にコンテキストとして利用できる機能。これにより自社のコード規約・設計方針・FAQなどを参照させて、質の高い回答を得られる。ナレッジベースにはコードスニペットやベストプラクティス、デザインパターンといった知見を格納でき、これらを使ってコード完成やレビューの品質向上が期待できる。
- サポート技術情報:エンタープライズ専用のドキュメント集として「Copilotサポート技術情報」が利用可能。質問時にこれを指定すると、その情報を参考にChatが回答する。
- カスタムモデル:Enterpriseでは高性能な大規模モデル(GPT-4系列、Gemini、Anthropic等)を含めた全モデルが利用可能。特に複雑な課題では高度なモデルを指定できる。
- 全機能利用:Businessプランの機能に加えて、コードレビュー用コーディングガイドライン設定(Enterprise限定)や組織横断のポリシー設定が可能。
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コマンドラインでのCopilot
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導入要件:GitHub CLI (
gh
) をインストールし、gh copilot
拡張(Copilot in the CLI)をインストールする必要がある。組織・エンタープライズでCopilot in CLIが無効化されていないことも確認する。 -
コマンド例:
gh copilot explain "<コマンド>"
で指定したコマンドの解説を取得できる。たとえばgh copilot explain "sudo apt-get"
はapt-get
の動作を説明してくれる。gh copilot suggest "<タスク>"
では、指定タスクを実現するためのシェルコマンドを提案してくれる(例:gh copilot suggest "Undo the last commit"
)。提案されたコマンドはクリップボードにコピーされ、必要に応じて実行できる。 -
実行設定:自動実行させる場合は
gh alias set ghcs copilot
などでghcs
というエイリアスを作成し、gh copilot suggest
に--exec
オプションを付けると、提案されたコマンドを直接実行させることもできる。 - フィードバック:CLIでも提案に対して評価(⭐/👎)が可能で、品質向上に貢献できる。
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導入要件:GitHub CLI (
以上のように、模擬試験では各プランごとの料金・機能差異や、IDE内でのCopilot(コード補完)とCopilot Chat(会話型インターフェイス)の違い、Business/Enterpriseでの監査ログ・ナレッジベースなど固有機能、コマンドラインでの操作方法、ならびにChat機能のベストプラクティス・制限事項などについて具体的に問われている。