はじめに
この記事は株式会社ナレッジコミュニケーションが運営する クラウドAI by ナレコム Advent Calendar 2021 の11日目にあたる記事になります。
今回は1年前に少し触って記事を書いたAmazonTranscribeというサービスの新機能について確認してみたいと思います。
過去の記事はこちらです。
Real-time transcription
こちらは以前から大きく変わった箇所があります。
以下の画像にある自動言語認識別機能です。
この機能は最短で音声データの最初の3秒でどの言語が使われているかを把握しその言語で文字起こしを始めてくれるというものです。
まだすべての言語対応しているわけではないのですがこちらのドキュメントでサポートされる言語にストリーミングの記載がある言語が対応しているようです。
こちらの自動言語認識別機能はすべてのリージョンで使用できるわけではなく現在は以下のリージョンであれば使用できるようです(2021/12/10現在)
・米国東部(オハイオ)
・米国東部(北バージニア)
・米国西部(オレゴン)
・アジア太平洋(ソウル)
・アジア太平洋(シドニー)
・アジア太平洋(東京)
・カナダ(中央)
・ヨーロッパ(フランクフルト)
・ヨーロッパ(アイルランド)
・ヨーロッパ(ロンドン)
・南アメリカ(サンパウロ)
Amazon Transcribe Call Analytics
こちらはコールセンターや電話応対の多い部署での使用に役立つ機能となっています。
主な機能として
■21言語でタイムスタンプ付き音声案内通話文字起こし
■問題の検出。話者の交代時に、顧客が電話をかけている理由を表す最短の単語列を拾い出します。設定やトレーニングなしでそのまま使用できます
■会話特性に基づく通話の分類:
・特定の語句の照合
・非通話時間の検出
・中断の検出
・顧客とエージェントのセンチメントを分析
■通話特性:
・顧客やエージェントの話す速さと声の大きさ
・非通話時間の検出
・中断の検出
■文字起こししたテキストに対応する音声ファイルから機密データを削除。
といった機能があります
顧客との会話の際に顧客が何を必要としているかを通話の文字起こしの中から自動で検出することがで検出された顧客の問題は文字起こし上で太字で強調されわかりやすく表示されます。
この機能は対応者にとってもありがたい機能ですがもし顧客が応対者以外の対応を求めた際にも有用となります。
対応を引き継ぐことになった人が顧客の問題に対してどういったアプローチを行っていたのかということがわかるので別のアプローチから顧客の問題を解決するための指標になるためです。
会話が終わった後には会話全体の1/4ごとに顧客と対応者のセンチメントがどういったように移行したかということがわかるようにもなっています。
顧客のセンチメントが会話のどのあたりから肯定的に変わっていたのかということが分かれば別の顧客対応時に参考にすることが可能です。
文字起こししたテキストをWordに変換することのできるツールもありそのツールを使用することでさらに全体の会話の中で顧客と対応者、誰も喋っていない時間がそれぞれ何%ほどあったのかということも分かります。
現在この機能は以下のリージョンで利用可能です。(2021/12/10現在)
・米国西部 (オレゴン)
・米国東部 (バージニア北部)、
・カナダ (中部)、
・欧州 (ロンドン)
・欧州 (フランクフルト) 、
・アジアパシフィック (ムンバイ)
・アジアパシフィック (シンガポール)
・アジアパシフィック (ソウル)
・アジアパシフィック (シドニー)
・アジアパシフィック (東京)。
#まとめ
今回は前回記事を書いてからAmazonTranscribeにどういった機能の追加が行われたのかということを調べてみました。
大きく2つの機能だけ記載しましたがこの2つの機能だけでもかなり大きなアップデートが行われていると感じました。
実際に試せていないので気になっているのですが自動言語認識別機能を使用した際に複数の言語が混じっていた際は主要言語以外はどういった扱いになるのかということについても調べていきたいと思います。
###参考記事
https://aws.amazon.com/jp/transcribe/
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/extract-insights-from-customer-conversations-with-amazon-transcribe-call-analytics/
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2021/11/amazon-transcribe-language-identification-streaming-transcription/