この記事は仮面ライダービルドの数式の第28話です。
1+2+4+7+14=28
28は完全数という意味です。
完全数とは、自身未満の約数の和が自身と等しい値になる数です。
たとえば、28の自身未満の約数は1,2,4,7,14ですから、それらを足すと28になります。
完全数は無限にあることがわかっていて、以下の形で計算できます。
2^{n-1} (2^n-1)\ 但し、2^n-1は素数
約数の和を求めるには、その数を素因数分解できれば簡単な式で求めることができます。
x=A^a B^b C^c \\
S(x)=\frac{A^{a+1}-1}{A-1} \frac{B^{b+1}-1}{B-1} \frac{C^{c+1}-1}{C-1}
先程の完全数の式をこの式に当てはめるとこうなります。
S(2^{n-1} (2^n-1))=\frac{2^n-1}{2-1} \frac{(2^n-1)^2-1}{(2^n -1)-1}\\
=\frac{(2^n-1) (2^{2n}-2\cdot 2^n+1-1)}{2^n-2}\\
=\frac{(2^n-1) 2^n (2^n-2)}{2^n-2}=2^n(2^n-1)=2\cdot 2^{n-1} (2^n-1)
この約数の和は自分自身も含むので、元の値の2倍になっていれば完全数になります。
$2^n-1$が素数でないと約数の和の式も変わってしまい、完全数にはなりません。
なお、偶数の完全数は先程の式で網羅できますが、奇数の完全数に関しては未解決です。
現在は300桁以下の数の中にはない、少なくとも9個以上の素因数を含む、
みたいな条件は見つかっているので、あるとしたら相当大きい数になるでしょう。