はじめに
Obsidian で複数の案件や作業を並行して進めていると、こんなことはありませんか?
- 気づけば大量のタブが開いている
- 案件A の作業中に、案件B のノートが目に入って気が散る
- 必要なノートを、タブの中から探すだけで一苦労
こうした悩みは、Obsidian に最初から入っているコアプラグインの「ワークスペース」で解決できます。
開いているノートやペインの並べ方を保存しておき、作業に合わせてすぐに呼び出せるプラグインです。
Obsidian の話題になると、「このコミュニティプラグインが便利」という話をよく見かけます。
かくいう僕も、自分の保管庫にはコミュニティプラグインを 38 個入れているほどのコミュニティプラグイン好きです。
それでも、コアプラグインにも知っていると便利なものが意外とあります。ワークスペースもその1つです。
僕は案件や作業ごとに開いておきたいノートが変わるので、それぞれ専用のワークスペースを作って整理しています。
切り替えるたびにノートを開き直したり並べ直したりする手間がなくなり、すぐに作業に入れるようになりました。
コミュニティプラグインを探す前に、まずはコアプラグインを見直してみませんか、というのがこの記事で伝えたいことです。
対象読者
- Obsidian を日常的に使っている人
- 作業のたびにノートを開き直したり、ペインを並べ直したりしている人
- コミュニティプラグインは使っているけれど、コアプラグインはあまり見たことがない人
本題
ワークスペースとは
ワークスペースは、Obsidian の画面の状態に名前を付けて保存し、あとから呼び出せるコアプラグインです。
保存されるのは、たとえば次のような内容です。
- 開いているノート(タブ)
- ペインの分割のしかた(左右・上下にどう並べているか)
- 左右のサイドバーの開閉と、そこに表示しているビュー(ファイル一覧、アウトライン、バックリンクなど)
Obsidian は、もともと前回終了したときの画面を復元してくれます。
ただ、覚えておけるのは「直前の1つ」だけです。
ワークスペースを使うと、「案件A用」「調べもの用」のように複数の画面構成を名前付きで持っておき、切り替えることができます。
ワークスペースはノートの中身には影響しません。保存されるのはあくまで「どのノートをどう並べているか」という画面の状態です。
そのため、ワークスペースを作り直したり削除したりしても、ノートが消えることはありません。気軽に試してみてください。
※画面は Obsidian 1.14.4 のものです。画面に写っているノートは、この記事のために用意した架空のサンプルです
プラグインを有効にする
ワークスペースはコアプラグインなので、インストールは不要です。設定から有効にするだけで使えます。
- 設定を開き、左のメニューから「コアプラグイン」を選ぶ
- 一覧の中から「ワークスペース」を探し、右のトグルをオンにする
ワークスペースを保存する・読み込む
ワークスペースの操作は、コマンドパレットやホットキーから行います。
僕はホットキーだけで操作しているので、ここでもその流れで紹介します(ホットキーの設定方法は後述します)。
保存する
- 保存したいレイアウトにノートやペインを並べる
- 「ワークスペースレイアウトを管理」を実行する
- 上の入力欄にワークスペース名を入力し、「保存」を押す
管理画面には保存済みのワークスペースが一覧で表示され、今使っているものには「有効」と表示されます。
不要になったワークスペースは、右側の「×」で削除できます。
読み込む(切り替える)
- 「保存して別のワークスペースレイアウトをロード」を実行する(僕はホットキー
Ctrl + Shift + Wに割り当てています) - 一覧から切り替えたいワークスペースを矢印キーで選び、
Enterを押す
ワークスペース名を入力して絞り込むこともできるので、数が増えてもすぐに目的のものを選べます。
キーボードだけで切り替えが完結するのも気持ちいいところです。
使い分けの例
ここでは例として、「Home」「案件A」「調べもの」の3つを紹介します。
Home:まずは基本の画面を1つ作る
何から作ればよいか迷ったら、まずは毎日使う基本の画面を Home のような名前で1つ保存しておくのがおすすめです。
よく見るノートだけを開いたシンプルな画面にしておけば、ほかのワークスペースで作業したあとも、いつでも「いつもの画面」に戻ってこられます。
案件A:タスクと概要を並べて進める
- 中央を左右に分割し、「タスク」と「概要」を並べる(「議事録」はタブで開いておく)
- 左サイドバーにはファイル一覧、右サイドバーにはアウトラインを表示
案件に関係するノートだけを開いておけば、ほかの案件のノートが目に入らず、目の前の作業に集中できます。
調べもの:メモと参考情報を上下に並べる
- 中央を上下に分割し、「調査メモ」と「参考リンク」を並べる
- 左サイドバーは閉じて、本文を広く表示
- 右サイドバーにはバックリンクを表示し、関連するノートをたどれるようにする
このように、作業ごとに開くノートだけでなく、ペインの分割やサイドバーの表示まで変えられるのがワークスペースの便利なところです。
ホットキーを設定する
ワークスペースはコマンドから操作できるので、ホットキーを割り当てておくと切り替えがぐっと楽になります。
設定の「ホットキー」を開き、検索欄に workspaces と入力すると、ワークスペース関連のコマンドが表示されます。
おすすめは、次の2つにホットキーを割り当てておくことです。キーの組み合わせはお好みで決めてください(表は僕の設定例です)。
| コマンド | できること | 設定例 |
|---|---|---|
| ワークスペースレイアウトを管理 | ワークスペースの一覧を開き、保存・削除などを行う | Ctrl + Shift + E |
| 保存して別のワークスペースレイアウトをロード | 今のレイアウトを保存してから、別のワークスペースに切り替える | Ctrl + Shift + W |
「ロード」と「保存して別の〜をロード」の違い
似たコマンドに「ワークスペースレイアウトをロード」もありますが、こちらは今開いているレイアウトを保存せずに別のワークスペースへ切り替えます。
そのため、作業中にノートを開いたり並べ替えたりしていても、元のワークスペースに戻ってきたときには前回保存した状態に戻ってしまいます。
「保存して別のワークスペースレイアウトをロード」を使えば、切り替える前に今の状態を保存してくれるので、戻ってきたときに作業の続きからすぐ再開できます。
逆に、「戻ってきたときは毎回、保存しておいた状態から始めたい」という人は「ワークスペースレイアウトをロード」を使うのがよいでしょう。
まとめ
- ワークスペースは、開いているノートやペインの並べ方を名前付きで保存し、あとから呼び出せるコアプラグイン
- 「ワークスペースレイアウトを管理」と「保存して別のワークスペースレイアウトをロード」にホットキーを割り当てておくと、切り替えがぐっと楽になる
- 案件や作業ごとにワークスペースを分けておけば、ノートを開き直したり並べ直したりする手間がなくなる
まずは毎日使う画面を Home として1つ保存するところから始めてみてください。
コミュニティプラグインに目が行きがちですが、コアプラグインにもこうした便利な機能が用意されています。
この機会に、設定の「コアプラグイン」の一覧を一度のぞいてみてはいかがでしょうか。





