はじめに
「削除した共有メールボックスを復元したのに、Exchange管理センターに一覧表示されない」「ユーザー名がいつの間にか変な文字列になっている」――こんなトラブルに遭遇したことはないでしょうか。
実はこれ、特定の方法で共有メールボックスを削除すると発生する既知の挙動です。原因と対処法を整理してみました。詳しい復元手順のスクリーンショットは元記事にまとめています。
元記事: [【Microsoft365参考書】削除した共有メールボックスが復元できない?「ExRemoved」問題の対処法と正しい復元手順]
何が起きているのか:ユーザー名(UPN)の自動書き換え
以下のいずれかの方法で共有メールボックスを削除すると、この現象が起こります。
- Microsoft 365管理センターの「共有メールボックス」項目からの削除
- Exchange管理センター(EAC)からの削除
- PowerShellの
Remove-Mailboxコマンドでの削除
これらの方法で削除した後、「削除済みユーザー」から復元すると、ユーザー名(UPN)が**「ExRemoved...」**から始まる複雑な文字列に自動で書き換えられてしまいます。この状態は実質「サインイン禁止」扱いが継続しているため、Exchange管理センターの一覧上は共有メールボックスとして表示されないという状態になります。復元したはずなのに見当たらない、という混乱の正体はこれです。
復元手順:2ステップで解決する
Step 1: 削除済みユーザーから復元
- Microsoft 365管理センターに管理者アカウントでサインイン
- 「ユーザー」→「削除済みのユーザー」を開く
- 復元したい共有メールボックスにチェックを入れ「ユーザーの復元」をクリック
- パスワード設定はそのままで「復元する」をクリック
ここまではよく知られた通常の復元手順です。問題はこの後です。
Step 2: ユーザー名(UPN)を元に戻す(ここが本質)
- 「ユーザー」→「アクティブなユーザー」を開く
- 復元したアカウント(
ExRemoved...になっているもの)を選択 - 「ユーザー名の管理」をクリック
- ユーザー名を、削除前に使用していた元のメールアドレスに書き換える
- 「変更の保存」をクリック
保存後、数分〜数十分待つと、Exchange管理センターに正常に表示されるようになります。この「UPNを元に戻す」という一手間こそが、このトラブルの解決の鍵です。
未然に防ぐには:削除方法を変えるだけ
今後この問題を避けたいなら、削除の入口を変えるだけで対応できます。
✔ 「アクティブなユーザー」一覧から対象アカウントを選択して削除する
この方法であればユーザー名(UPN)が保持されるため、復元するだけで自動的に元通りの状態に戻ります。同じ「削除」でも、どこから削除操作をするかで挙動が変わるという点は、意外と知られていないポイントだと思います。
おわりに
共有メールボックスの復元で焦ったときは、まず「ユーザー名がExRemovedになっていないか」を確認するのが最初の一手です。今回紹介した内容以外にも、削除済みユーザーのSIDまわりの挙動など関連する仕様は元記事や関連記事で解説していますので、あわせてご覧ください。