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Exchange OnlineのSMTP認証、OAuthに切り替えないとどうなる?基本認証廃止に備えて整理してみた

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Last updated at Posted at 2026-07-08

はじめに

Microsoft 365(Exchange Online)では、SMTP Auth(ユーザー名+パスワードによる基本認証)の廃止が進んでおり、OAuth(先進認証)への切り替えが事実上必須になっています。

「そもそもOAuthって何?」「SMTP Authと何が違うの?」というところを自分なりに整理したので共有します。SMTP送信をOAuth化する具体的な設定手順(アプリ登録〜アクセストークン取得〜XOAUTH2でのSMTP送信まで)は元記事で詳しく解説していますので、実装まで踏み込みたい方はそちらもどうぞ。

元記事: [【Microsoft365参考書】OAuth とは?OAuth と SMTP Auth の違いとは?]

OAuthは「認証」ではなく「認可」の仕組み

まず押さえておきたいのは、OAuthはユーザー本人を確認する**Authentication(認証)ではなく、「このアプリに、この範囲のことを、いつまでやっていいか」を委任するAuthorization(認可)**の仕組みだという点です。

パスワードそのものをアプリに渡すのではなく、Entra ID(旧Azure AD)が発行した有効期限つきのアクセストークンをアプリが使ってAPIやSMTPサーバーにアクセスします。パスワードを預からない分、漏洩時の被害範囲を抑えられる設計になっています。

SMTP Authとの違い

比較するとシンプルです。

項目 SMTP Auth(Basic) OAuth
認証情報 ユーザー名+パスワード 期限付きアクセストークン
MFA対応 基本的に不可 対応可能
権限の粒度 アカウント全権限 スコープ単位(例:メール送信のみ)
Microsoftの方針 廃止方向 標準・推奨

SMTP Authはパスワードさえ割れれば実質フルアクセスされてしまう一方、OAuthは「メール送信だけ」のように必要最小限の権限(スコープ) を渡せて、しかもトークンが短命なので、漏洩時のリスクがかなり違います。パスワードスプレー攻撃などレガシープロトコル特有の攻撃に弱いことが、基本認証廃止の背景にあるようです。

OAuthの2大フロー

用途によって使うフローが変わります。

  • Authorization Code Flow(ユーザーあり): ユーザーがサインイン・同意した上で、そのユーザーの代わりにアプリが動く「委任」型。メールクライアントなど一般的な業務アプリ向け。
  • Client Credentials Flow(ユーザーなし): アプリ自身が管理者から信頼された権限を持つ「アプリ権限」型。ユーザーの同意画面は挟まず、バッチ処理や自動送信サービスなど、サーバー間通信で使われます。

この他に、CLIツールなど入力操作に制約がある環境向けの「デバイス認可付与フロー」もあり、実質は認証コードフローの派生という位置づけです。

SMTP送信をOAuth化する大まかな流れ

詳細手順は元記事に譲りますが、全体像としては次の3ステップです。

  1. Entra管理センターでアプリ登録を行う(このアプリがEntra IDと連携する「名札」を得る)
  2. SMTP.Sendのスコープを付与し、管理者同意(Admin consent)を行う
  3. トークンを取得し、SMTP送信時にXOAUTH2形式(Base64エンコードしたユーザー名+Bearerトークン)で認証する

アプリ登録・スコープ付与・管理者同意という3点セットは、Exchange Online管理者であれば一度は通る作業なので、事前に流れを把握しておくと実装時に迷いにくいと思います。

おわりに

基本認証の廃止スケジュールが進む中で、「なぜOAuthが安全なのか」「SMTP Authと何が違うのか」を理解しておくと、移行対応の説明や設計判断がしやすくなります。Entra管理センターでの具体的な画面操作や、アプリ登録からXOAUTH2での送信までの詳しい手順は元記事にまとめていますので、実装を控えている方はぜひ参考にしてください。

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