はじめに
本記事では、AWSで作成済みのバックアップイメージ(AMI: Amazon Machine Image)を使用して、新しいEC2インスタンスを構築する手順を解説します。
「本番環境の複製(クローン)」や「障害発生時の切り戻し」など、実務で頻繁に利用するオペレーションです。
1. 前提条件
作業を開始する前に、以下の項目を確認してください。
-
AMIのステータス:
利用可能 (Available)であること。 -
ネットワーク構成: 起動先の
VPC、サブネット、セキュリティグループが決まっていること。 -
キーペア: ログインに必要な
.pemまたは.ppkファイルが手元にあること。
2. インスタンス構築ステップ
2.1 AMIの選択
- AWSマネジメントコンソールから EC2ダッシュボード にアクセスします。
- 左メニューの [イメージ] > [AMI] を選択します。
- 復元対象のAMIを選択し、画面右上の [AMIからインスタンスを起動] をクリックします。
2.2 名前とタグの設定
-
名前: 識別しやすい名前を入力します(例:
Web-Server-Restore)。 - 必要に応じて [追加のタグを追加] をクリックし、
Environment: Productionなどの管理用タグを設定します。
2.3 インスタンスタイプとキーペアの選択
-
インスタンスタイプ: ワークロードに応じたスペックを選択します。
- ※元のインスタンスと同じスペックにするのが最も確実です。
-
キーペア: ログインに使用する既存のキーペアを選択します。
:::note warn
キーペアを紛失していると、起動後にSSH/RDP接続ができなくなります。
:::
2.4 ネットワーク設定
- [ネットワーク設定] セクションの [編集] をクリックします。
- VPC / サブネット: 適切な配置先を選択します。
- パブリックIPの自動割り当て: 外部アクセスが必要な場合は「有効」に設定します。
- セキュリティグループ: 「既存のセキュリティグループを選択する」を選び、許可ルール(80, 443, 22など)が適切なものを割り当てます。
2.5 ストレージの設定
- AMI作成時のディスク構成が自動で反映されます。
- ボリュームサイズの拡張や、高性能な
gp3への変更が必要な場合はここで調整します。
2.6 起動の実行
- 設定内容を確認し、[インスタンスを起動] ボタンをクリックします。
3. 起動後の確認項目(チェックリスト)
インスタンスが起動したら、以下の項目を順番に確認しましょう。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| ステータスチェック | インスタンス一覧で「2/2 のチェックに合格しました」と表示されているか。 |
| 接続テスト | SSH (Linux) または RDP (Windows) で正常にログインできるか。 |
| Elastic IP | 固定IPが必要な場合、新しいインスタンスに再割り当てを行っているか。 |
| ミドルウェア | WebサーバーやDBなどのサービスが自動起動しているか。 |
| DNS/ドメイン | Route 53 等でレコードを新しいIPアドレスへ更新したか。 |
4. 注意事項
- データの乖離: AMIは「作成時点」の静止点データです。作成以降に更新されたデータは含まれないため、必要に応じてDBのリストア等を別途検討してください。
- ライセンス: ソフトウェアによってはインスタンスID(UUID)に紐づくライセンスがあるため、再認証が必要になる場合があります。
関連ドキュメント
更新履歴
- 2026-03-31:初版作成(v1.0)