本文執筆からPDF出力までの続きです。
論文投稿する際、しばしば論文本体とは別に提出しなくてはならない文書があります。
カバーレターや、Highlight などです。
これらの文書は多くの場合、論文本体とは別のファイルとして提出するよう求められます。
論文本体以外の書類を、ここでは周辺文書と呼びます1。
Step 9. カバーレターの作成
論文を投稿するときはだいたい、カバーレターを添付することが求められます。
このくらい Word でサクッと作っても良いのですが、せっかくなのでこれも Quarto で作りましょう。
投稿先ジャーナル名の変更漏れなどが減ります。
paper/
にDLしてきた quarto-journal-cl.qmd
が、カバーレターのテンプレートです。
これを編集していきましょう。
ファイル名を変えても構いません。
coverletter.qmd
など、しっくりくるファイル名にしてください。
メタデータを埋める
paper.qmd
のときと同様、---
で囲われた範囲にあるメタデータを埋めていきましょう。
author
ジャーナルとやり取りをする、corresponding author の情報を書いてください。
要するにあなたの名前です。
journal:name
ジャーナル名を記載してください。
投稿先のジャーナルを変えるときも、この部分だけ変えればカバーレター内のジャーナル名をすべて変えてくれるので安心ですね。
opening
出だし、宛名の部分です。
"Dear Editor" とか、"Dear Editor-in-Chief" とか、Editor Board できちんと Editor in Chief の名前を調べて"Dear Professor Daredare," とするものかと思います。
closing
締めくくりの挨拶です。
"Sincerely yours," のままでいいんじゃないかと思います。
title
論文のタイトルをここに書いてください。
paper.qmd
と同じタイトルを書くよう注意してください。
reviewers:recommend
著者から提案するレビュワーをここに書いてください。
reviewers:exclude
レビュワーから除外して欲しい人のリストをここに書いてください。
format
この部分はテンプレートのままにしてください。
文章を執筆する
paper.qmd
で本文を執筆したのと同じように、カバーレターの文章を書いてください。
ただし冒頭、メタデータの下には、
```{r}
attach(rmarkdown::metadata)
```
と書いてください。
テンプレートのままです。
書き出しの "Dear..." と、締めくくりの "Sincerely yours," は本文として書かなくてOKです。
メタデータを本文に埋め込む
投稿先のジャーナル名を出すときは、必ず {r} journal$name
と書いてください。
これで、メタデータに記入したジャーナル名が埋め込まれます。
直接ジャーナル名を書いてしまうと、メタデータを書き換えても(当然)本文に書かれたジャーナル名は更新されません。
論文タイトルを出すときも同様に、{r} title
としてください。
推奨・除外レビュワーについて言及する
推奨または除外するレビュワーをリストアップしたいときは、
::: {#recommend}
:::
または
::: {#exclude}
:::
と書いてください。
その場所に、メタデータに記載した推奨・除外レビュワーのリストが埋め込まれます。
リストではなく個別に言及したいときは、
Finally we respectfully request that you exclude
`{r} reviewers$exclude[[1]]$title` `{r} reviewers$exclude[[1]]$name`, `{r} reviewers$exclude[[1]]$affiliation`
and
`{r} reviewers$exclude[[2]]$title` `{r} reviewers$exclude[[2]]$name`, `{r} reviewers$exclude[[2]]$affiliation`
as referees, since they have exhibited bias against our work in the past.
といったようにします。
[[1]]
という数は、メタデータに書いた人のうち一人目であることを指します。
PDF に出力する
paper.qmd
と同じ方法で PDF を出力します。
カバーレターを書いた .qmd を開いた状態で VSCode のコマンドから Quarto: Preview
をします。
または、Terminal 等に quarto render quarto-journal-cl.qmd
です。
Step 10. そのほかの周辺文書準備
カバーレター以外にも、論文本体とは別なファイルの提出が求められることもあります。
たとえば、COI を表明する文書だったり、Highlight だったりです。
これこそ Word でさっくり作ってしまって良いのですが、Quarto で作ります。
これといった理由はありません。
もはやただ Word を使いたくないだけです。
---
format:
pdf:
wrap: preserve
keep-tex: true
---
# Highlight:
- konnna fuu ni
- hyphen kara hajimeru to
- kajou gaki ni naruyo
このような .qmd ファイルを作って、Quarto: Preview
等で PDF に出力しましょう。
これで論文執筆は完了です。
次は、Git管理から投稿までです。
共著者等からコメントをもらう方法についてもご紹介します。
-
ほかにちょうどいい総称があれば教えてください。 ↩