令和にX-BASICの環境構築を行う
目的
X68000上でのX-BASIC用プログラミング環境を作る。
あまり情報のないUbuntu23とXEiJでの環境を作成する。
(と言っても、Javaプログラムなのでエミュレータの導入は簡単だ)
令和のX-BASIC向けにHuman68kの環境を整える。(後々からノウハウが積み重なりそうなので注意)
令和環境でのX-BASICの動作確認を行う。
Windows環境へのXEiJのインストールは公式ページに詳細があります。
Ubuntu23へXEiJを導入する
手順
- XEiJを入手する
- OpenJDKをインストールする
- javaコマンドでXEiJを起動する
- 起動スクリプトを準備する
1.XEiJを入手する
XEiJ :
どうせなら最新版をダウンロードしよう。
また、バージョンによって使用するJDKのバージョンが違うので注意。
インストールの項目に、対応するJDKのバージョンが書いてある。
基本的には最新のOpenJDKを入れることになる。
2.OpenJDKをインストールする
OpenJDK :
■ Oracle JDK Download pageのリンクを選択(画像右下)
■ debファイルをダウンロード
(筆者の場合は64bitのintel CPUで、且つPathを通す作業が嫌いなのでdebをインストールする。選択肢はx64 Debian Packageだ。環境を自分で管理したいならx64 Compressed Archiveを選択するべきだ)
■ debファイルのインストール
aptでdebパッケージを指定してインストール(わざわざこれをするのはJDKの指定のパージョンをaptで入れたいからだ、他にも方法はあるが無関係なので書かない)
cd ~
mkdir X68000
# X68000ディレクトリにダウンロードしてきたdebファイルを置いてから次へ
sudo apt install ~/X68000/jdk-23_linux-x64_bin.deb
java --version
# 以下のような結果になればOK。インストール失敗の場合はjavaコマンドが無いと言われる
java 23 2024-09-17
Java(TM) SE Runtime Environment (build 23+37-2369)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 23+37-2369, mixed mode, sharing)
ここでは分かりやすいようにユーザーのHOMEディレクトリへX68000フォルダを置いてそのまま使っているが、aptの権限ではHOMEディレクトリにアクセスできないと思う。
それでもインストール自体はできるし動くので問題はない。
気になる人はaptからアクセスできるようアクセス権限を設定したディレクトリにdebファイルを置きましょう。
3.javaコマンドでXEiJを起動する
動作確認を行いましょう。
XEiJのjarファイルを指定するため、1でダウンロードしたXEiJの圧縮ファイルを、X68000用ディレクトリに展開しておきましょう。(Pathは必要に応じて読み替えてください)
java -jar ~/X68000/XEiJ_0241008/XEiJ.jar
コマンドが通ってXEiJが起動したらOKです。
コンソールが親プロセスなので、文字だらけのコンソールは閉じてはいけません。
立ち上がってきたXEiJを終了するとコンソールに操作が戻ってくるので、その後なら閉じられます。
XEiJの起動画面
XEiJの起動画面が確認できれば動作確認は完了です。
4.起動スクリプトを準備する
XEiJを起動するときにオプションを付けたりディレクトリを入力するのが面倒だし、起動オプションで複雑なことをするようになるかもしれません。
そんなときのために起動スクリプトを準備しましょう。
cd ~/X68000/
touch XEiJ_start.sh
# ここでXEiJ_start.shに以下の内容を書いておく
java -jar ~/X68000/XEiJ_0241008/XEiJ.jar
実際に起動スクリプトから起動するか確認してみましょう。
cd ~/X68000/
source XEiJ_start.sh
XEiJ & Human68k ver.3.02でX-BASICを利用する
XEiJのディレクトリにはHuman68k Ver.3.02のファイルが入っています。(HUMAN302.XDF)
コピーして変名して使用しましょう。オリジナルファイルは汚さないのが鉄則です。
X-BASICのマニュアル
【PDF版】X-BASIC ver2.0 リファレンスマニュアル【基本編】
感謝しながら読みます。
BASICコマンド
ヘルプを見る限り、とりあえずは次のように使うことになりそうだ。
# 対話形式でBASICを実行する場合
BASIC /f10240
# 10240はKBなので10MB分。2MBはHuman68kとBASICのために余裕を持って残しておく。当たり前だがメモリ確保には時間がかかるため、フリーエリアが小さいほどBASICの起動が早い。
# ファイルから実行する場合
BASIC /f10240 [X-BASICのソースコードを書いたファイルのパス]
X-BASICのソースコードを書いたファイルは、SJISで書けば問題ないだろう。
行番号は不要? 自前で必要? →確認予定
edコマンドなどは説明が必要なら記載可能。しかしテキストエディタはedより良いものがあるのでそちらを使うほうがいいかもしれない。
Human68k Ver.3.02のFDイメージにソフトを入れる場合、XDFファイルの編集ソフトを使ったり、XEiJのHFSを使うことになりそうです。 (未確認)
秘密の呪文
おしまい。