本日も、ネットに流れるトピックから個人的に興味を引かれたものを拾っていきます。
感想等コメントで頂けるとありがたいです。
プログラミング
Python
PythonはAIや機械学習の隆盛とともに近年人気を集めているが、日本語対応やパッケージ配布などの進化に重要な歴史がある。2005年のバージョン2.4でcodecsモジュールの標準採用により日本語利用が格段に容易となったほか、set型やデコレーターなど今に繋がる基礎機能が多く追加された。コミュニティ活動や認定試験を通じ、国内外でPythonの普及に寄与する人々の取り組みも進んできた。
概要:
Djangoは2025年で20周年を迎え、安定した成熟したフレームワークとして広く使われています。年次調査によると、HTMXやAlpine.jsの利用が増えており、AIツール(ChatGPTやGitHub Copilotなど)の活用も拡大しています。Django開発者の多くは経験豊富で、型ヒントの採用率も高いです。推奨データベースはPostgreSQLが主流で、最新バージョンの利用者が多いのも特徴です。pytestによるテストも広く行われており、今後も安定した進化が期待されます。また、HTMXやAIツールの活用、Djangoの最新バージョンへのアップデート、コミュニティ情報の収集が推奨されています。
UUID
概要:
UUIDはIDOR(Indirect Object Reference)対策として一般的に使われますが、完全なセキュリティを保証するものではありません。IDORは、認証されたユーザーが直接IDを操作することで不正アクセスが可能になる問題です。UUIDを使えばURLの推測は難しくなりますが、元従業員やURL漏洩によって第三者が知る可能性があります。UUIDを「秘密」として使う場合、ログや履歴が漏れるとIDも漏洩するため管理が難しくなります。さらに、UUIDが漏洩した際にはそのURLを容易にローテーションできない課題もあります。根本的な解決策は、全てのリソースアクセスに正しい認可チェックを行い、ストレージは必ずWebアプリ経由のプライベート運用や、有効期限付きの署名付きURL(presigned URL)利用などアクセス制御を徹底することです。特にUUIDv7はタイムスタンプ情報が含まれ、ID推測容易化という新たなリスクもあり、実装や運用方法に留意する必要があります。UUIDの利用・運用には十分な注意が必要です。
Android
概要:
Material 3 Adaptive 1.2.0が正式リリースされました。このバージョンでは、WindowManager 1.5.0の新しい「Large」と「Extra-large」ウィンドウサイズクラスへの対応が追加され、大画面への最適化が進みました。また、「reflow」「levitate」という2つの新しいレイアウト戦略が導入され、ウィンドウサイズやアスペクト比に応じてパネルの配置や動作を柔軟にカスタマイズできるようになっています。詳細は公式サイトやサンプルコードで確認できます。
JavaScript
JSほぼ一週間のまとめ。
AI
NVIDIA
概要:
NVIDIA DGX Sparkは手のひらサイズの高性能AIスーパーコンピュータで、設置やセットアップも比較的簡単です。本記事では、DGX Spark上でOSや各種ソフトウェアの初期設定を行い、Docker、PyTorch、Ollama、LM Studio、ComfyUIなどを用いて大規模LLMや画像生成AIを実際に動かす方法を紹介しています。低消費電力かつ高性能で、ハード・ソフトともに完成度が高く、多様なAIアプリをローカル環境で快適に試せる点が特長です。
感想:
やはり強力。
概要:
この記事は、Googleが提供するVertex AI Agent Engineの「Memory Bank」という長期メモリ機能について解説しています。Memory Bankは会話やイベントを要約・抽出して記憶し、メモリの強度(呼び出し回数)による管理や古い情報の忘却曲線に従った削除が特徴です。Google ADKと組み合わせることで、エージェントは会話履歴を効率的に参照・活用でき、Pythonからの利用例や実際の設定方法も紹介されています。フルマネージドで容量を気にせず使える点も利点です。
AWS
Anthropic
概要:
Anthropicは金融サービス向けClaudeを強化し、Excelアドインやリアルタイム市場データ連携、新しい金融分析用スキルを追加しました。Excelでの分析・編集や、主要金融データプロバイダーとの連携により業務効率化を図っています。新たなAgent Skillsで企業分析やキャッシュフロー計算など専門的業務も自動化可能になりました。複数の金融機関で導入が進み、安全性・信頼性・プライバシー重視の設計が評価されています。
JetBrains
概要:
AIコーディングエージェント「Junie」を使ったSpec駆動開発では、まず高レベルな要件(requirements.md)を明確に定義し、次にその要件を実現するための詳細な開発計画(plan.md)を作成します。その上で実行可能なタスクリスト(tasks.md)を作成し、各タスクを順次AIに実行させます。進捗管理や段階ごとのレビューを通じて、AIによる暴走や意図しない変更を防ぎ、ユーザー自身が主導権を持った制御型の開発プロセスが可能となります。
ハードウェア
概要:
Qualcommは、データセンター向けAI推論専用アクセラレータ「AI200」「AI250」を発表しました。AI200は高メモリ容量・低コストで大規模言語モデル等に最適化し、2026年商用化予定。AI250は革新的なニアメモリアーキテクチャを採用し、帯域幅・消費電力を大幅改善。最大72チップのラック構成でNVIDIA等と競合。サウジ政府系AI企業が200MW規模導入を決定するなど市場参入が進行中です。
論文・その他
概要:
近年、LLM(大規模言語モデル)の進化により、単一の万能モデルや統一プロンプトの時代は終焉しました。ClaudeやGPT-5-Codexなど最新モデルは、個性や推論方法が大きく分岐し、モデル選択がプロダクト体験そのものを左右します。従来通りの定量評価だけでなく、自社メトリクスやユーザーフィードバックを重視し、モデルごとにプロンプトを最適化する必要があります。今後は「意図的なモデル選択」と「モジュラー型プロンプト設計」が鍵となります。
感想:
モデルの能力向上でユーザーによるプロンプトエンジニアリングの様なものが無効化されつつあるのはそうなんだろうし、モデルごとにその「個性」を見極めて付きあっていくのもそうだろうなと言う気がします。
概要:
本記事は、LLMを活用したAIブラウザがWebサイトのダークパターンにどれほど弱いかを調査しています。ダークパターンは人間だけでなくAIエージェントにも影響し、ユーザーやAIが意図しない操作や選択をしてしまう危険性があります。AIによる自動化は便利ですが、悪質なデザインへの対策や安全性の検証が今後より重要となります。
概要:
AIチャットボットなどの導入で顧客サービスは進化しているが、根本的な業務システムとの統合が不十分な場合、その効果は限定的である。企業がAIを活用し競争優位を築くためには、単にAIを賢くするだけでなく、既存のワークフローやシステムに深く統合し、業務全体を再設計する必要がある。今後、真の競争力となる「Moat」はAIの賢さ以上に人間的な業務フローへの統合力にあると筆者は指摘している。
エンジニア
AIと仕事
概要:
このZennの書籍「ソフトウェアエンジニアはいかにしてAIを真に愛するに至ったか - コードを書く人から設計意図を定義する人へ -」は、ソフトウェアエンジニアリングの未来とAIとの付き合い方について考察しています。
主な章構成は以下のとおりです。
- AIエージェントの構造的限界
- 自動化の逆説(AF447事故からの教訓)
- ソフトウェアエンジニアリングの普遍的本質
- EU AI Actが示す人間中心の価値観
- 生物進化から学ぶ共生の原理
- AIエージェントとの共生の未来
- AI時代に変化するエンジニアの役割
- 「設計意図を定義する人」への成長戦略
内容は、AIの技術的制約や人間中心のアプローチ、自動化の危険性、進化論的視点からの共生、エンジニアの役割変化といったテーマを横断的に論じています。特に、コードを書く作業から、設計意図そのものを定義できる人材への成長戦略がまとめられている点が特徴です。ソフトウェアエンジニアとしてAIとどう向き合い、どのように価値創造に関わっていくかを示唆する内容です。
感想:
とにかく一度通読することをお勧めする。
採用
優秀なエンジニアが集まらない理由は、単なる人手不足や待遇の問題ではなく、職場の文化や採用姿勢に根本的な課題があるためです。多くの企業が「エンジニアなら誰でもいい」といった姿勢を見せがちだが、これでは優秀な人材には魅力が伝わりません。優秀なエンジニアは「選ばれる側」であり、個々の経験や技術を活かせる環境、自分を個人として尊重してくれる職場を求めます。にもかかわらず多くの会社は、自社の魅力を一方的に話すだけで、相手への関心や配慮が不足しています。また、職場内で挨拶や雑談など基本的なコミュニケーションが欠けている所も多く、これが雰囲気を冷やし、外から見ても魅力を感じにくくしています。企業はまず採用プロセスと職場文化を見直し、相手の話を深く聞き、個々に合わせた対応と、日常のコミュニケーションを大切にすることで、本当に優秀な人材に「ここで働きたい」と思わせる環境づくりが不可欠です。
その他
概要:
このブログ記事は「技術力に優劣はある(『技術力に優劣はない』を読んで)」というテーマで、元記事が「技術力に優劣はない」と学生へ励ましのメッセージを送っていることを受け、自身の考えを述べています。
主なポイント:
- 技術との向き合い方には「道具として使う」「理解する」「創る」という3段階があるが、人は分野によってこれらを行き来する。
- 各段階の中でも明確に優劣が存在し、そのレベルが生産性や市場価値を大きく左右する(例えばAIの活用度など)。
- キャリアの初期(ジュニア)のうちは技術力よりコミュニケーション力が重視される場合もあるが、中長期的には技術力の差が選択肢や成長に直結する。
- 「やる気は行動の後からついてくる」ので、小さな積み重ねが重要。
- 技術力とコミュニケーション力は掛け算であり、どちらか一方のみでは市場価値を高められない。
- 技術力の高さを人間性の優劣と混同しないこと、相手の文脈へのリスペクトが重要。
- キャリア戦略として「技術スペシャリスト」か「バランス型(マネジメント)」を選択できるが、どちらにも基礎的な技術力は必要。
最後に、元記事への敬意を示しつつ「現実を直視して本気で技術を学び、努力を積み重ねること」、そして「他者を見下さず、リスペクトを持ったコミュニケーション」が何より大切だとまとめています。
概要:
このブログ記事は、「ソフトウェアエンジニアにおける才能」という概念が幻想であり、成長の最大の阻害要因になり得ると主張しています。著者は、技術力やセンスは特定の才能ではなく、経験の積み重ねや意識的な訓練・習慣によって誰でも成長可能な能力だと述べています。成長の過程では「できない」を才能のせいにして学びを止めるのではなく、小さな努力や基礎的なプロセス(例:エラーメッセージを読む、仮説検証、主語述語把握)を地道に積み重ねることが重要と説いています。
また、「才能がない」と思うことは自己欺瞞であり、それによって努力の可能性を投げ捨ててしまう危険があると警告します。センスや技術力は訓練で磨けるものであり、成長は必ずしも直線的でなく停滞や後退もプロセスの一部だと捉えます。完璧を求めすぎず、作りたいものを手を動かして追い続けることが大切。自分自身や他者の可能性を「才能」の有無で制限せず、より建設的な学び方や環境づくり、努力できる戦略づくりへ視点を移すことこそが成長への道だとまとめています。
クラウド
Azure
AWS
OS
vmware
概要:
米Broadcomは「VMware Workstation Pro 25H2」と「VMware Fusion 25H2」を発表。今回から年次型バージョン方式を採用し、USB 3.2対応や設定コマンドラインユーティリティ「dictTool」など新機能を搭載。個人・商用問わず無償化され、サポートポータルのアカウントがあればすぐ利用可能。CPUの新世代や最新OSへの対応が強化され、安定性やセキュリティ面も向上した最新版となっている。
macOS
概要:
macOS 15 Sequoia以降のMacでは、Apple Virtualization Framework(AVF)を使い仮想マシン上にXcode 26をインストールし、macOSアプリのビルドやテストが可能となりました。これにより、古いMacでも最新macOSへの対応や異なるバージョンのmacOSでアプリを検証でき、iCloudなどのサービスも仮想環境で利用できます。開発効率が大きく向上します。
Linux
概要:
Fedoraプロジェクトは、生成AIやLLMで作成されたコード貢献を条件付きで受け入れる方針を決定しました。AI利用時はツール名の開示や人間貢献者の責任明記が求められ、最終判断は必ず人間が行います。今後もAI活用方針は状況に応じ更新予定であり、賛否両論がある中議論が続いています。
その他
フォント
モリサワの定番書体「中ゴシックBBB」は、約60年前に写真植字機時代に「中ゴシック体BBB1」として誕生した。オールドスタイルのゴシック体で、手書き原図から文字盤制作まで地道な工程を経て作られていた。1989年にAppleのレーザープリンタにPostScriptフォントとして搭載され、デジタル化の転機を迎えた。現在は和文・欧文ペアカーニングに対応したAP版として提供され、写植時代から受け継がれる歴史ある書体として愛され続けている。