はじめに
Microsoft Power Platform では Copilot を中心に AI 機能が急速に拡充されています。
- 要件定義
- データモデル設計
- アプリ作成
- 数式生成
- OCR
- ドキュメント処理
アプリ生成だけでなく、上記のような開発ライフサイクル全体を支援する機能が提供されています。
そこで本記事では、Microsoft 公式ドキュメントをもとに、2026年6月時点で Power Apps で利用できる主な AI 機能を整理します。
Power Apps のAI機能全体像
Power Apps の AI 機能は大きく以下の5つに分類できます。
| 機能 | 主な用途 |
|---|---|
| Build apps through conversation | 自然言語によるアプリ生成 |
| Copilot in Studio | Power Fx の生成・修正支援 |
| Edit apps through conversation | 既存アプリの編集支援 |
| Plans | 要件定義・設計支援 |
| AI Builder | OCR・文書処理・予測分析 |
開発工程に当てはめると以下のようなイメージです。
1. Build apps through conversation
概要
自然言語で要件を入力することで、Canvas App と Dataverse テーブルを自動生成できる機能です。
例えば、
顧客管理アプリを作成したい
と入力すると、
- Dataverse テーブル
- 一覧画面
- 編集画面
- 基本的なフォーム
などを生成できます。
主な特徴
- 自然言語からアプリ生成
- Dataverse テーブル生成
- 会話形式で修正可能
2. Copilot in Studio
概要
Power Apps Studio 内で利用できる Copilot 機能です。
Power Apps の数式言語である Power Fx の生成や修正を支援します。
主な特徴
- Power Fx の生成
- Power Fx の説明
- エラー内容の解説
- 修正候補の提案
例えば、
選択した値によって表示を切り替えたい
と入力すると、対応する Power Fx を提案してくれます。
3. Edit apps through conversation
※ Preview 機能のため、本番利用前には十分な検証が必要です。
概要
既存の Canvas App を自然言語で編集できる機能です。
アプリ作成後に、
ボタンを追加して
フォームを横並びにして
といった指示を行うことで、アプリの変更を支援します。
主な特徴
- レイアウト変更
- コントロール追加
- 既存アプリの編集支援
4. Plans
概要
Plans は Power Apps の Copilot ファーストな設計支援機能です。
業務要件を自然言語で入力すると、Power Platform ソリューション全体の設計を支援します。
Plans が生成できるもの
Plans は以下の構成要素を提案・生成できます。
- Dataverse テーブル
- Canvas App
- Model-driven App
- Power Pages
- Power Automate フロー
- Copilot Studio エージェント
主な特徴
- 要件定義支援
- データモデル設計
- アプリ構成提案
- フロー構成提案
- エージェント設計
従来は人手で作成していた設計工程の一部を AI が支援してくれる点が特徴です。
5. AI Builder
概要
AI Builder は Power Apps や Power Automate に AI 機能を追加するためのサービスです。
事前学習済みモデルを利用する方法と、自社データでカスタムモデルを作成する方法があります。
事前学習済みモデル(Prebuilt Models)
Microsoft が提供する学習済みモデルをそのまま利用できます。
代表的なものは以下です。
- Text Recognition(OCR)
- Receipt Processing(領収書処理)
- Business Card Reader(名刺読取)
- Invoice Processing(請求書処理)
- Sentiment Analysis(感情分析)
- Entity Extraction(エンティティ抽出)
- Language Detection(言語判定)
- Text Translation(翻訳)
カスタムモデル
自社独自のデータを学習させることも可能です。
例えば、
- 独自帳票
- 製品画像
- 業界特有の分類データ
などを利用したモデルを構築できます。
※ 一部モデルは Preview 提供です。最新状況は公式ドキュメントを参照してください。
まとめ
Power Apps の AI 機能は、アプリ生成だけでなく、要件定義、設計、Power Fx 作成、OCR など幅広い工程を支援していることがわかりました。
今後は各機能を実際に試し、どこまで実務で活用できるかを確認していきたいと思います。

