EMConf JP 2025 に参加してきました。
EMConf、最高でした。子どもたちが起きるまでに書けるところまで自分の思いを書き残したい。
参加背景
EM Fest! に参加して、そこでの懇親会で各社の悩める EM たちと話せた体験がよかったからです。
マネジメントってほんと何でもやるので、「自分がやっているマネジメントはこれでいいのだろうか?」とぼんやりとした不安をいつも抱えていたので、他社のマネジメントを学びに行こうと参加を決意しました。
何がすごい?
全部すごかったです。参加者体験がよく設計されていて、最高でした。
クオリティがすごい
- 登壇者の質がすごい。どのセッションに行っても「インターネッツで見たあの EM だ!」となる
- プロポーザル採択の基準のおかげからだと思うが、一般的な話に終始せずに各 EM の試行錯誤の知見や失敗談などが詰め込まれていて貴重
カンファレンス体験がすごい
- 「参加者体験」っていうんですかね。すごいよく計算されている
- 参加者証?で「そろチェキ!」するアイデアすごい。交流が自然と生まれる仕組み
- プレーリーカードも話のネタで買ったけど、みんな読み込んでくれてスムーズにつながりを作ることができた
- ランチを提供せず、あえて交流の機会とすること、よい
- 自分は会社の同僚とランチいきました。普段話せないような話ができてよかっt
- コーヒースポンサー、マジで感謝でした。鎌倉からコーヒー専門店が来ていて美味しすぎた
- アンカンファレンスもすごい盛り上がっていた。こっちも行きたいがセッションも聴講したい・・・
- 次回は「廊下での話」をもっとできるようにするぞ
人がアツい
- 運営スタッフ一人ひとりのホスピタリティや自己管理力?自分で考えて行動できる力がすごい
- 運営中もそうだし、懇親会などでもいろんなテーブルに積極的に話しかけてくれていた
- 当日スタッフも相当倍率高かったらしい。みんなカンファレンス好き感が伝わってきた
- 何より参加者の熱意がすごかった。懇親会でもみんなフレンドリーだし、自分たちの課題やそれに対するアプローチをアツく語ってくれて、参考になったし、みんな悩んでることは同じなんだなと
- EM 孤独じゃないじゃん。もっと外に出よう
学んだこと(メモ)
- すごいと思う EM はみんな言語化能力高い。自分もトレーニングしよう
- 中間管理職である EM が経営戦略を翻訳しなければ
- 自社だと規模や階層が大きい方だが、それでも「視座が低いなぁ」と痛感した
- EM の仕事は不確実性が高いが、だからこそ組織規模や開発体制が変わっても汎用性が高い(ポータビリティが高い)
- でもみんな忙しくて孤独に感じてる。もっと社内外で EM で話す機会作らないと
- いろんな人の話を聞いて、話をして、学びもたくさんあったし、自分がやってきたことも間違いじゃなさそうだなと思った
- ちゃんと時間をとって振り返り、言語化したい
聴講したセッション
もっと細かく書きたいが、時間の都合上ざっと。
エンジニアリングマネージャーのロードマップ by 広木 大地 さん(@hiroki_daichi)
- The 言語化の神。歩く言語。毎度のこと知見を抽象化してくれて、教科書を読んでいるようだった。今回は EM の全体像をシンプルにまとめつつ、生成 AI の発展を見据えた観点を添えてくれ、はじまりのキーノートにふさわしかった
- このあとのセッションでも多くの方が引用されていた。このスライドも多くの人に影響を与えていくんだろう
- エンジニアリングは「実現する」ための試行錯誤であり、エンジニアリングマネジメントは「価値を実現する」ために「なんとかする」こと
- エンジニアリングマネジメントの 4 つの「P」
- テクノロジーマネジメント がプラットフォーム変わってる?笑
- 生成 AI 時代、すべてのエンジニアは、AIをメンバーに持つエンジニアリングマネージャになる
- 既に広木さんの最近の開発体制ではメンバー(生成 AI)が最大限頑張ってくれるために、課題を発見し、整理し、意思決定し、環境を整えることに終始している
- 指示待ちの列が溜まったり、課題が枯渇したりして、人間がボトルネックになる。笑った(笑えない)
- 最後のメッセージ、『エンジニアリングマネージャーのロードマップ、「アーキテクチャと組織の統一」を目指そう。』、刺さった
Potential EM制度を始めた理由、そして2年後にやめた理由 by 青木 啓剛 さん( @hoyo1111)
- ポテンシャル EM 制度、マネジメントへの挑戦を後押しするのによい制度だと感じた
- 自分もマネージャーを打診されたとき「まだ自分のスキルじゃ早いし何をやればいいか分からない」などと不安が大きかったので
- フィードバックループの期間が長いのは確かにきつい。仕組みはもう少し改善できたのかも
- Ask the Speakder で聞いたけど、やってもらうことは結構個々のマネージャー候補生ごとにカスタマイズしているらしい。卒業課題はある程度共通らしいが
- EM 以外の役職のことを考えると正式な制度として残すのは難しいのかもしれないが、かなりいい制度だと思うので、何らかの形でエッセンスを真似したい
エンジニアリング価値を黒字化する、バリューベース戦略を用いた技術戦略策定の道のり by Kazuki Maeda さん @kzk_maeda
- 「技術戦略」を構造的に捉え「経営戦略」と接続するために、エンジニアリングのアウトカムをバリューベース戦略で捉えているアプローチ、とても納得感があった
- 損益計算書(P/L)に例えるとエンジニア以外にも伝わりやすくなる表現、さすがだなと
- エンジニア全員で技術課題をマッピングするためのワークショップ、とてもよいなと。小規模に真似してみたい
1行のコードから社会課題の解決へ: EMの探究、事業・技術・組織を紡ぐ実践知
KUMAN_R 熊谷 遼平 KUMAN_R](https://twitter.com/KUMAN_R)
- エンジニアリングマネージャーに求められる事業視点について、体系的にまとめられている。
- 資料(というか図解力)がすごすぎる。もっと時間をかけてゆっくり講義してほしい。笑
- 開発生産性を事業視点とどう紐づけるか、すごいわかりやすくて、このスライドを自分の言葉でも説明できるようになりたい
- Four Keys 導入については、1〜2 週しているということもあり、言葉の重みが違うなと思った。
- 原点(りんでぶ本)を理解しつつ、あくまで解決したい課題の手段のひとつとして使う。やりたいことはアウトカムの創出でありそれに紐づけることが大事
- 『売上は全てを癒す』とよく言われるが、事業成長は組織課題を解決するのではなく『組織課題を隠す』のです。ここまでがワンセンテンスだ、宜しいか?
- 参考書籍についてもっと深堀り(後半戦)してほしかったw 提示してくれているので、少しずつ読んでみよう
「共創型エンジニアリングマネジメント」の挑戦と実践 by うっしー さん (@sudo5in5k)
- 「共創型エンジニアリングマネジメント」という、共通の課題に対し、複数の EM で課題に対処していく手法、孤独にならないし共有知ができるのでとてもいいな
- 実施よりも何より重要なのは「合意形成」。確かに腹落ちしてないとやる気にならないもんな
- 定期的な評価・振り返りは必要。ちゃんとフィードバックループ回さないと、当初の目的からずれちゃうこともあるので。
Two Blades, One Journey: Engineering While Managing by ohbarye さん(@ohbarye)
- 掴みが最高だった。真似しようw
- マネジメントをしながら技術力を伸ばすことができるという主張、そのとおりだなと思うし救いにも感じられた
- IC と EM の振り子・螺旋モデルを体現していてすごい
- IC 上位職と EM に求められるスキルやマインドが似通っているの、わかりみ
- 相互を行き来することでスキルアップすることも分かる。視座が変わって物事を多角的に捉えられるようになるというか
- 両立するため、まずは時間をつくること。時間をつくるためにやるべき仕事を選ぶこと。はい。。。
- すぐに時間はできなくても、寝かせておくことでアイデアが発酵したり、チャンスが来たときにすぐに行動に移せる。
- 最後の方は自己啓発本を読んでいるようだった。セルフマネジメントが大事なんだなと
サバイバルモード下でのエンジニアリングマネジメント by こにふぁー さん(@konifar)
- 生々しいセッションだった。こうやって「あのときこうしていれば」と振り返って知見を共有してくれる機会は本当に貴重だ
- サバイバルモード、自分はなったことないな。こういった状況だとこんなことを考えるのか・・・自分の普段の姿勢や考えが甘いことを痛感し、終始耳が痛いセッションだった
- コストの見直しはすぐやる。はい・・・
- 状況にもよるが、1on1が最適な手段であることは限らないと。自分の考えを発信すること、だいじだなぁ
- 退職について。切り出されたときはもう遅い。放置せずに先手を打つこと、人事や経営を巻き込んで進めること、大事だなぁ
- 「放置さえしなければ前に進む」、いい言葉だ
- 「アウトカムはエンジニアリングチームだけではコントロールできないこともあるので、アウトプットの質と量を高めることにフォーカスしてた」うーん、耳が。。。
- サバイバル体制であれば、責務を分けすぎない方がいい
- 経営意思決定に納得できないときの動き方。「経営や人事を孤立させない。変だと思ったら対話すること」。ついつい「現場のことわかってない」などと愚痴を言ってしまうことがあるので、コミュニケーション取りに行かないとな‥
- 未来の話をしていると、メンバーが増幅して動いてくれることもある
- ただし1年半先の話などは優先度が下がりがちなので、「この全社 MTG で話す」など先にコミットしておくことも大事。
- サバイバルフェーズでのマインドセット。すべてが自分の責任だと思わないこと。もう遅いと思わないこと。
- ポジティブシンキングやセルフマネジメントも EM にとって大事なスキルだな
n=1の経験が紡ぐエンジニアリングマネジメントの可能性 by 岩瀬 さん(@iwashi86)
- 生岩瀬さん。いい声。耳が心地よい時間だった
- fukabori.fm ではいつも聞き手に回っている印象で知らなかったが、話がめちゃくちゃおもしろい。ずっと聴いてられる
- 及川さんから「今あるリソースで最高のパフォーマンスを出すのもマネジメントの役割」「マネージャは斜に構えていてはいけない」と言われた。至言だ・・・
- 組織のアウトプットの定義、とてもわかり易かった
- すべてパブリックだといいとは限らない。初心者同士の学び合いの場など、発信のしやすさを考えてプライベートのほうがいい時も。
- チームで何かを達成できることのレバレッジの効き方、一人じゃできないことをチームであればできる。EM の面白さ、自分も再認識させてもらった
- Howはチームに任せて、自分は周りのブロッカーを外し続ける
- エンジニアリングマネジメントとは、「価値を実現する」ために「なんとかする」こと
- ポエムドリブンマネジメントというワード、いいな。
- 大事なことは「様々なチャンネルで」「何度でも」伝えること
- 説得の6つのモード、確かに自分も使ってるな。結局やってることは「なんとかすること」
- 生成 AI 時代でも、仕事が変わっても、変わらないことは「変化に適応して学び続けること」
- EM は組織の結節点であり要
- 岩瀬さんの最後の思い、感動した
EMConf JP 2025をふりかえって増幅と触媒を加速しちゃうぞ! by dora_e_m いくお、こにふぁー、daiksy、Kuman (@dora_e_m)
- 豪華なセッションだった
参加できなかったセッションの登壇資料たち
あとでみる
その他思ったこと
子どもが起きてきたので時間切れ。またアップデートします。
たくさんの学びがありました。自分が足りないことも痛感したし、アイデアももらえた。でも間違ったことはやってないと思えたし、自分のカラーによって、他の人とは違うスタイルでチームを引っ張って行けていることも自覚し、自信を少し取り戻しました。
とにかく、このイベントと出会った人たちが「触媒」となり、私のモチベーションは「増幅」されました。心に火が灯りました。笑
参加してよかったです!またぜひ来年!