※'25/4/22追記:
3末に試験の監督会社がExamityという会社からProtector Uという会社に変わってプロセスが大きく変更となったため、記事を再執筆している。試験の概要を知りたい方はこの記事ではなく以下を参照して欲しい。
この記事はログがてら残してます。
Kong Gatewayの認定資格として、Kong Gateway Certified Associateというものがある(というか'24/6時点ではこれしかない)。
これはKong Gatewayの入門的な資格であり、基本的なKong Gatewayの知識が問われる試験となっている。
マイナー資格であり、特に日本語の情報はほとんどないのでせっかくなので受験の記録を残しておく。
罠があるので初めて受ける人は最後の注意点だけでも参考にしていただければ。
試験の概要
以下が試験の概要となる。FAQから抜粋+補足した。
項目 | 内容 |
---|---|
場所 | オンライン(Zoom)のみ |
価格 | $275 (クーポンあり) |
予約 | 30日前まで可能 |
スケジュール変更 | 試験日の24時間前まで |
合格ライン | 75% |
言語 | 英語のみ |
試験形式 | 多肢選択、記入式、実技 |
試験時間 | 確か2時間だったはず |
前提条件としては特になく、前提資格・トレーニングはない。
試験環境については以下が必要となる。
- カメラ、マイク
- 写真付き身分証明書
- きれいな机
PC環境については推奨ブラウザはChromeとなっている。
またZoomで監視されるのでZoomが使える環境である必要がある。
受験時には試験官に机の上に何もないことをカメラを使って証明する必要がある。
また、以下のNG項目があるので注意。
- 電子機器(イヤフォン、マイク等)を顔に装着するのはNG
- デュアルモニターはNG
- 離席不可
試験内容
問われる知識としては試験の詳細ページから確認してほしいが、ざっくり以下が聞かれることになっている。
- Kong Gatewayを介したAPIのフロー
- 基本要素(Service、Route、Plugin、Consumer、Upstream)の役割と作り方
- RBAC、認証認可
- トラッフィク制御、分析、監視等のプラグイン
- deck/insoによる構築・テスト自動化
- Kong Gatewayの構築とトラブルシューティング
- Vitalsによる監視と他ツールとの統合
VitalsなどはもうKong Gatewayでは提供されていないのだが、試験自体がv3.2くらいで作られているようで、残念ながら古い知識が必要となる。
また推奨トレーニングとして以下を受講することが推奨されている。(必須ではない)
あまり大きな声で言えないが「Optional Learning Labs」に載ってる他のトレーニングも受けて、色んなプラグインの使い方を抑えておいた方がいい。ここ重要かも。
ついでに言うと、トレーニングでは設定をAPIを使って行うことが多いが、テストの際はAPIの使い方を確認する時間が勿体ないので、UIからも同じことが出来るようになってる方がよい。
試験内容は以下。
- 多肢選択問題:30問弱(ごく一部に記入式あり)
- 実技試験:5問くらい
実技は指定されたものを作ったり、トラブルシュートしたりと結構歯ごたえはある感じ。
ブラウザから仮想環境にアクセスし、そこの中にあるブラウザだったりターミナルを使って操作する。
申し込み方法
Kong Gateway Certified AssociateのページからSchedule your exam
をクリックする。
するとTrueAbilityという会社のサイトに飛ばされる。
PURCHASE THE EXAM
をクリックして各種情報を入力して試験を受ける権利を購入する。
続いて試験日を設定する。
UPDATE YOUR LOCATION
から受験する場所、UPDATE YOUR TIME ZONE
でタイムゾーンを設定し、Make your Reservation
の下のSelected Date
とSelected Time
をそれぞれ選択する。
なお、後から日程を変更したくなった場合はCandidate Portalにアクセスし、RESCHEDULE
から変更できる。
次にExamityというシステムのProfileを更新する。
以下の画面のEXAMITY
をクリックし、SIGN INTO EXAMITY
から設定画面に移行する。
My Profile
から以下をそれぞれ埋める
- Account Information(個人情報)
- examiSHOW(身分証明書)
- examiKNOW(秘密の質問的なの)
- examiKEY(氏名)
全部埋めて以下のようにExam Requirementsで✅️が表示されればOK.
あと、Computer Requirements Check
をクリックし、テスト環境に不備がないかも確認する。
実際の試験の流れ
試験開始時間15分前からExamityで試験ページに飛ぶことが出来るようになる。
試験ページを進めるとZoomが起動し試験官と繋がる
繋がると試験官が大体以下のことをリクエストしてくる。
- 名前の確認
- 身分証の確認
- スマートフォンやスマートウォッチを手の届かないところに置く
- 机の上、下、周りの状況をカメラで表示
その後、ブラウザで以下を入力する。
- 事前に設定した秘密の質問の回答
- 事前に設定したLastName,FirstName, LastName+FirstNameの入力
これらが終わるとようやく試験開始となる。
ブラウザでの作業完了後、試験官に終了を伝えると試験が終了となる。
試験が終わって15分くらいで結果が届く。
注意点
受験して分かったが、他の試験にはないトラップがいくつかあったので列挙する。
- 試験がすぐに始まらないことがある
- 試験官が手加減のない英語を使ってくる
- 身分証が通じないことがある
試験がすぐに始まらないことがある
EXAMITY
で先に進もうとしても試験官が割り当らないと先に進めない。
以下は4時に開始するはずが20分近く待っている状態のスクショである。
自分の場合は結局30分待って開始となったのだが、試験部屋として予約していた会議室を短めに予約していたせいもあって試験途中で会議室を退出する羽目になった。
試験開始が30分遅れるのは流石に聞いていなかったので抗議して別日で再試験を認めてもらったが、こういうことがあるので時間にかなり余裕をもって受けた方がいい。
試験官が手加減のない英語を使ってくる
過去に英語の試験官のテストはいくつか受けたことがあったが、最低限のコミュニケーションで大体済んでいた。
しかし、この試験に関しては色々聞かれるので心構えはしておいた方がいい。
また、試験官はインド人である可能性が高そうなので、インドなまりの英語である点も注意が必要。
一応最初に「ネイティブじゃないのでゆっくり簡潔な英語で話して」と伝えたものの、手加減は一切なかった。
身分証が通じないことがある
写真付きのIDカードがあればいいという話だったが、マイナンバーカードを見せても別のを見せろと言われた。
たまたま手元にパスポートがあったのでこちらを見せてOKを貰ったが、バックアッププランを用意しておいた方がいいのかもしれない。
所感
Kong Gatewayの入門的な資格という位置づけではあるものの、製品単体に留まらずかなり幅広いプラグインの知識も問われる少し難しめの資格のように思える。
また実技もあるので、トレーニングでやった設定手順やプラグインの使い方を覚えておく必要があり、ドキュメントレベルでの知識では合格出来ないようにもなっている。
なのでいきなりこの試験を受けるよりも、ある程度実機を触って手順に慣れてから挑戦するとよいと思われる。
以上、もし受験する人がいたら参考になれば幸いである。